勝川春好の代表作
ARTIST

勝川春好

Katsukawa Shunkō

生没年
1743–1812
国・地域
日本
時代・様式
浮世絵

役者の顔を大きく捉えた大首絵の発展に関わり、勝川派の似顔表現を推し進めた浮世絵師。

役者の顔立ち、髪形、衣装の紋を明確な線と色面で整理し、個人を見分けられる肖像へ近づけました。細判や大首絵の限られた画面に、舞台上の姿勢と視線を集約しています。

生涯

勝川春章の門人として江戸で活動し、主に1770年代から1790年代に歌舞伎役者を描きました。春章が切り開いた似顔役者絵を受け継ぎ、顔を接近して見せる形式を発展させ、後の写楽らにつながる役者表現を準備しました。

COLUMNS関連コラム

  • 画家を知る

    一枚では、収まらない——勝川春好の続絵

    技法の欄に、三枚続き、二枚続き、三枚続きの中央の一枚、と書かれる。紙を並べて一つの画面にする形である。背景の線が紙の切れ目を越えて続く。判型が場面の作り方を決めるさまを見たい。三枚続きの中央だけが残る例にも触れたい。

  • 画家を知る

    留保が、二重になる年——勝川春好の役者絵

    年の欄に、およそ、と疑問符が同時に置かれた記録が三点ある。幅を持たせ、そのうえで疑う形である。文で書かれた年が一点、留保のない年が一点。寸法の欄に判型の名が紛れ込む例もある。九枚の細長い役者絵を記録から読む。

  • 美術史・技法

    細判の中の役者——勝川春好と勝川春英

    縦三十二センチ、横十四センチ。細長い紙に立つ役者を、同じ工房で育った二人がどう描き分けたか。写楽と同じ時期の江戸の役者絵を、九点で見比べる。顔でも構図でもなく、まず線の太さを見る。そこに彫師と絵師の呼吸が出ている。

  • 画家を知る

    工房が受け継ぐもの——勝川春章と勝川派

    勝川春章の一派では、名前も描き方も代々受け継がれた。同じ役者を三人の絵師が描いた版画を並べ、何が同じで何が違うかを見る。相撲の絵や三枚続まで、工房という単位で浮世絵を八点でたどる。名前と絵と系統の関係を、記録に沿って確かめる。

  • 美術史・技法

    舞台の顔は、誰のものか——写楽と勝川派の役者絵

    隈取をした顔は素顔ではない。女形の顔は本人の性でもない。それでも顔だけは似ていなければならなかった。芝居小屋で売られた宣伝物としての役者絵は、型と個人をどう同居させたのか。十か月だけ現れて消えた絵師、写楽の位置もあわせて考える。