勝川春章の代表作
ARTIST

勝川春章

Katsukawa Shunsho

生没年
1726–1792
国・地域
日本
時代・様式
浮世絵

役者似顔絵に新しい個性表現をもたらした、勝川派の祖とされる江戸時代の浮世絵師。

役者の体つきや顔立ちの違いを捉え、舞台上の一瞬を簡潔な線と明快な色面で構成しました。細長い柱絵では、限られた画面に人物の動きを巧みに収めています。

生涯

18世紀後半の江戸で活動し、役者絵を主題とする勝川派を形づくりました。従来の類型的な役者表現から進み、個々の俳優を見分けられる似顔へと発展させました。門人に勝川春朗を名乗った若き日の葛飾北斎がいます。

COLUMNS関連コラム

  • 作品を知る

    技法の欄に、枚数が書かれる——勝川春章の続き物の版画

    二枚続き。三枚続き。五枚続き。錦絵の技法の欄には、枚数を示す語が入る。五枚のうち一枚だけが四年後に館へ入った件もある。一枚では意味が通らない絵を、どう数えるかを読みたい。番号の枝が、枚数と一致している。

  • 画家を知る

    背景が黒いのは、二点だけ——勝川春章

    九点を並べると、二点だけ背景が墨で埋められている。夜を示すためである。残る七点では、雪が紙の白で示される。細判という狭い紙に、天気と時刻をどう入れるか。摺りの手数から九点を読みたい。提灯の文字にも、目を向けたい。

  • 画家を知る

    同じ名を、二人が継ぐ——勝川春章の役者絵

    九枚の題に、市川團十郎の四代目と五代目が並ぶ。うち二枚では同じ人が海老蔵と記され、館は括弧で注を入れる。名が動けば記録も動く。細判の紙に十一年ぶんの名跡の移り変わりが残っている。顔見世の十一月が三度出てくる点にも触れる。

  • 画家を知る

    役者絵の画家が、筆で描く——勝川春章の掛物

    この画家の名は役者絵で知られる。もっとも記録には、絹に筆で描いた掛物も残っている。分類は版画ではなく絵画になり、寸法の書き方も変わる。同じ人の作でも、館の中では別の群に置かれる。七点の掛物と版画二点を並べたい。

  • 画家を知る

    工房が受け継ぐもの——勝川春章と勝川派

    勝川春章の一派では、名前も描き方も代々受け継がれた。同じ役者を三人の絵師が描いた版画を並べ、何が同じで何が違うかを見る。相撲の絵や三枚続まで、工房という単位で浮世絵を八点でたどる。名前と絵と系統の関係を、記録に沿って確かめる。

  • 美術史・技法

    舞台の顔は、誰のものか——写楽と勝川派の役者絵

    隈取をした顔は素顔ではない。女形の顔は本人の性でもない。それでも顔だけは似ていなければならなかった。芝居小屋で売られた宣伝物としての役者絵は、型と個人をどう同居させたのか。十か月だけ現れて消えた絵師、写楽の位置もあわせて考える。