画家を知る

役者絵の画家が、筆で描く——勝川春章の掛物

この画家の名は役者絵で知られる。もっとも記録には、絹に筆で描いた掛物も残っている。分類は版画ではなく絵画になり、寸法の書き方も変わる。同じ人の作でも、館の中では別の群に置かれる。七点の掛物と版画二点を並べたい。

芙蓉
勝川春章《芙蓉》メトロポリタン美術館蔵

役者絵の画家の、別の面

この画家の名は、役者絵で広く知られる。

もっとも、筆で描いた掛物も残る。

この記事では、その七点と版画二点を並べる。

版画ではなく、掛物

一点から始めたい。

芙蓉
勝川春章《芙蓉》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、縦72.4センチ、横30.8センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。チャールズ・スチュアート・スミス・コレクション、遺族による寄贈、1914年。勝川春章《芙蓉》メトロポリタン美術館蔵

縦長の掛物である。

下に、大きな葉が広がる。

その上に、桃色の花が二つ開く。

茎が、細く伸びる。

上に、小鳥が二羽飛ぶ。

そして、向かい合う。

地は、褐色の絹である。

選び方

花鳥、美人、そして版画。

つまり、主題を分けて選んだ。

九点という範囲

この記事で扱うのは九点である。

七点は掛物、二点は版画である。

そして、いずれも同じ館にある。

つまり、比べやすい。

葉の描き方

葉は、大きく、緑が濃い。

そして、葉脈が見える。

一点目の姿

大きな葉の上に、桃色の花が開く。

そして、上に小鳥が飛ぶ。

版画で知られる画家

この画家は、役者絵でよく知られる。

もっとも、筆で描いた絵も残る。

値の差

一点しかない絵は、版画より高い。

もっとも、館の記録は値に触れない。

肉筆という言葉

版木を使わず、筆で直接描く。

つまり、一点しかない。

九点の内訳

この記事で扱う九点のうち、七点が掛物である。

そして、二点が版画である。

巻くという利点

巻けば、場所を取らない。

そして、掛け替えられる。

表装という仕事

絵の周りに、布を貼る。

そして、上下に軸を付ける。

掛物という形式

紙や絹に描き、布で表装する。

そして、巻いて仕舞える。

花の色

花は、桃色である。

そして、中心が濃い。

二羽の鳥

上に、小鳥が二羽飛ぶ。

そして、向かい合う。

花鳥という主題

一点目と二点目は、花と鳥である。

つまり、役者絵とは別の主題である。

百年という幅

十八世紀は、百年である。

つまり、広い括りになる。

一点目の年

年の欄を見たい。

十八世紀とある。

つまり、百年の幅がある。

二点目も、花鳥

山吹の枝の翡翠
勝川春章《山吹の枝の翡翠》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、縦72.4センチ、横30.8センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。チャールズ・スチュアート・スミス・コレクション、遺族による寄贈、1914年。勝川春章《山吹の枝の翡翠》メトロポリタン美術館蔵

細い枝が、上から垂れる。

葉が、緑で描かれる。

中央に、小さな鳥がとまる。

羽が、青い。

そして、胸が赤茶である。

地は、褐色の絹である。

一点目との差

一点目は花が大きい。

そして、二点目は枝が細い。

二点目の鳥

鳥の羽は、青い。

そして、胸が赤茶である。

二点目の余白

上の三分の一が、空いている。

つまり、余白が広い。

枝の描き方

細い枝が、上から垂れる。

そして、葉が交互に付く。

寸法が、同じ

一点目と二点目は、縦72.4センチ、横30.8センチ。

つまり、完全に一致する。

季節の対

一方は夏の花、他方は春の花だろう。

もっとも、館の記録は書かない。

花と、鳥

一点目は花が主、二点目は鳥が主。

つまり、対になる。

対の掛物

同じ寸法で、同じ主題である。

つまり、対で作られたのだろう。

記念という語

来歴に、記念して、という語がある。

つまり、贈る側の事情も残る。

長い来歴の一行

来歴に、四人の名が並ぶ。

つまり、家族による寄贈である。

同じ来歴

二点とも、同じ寄贈である。

そして、年も同じ。

五点の同じ寄贈

九点のうち五点が、この寄贈である。

つまり、まとまりがある。

二点の年

二点とも、十八世紀とある。

つまり、同じ書き方である。

並べて、掛ける

同じ大きさなら、並べて掛けられる。

つまり、組として使える。

三点目は、人物

柳の下の女
勝川春章《柳の下の女》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、画面が縦111.8センチ、横30.5センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ハワード・マンスフィールド・コレクション、ロジャーズ基金による購入、1936年。勝川春章《柳の下の女》メトロポリタン美術館蔵

表装まで写る。

上に、柳の枝が垂れる。

その下に、女性が立つ。

暗い衣を着る。

そして、手に何かを持つ。

上に、文字が書かれる。

柳の枝

上から、細い枝が垂れる。

そして、葉が細長い。

三点目の姿

柳の枝の下に、女性が立つ。

そして、暗い衣を着る。

「画面」という語

寸法の欄を見たい。

画面、という語が頭に付く。

どちらが大きいか

表装を含めば、当然大きくなる。

つまり、数字が変わる。

二つの寸法

表装を含む寸法と、絵だけの寸法。

つまり、二通りある。

表装を、含まない

つまり、絵の部分だけの数字である。

二点の内訳

三点目と七点目である。

つまり、二点だけである。

記録の粒度

但し書きがあれば、数字の意味が分かる。

つまり、書き添える価値がある。

九点のうち、二点

この書き方は、三点目と七点目である。

つまり、二点だけである。

別の収集

三点目は、別の収集から来ている。

つまり、経路が違う。

三点目の来歴

来歴の欄を見たい。

基金による購入、1936年とある。

揃わない書き方

同じ形式でも、寸法の書き方が違う。

つまり、登録の時期が違う。

四倍という差

最も短いのは25.7センチである。

つまり、四倍以上ある。

最も縦が長い

縦111.8センチである。

つまり、九点で最も高い。

上の文字

画面の上に、文字が書かれる。

つまり、詩か賛だろう。

もっとも、館の記録は説明しない。

二点の対

一点目と二点目は、寸法が完全に一致する。

つまり、対である。

三点の共通

一点目から三点目まで、いずれも掛物である。

そして、いずれも絹に描かれる。

四点目という位置

三点ずつ見ていく。

そして、四点目に移る。

三点の年

三点とも、十八世紀とある。

つまり、揃っている。

四点目は、蝶

蝶と美人
勝川春章《蝶と美人》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、縦103.5センチ、横31.8センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。チャールズ・スチュアート・スミス・コレクション、遺族による寄贈、1914年。勝川春章《蝶と美人》メトロポリタン美術館蔵

表装まで写る。

中央に、女性が立つ。

赤と紺の衣を重ねる。

そして、裾が長く広がる。

上に、小さな蝶が飛ぶ。

地は、褐色の絹である。

立ち姿

女性は、立って体をひねる。

そして、裾が流れる。

顔の向き

顔は、左を向く。

そして、目が細い。

四点目の姿

女性が、赤と紺の衣を重ねる。

そして、裾が長く広がる。

撮り方の違い

黒い背景の点と、白い背景の点。

つまり、二通りある。

黒い背景

画像の左右が、黒い。

つまり、撮影の背景である。

表装の色

表装は、緑がかった布である。

そして、文様がある。

蝶という細部

上に、蝶が二頭ほど飛ぶ。

そして、小さい。

蝶の大きさ

蝶は、ごく小さい。

そして、輪郭だけである。

二頭の蝶

蝶は、二頭ほど飛ぶ。

そして、上に寄る。

主と、従

蝶は小さく、人物は大きい。

つまり、題と画面の比が逆である。

題の順

題では、蝶が先に来る。

つまり、蝶が主題として扱われる。

四点目の寸法

縦103.5センチ、横31.8センチ。

つまり、六点目と同じである。

四点目の年

年の欄を見たい。

十八世紀とある。

衣の描き方

赤と紺の衣に、模様が細かい。

そして、金色の点がある。

五点目は、掛けた状態

文を読む遊女
勝川春章《文を読む遊女》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、縦98.4センチ、横21センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。チャールズ・スチュアート・スミス・コレクション、遺族による寄贈、1914年。勝川春章《文を読む遊女》メトロポリタン美術館蔵

掛けた状態で写る。

上に、二本の細い帯が下がる。

背景に、屏風らしき面がある。

中央に、女性が立つ。

赤と白の衣を着る。

そして、手に紙を持つ。

帯の位置

帯は、胸の下にある。

そして、赤い。

衣の色

赤と白が、重なる。

そして、裾が広がる。

五点目の姿

女性が、赤と白の衣を着る。

そして、手に紙を持つ。

撮り方が、違う

他の八点とは、撮り方が違う。

つまり、実際に掛けた状態である。

掛けるという状態

掛けた状態なら、垂れ方が分かる。

つまり、実際の姿が見える。

二本の帯

帯は、二本下がる。

そして、細い。

帯の役目

風帯は、掛物の上から下がる飾りである。

もっとも、館の記録は触れない。

風帯という部分

上から、二本の細い帯が下がる。

つまり、掛物の飾りである。

面の広さ

背景の面が、画面の大半を占める。

つまり、掛物が小さく見える。

背景の模様

背景の面に、細かい模様がある。

そして、格子に見える。

撮影の場所

館の中で、掛けて撮ったのだろう。

もっとも、館の記録は書かない。

背景の面

背景に、模様のある面がある。

つまり、屏風か襖だろう。

もっとも、館の記録は説明しない。

五点目の寸法

縦98.4センチ、横21センチ。

つまり、細長い。

五点目の年

年の欄を見たい。

十八世紀とある。

最も細い一点

横21センチである。

つまり、九点で最も狭い。

細さの理由

細い掛物は、床の間の脇にも掛かる。

もっとも、館の記録は書かない。

四・七倍

98.4を21で割ると、四・七になる。

つまり、九点で最も細長い。

細長い掛物

細長い掛物は、狭い場所に掛かる。

つまり、置き場を選ばない。

縦横の比

98.4センチと21センチ。

つまり、縦が横の四・七倍ある。

六点目は、二人

遊女と禿
勝川春章《遊女と禿》十八世紀。掛物。墨と色、絹。館の記録では、縦103.5センチ、横31.8センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。チャールズ・スチュアート・スミス・コレクション、遺族による寄贈、1914年。勝川春章《遊女と禿》メトロポリタン美術館蔵

表装まで写る。

左に、大人の女性が立つ。

そして、丸い笠を持つ。

右に、幼い女性がいる。

華やかな衣を着る。

地は、褐色の絹である。

幼い姿

右の人物は、背が低い。

そして、髪の飾りが多い。

二人の差

大人は大きく、幼い女性は小さい。

つまり、身長の差が出る。

六点目の姿

大人の女性と、幼い女性。

そして、二人が並ぶ。

色の数

赤、緑、白、そして金。

つまり、色が多い。

衣の模様

幼い女性の衣に、細かい模様がある。

そして、色が多い。

笠という道具

大人が、丸い笠を持つ。

そして、大きい。

四点目と、同じ寸法

四点目も、縦103.5センチ、横31.8センチ。

つまり、完全に一致する。

二組の対

一点目と二点目、四点目と六点目。

つまり、二組ある。

対の作り方

同じ寸法の絹に、同じ主題を描く。

つまり、はじめから組で作る。

二つ目の対

一点目と二点目、そして四点目と六点目。

つまり、二組の対がある。

六点目の年

年の欄を見たい。

十八世紀とある。

つまり、五点が同じ書き方である。

対という単位

同じ寸法の二点は、対で作られる。

つまり、組として売られる。

七点目は、紙

福禄寿
勝川春章《福禄寿》1798年。掛物。墨と色、紙。館の記録では、画面が縦85.7センチ、横28.6センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ハリー・G・C・パッカード・コレクション、寄贈と複数の基金による購入、1975年。勝川春章《福禄寿》メトロポリタン美術館蔵

上に、文字が多く書かれる。

そして、二段に分かれる。

下に、老いた人物が座る。

頭が、きわめて高い。

髭が、長く垂れる。

墨だけで描かれる。

七点目の姿

頭の高い人物が、座る。

そして、髭が長く垂れる。

上の文字

上に、文字が二段に書かれる。

そして、細い。

紙という支持体

技法の欄を見たい。

紙、とある。

絹と、紙

絹は、細かい線に向く。

そして、紙は、墨がにじむ。

八点は、絹

他の八点のうち、六点は絹である。

そして、二点は版画の紙である。

墨だけの絵

七点目は、ほとんど墨だけである。

つまり、色が少ない。

一点だけ、紙の掛物

掛物七点のうち、紙はこの一点だけである。

つまり、例外になる。

七点目の寸法

画面が縦85.7センチ、横28.6センチ。

つまり、但し書きが付く。

年が、一年で書かれる

年の欄を見たい。

1798年とある。

段階のある年

一年、世紀の終わり、そして世紀。

つまり、三段階になる。

他の八点は、世紀

他の八点は、十八世紀か十八世紀の終わりである。

つまり、幅が広い。

根拠のある年

年記があれば、年は確かである。

つまり、推測ではない。

一点だけ、確か

九点のうち、年が特定されるのはこの一点だけである。

根拠は、何か

絵の中に年が書かれているのだろう。

もっとも、館の記録は説明しない。

名の数

来歴に、十を超える語が並ぶ。

つまり、九点で最も長い。

来歴が、長い

来歴の欄を見たい。

きわめて長い。

五つ以上の基金

基金の名が、五つ以上並ぶ。

つまり、合わせて買っている。

多くの資金

寄贈と、五つ以上の基金の名が並ぶ。

つまり、多くの資金を合わせている。

一九七五年

受入年は1975年である。

つまり、九点で最も遅い。

一行に、多くの名

一つの作品を買うために、多くが関わる。

つまり、大きな買い物だったのだろう。

八点目は、版画

秋の夕暮、西行の歌、三夕和歌より
勝川春章《秋の夕暮、西行の歌、三夕和歌より》十八世紀の終わり。錦絵。木版、墨と色、紙。館の記録では、縦26.7センチ、横19.1センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ヘンリー・L・フィリップス・コレクション、遺贈、1939年。勝川春章《秋の夕暮、西行の歌、三夕和歌より》メトロポリタン美術館蔵

上に、文字が並ぶ。

そして、右上に題箋がある。

中央に、二人の人物が立つ。

一人は、指を差す。

手前に、水辺と葦がある。

奥に、島と木が見える。

八点目の姿

二人が並び、一人が指を差す。

そして、手前に葦がある。

題の括弧

題を見たい。

括弧の中に、詩の作者の名がある。

空きの位置

括弧のすぐ後に、空きがある。

つまり、揃っていない。

括弧の中の空き

原語の題では、括弧の直後に空きがある。

つまり、入力の揺れだろう。

小さな揺れ

空きの有無は、意味を変えない。

もっとも、記録としては揺れである。

直さずに、記す

当サイトは、記録を書き換えない。

そして、揺れがあることを書く。

三夕という語

三つの夕暮れの歌を集めた組である。

もっとも、館の記録は説明しない。

叢書の名

題の末尾に、叢書の名がある。

つまり、組の一枚である。

二つの層

上の詩と、下の絵。

つまり、二つが響き合う。

詩と、絵

上に詩、下に絵。

つまり、二つが並ぶ。

九点目も、版画

見立て
勝川春章《見立て》十八世紀の終わり。錦絵。木版、墨と色、紙。館の記録では、縦25.7センチ、横19.7センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ヘンリー・L・フィリップス・コレクション、遺贈、1939年。勝川春章《見立て》メトロポリタン美術館蔵

上に、文字が並ぶ。

左に、女性が立つ。

袖を、口元に当てる。

右下に、もう一人が座る。

そして、板の上に手を置く。

奥に、緑の器がある。

九点目の姿

左に立つ女性、右下に座る女性。

そして、奥に緑の器がある。

題が、一語

題は、見立て、である。

つまり、一語だけである。

当世という言葉

古い話を、いまの姿で描く。

つまり、置き換えである。

見立てという語

古い主題を、当世の姿に置き換える。

つまり、遊びの形式である。

もっとも、館の記録は説明しない。

二点の寸法

26.7センチと25.7センチ。

つまり、一センチの差である。

二点の版画

八点目と九点目は、いずれも錦絵である。

つまり、多色摺の版画である。

数という差

一点と、何百枚。

つまり、桁が違う。

掛物と、版画

一点しかない絵と、何枚も摺れる絵。

つまり、性格が違う。

二つの仕事

注文の絵と、売るための版画。

つまり、性格が違う。

同じ画家が、両方

同じ画家が、両方を手がける。

つまり、二つの市場に応じている。

縦の並び

25.7、26.7、72.4、72.4、85.7、98.4、103.5、103.5、111.8センチ。

つまり、二つの群に分かれる。

九点の寸法

縦は25.7から111.8センチまで。

つまり、四倍以上の幅がある。

群の差

版画は小さく、掛物は大きい。

つまり、形式で分かれる。

二つの群

版画の二点は、二十センチ台である。

そして、掛物の七点は七十センチ以上になる。

注文という条件

掛物は、掛ける場所に合わせる。

つまり、大きさが自由になる。

判型の差

版画は、決まった判型で作られる。

そして、掛物は、注文で大きさが決まる。

年の内訳

十八世紀が六点、十八世紀の終わりが二点。

そして、1798年が一点である。

九点の年

十八世紀が六点、1798年が一点。

そして、十八世紀の終わりが二点。

段階を、保つ

当サイトは、この段階を平らにしない。

つまり、そのまま伝える。

三通りの年

世紀、一年、そして世紀の終わり。

つまり、確かさに段階がある。

四つの年

1914、1936、1939、1975年。

つまり、四つの受入年がある。

九点の来歴

同じ寄贈が五点、別の購入が一点。

そして、遺贈が二点、複合の購入が一点。

六十一年

1914年から1975年まで。

つまり、六十一年である。

四つの経路

1914、1936、1939、1975年。

つまり、六十一年に散らばる。

収集という動き

一つの収集の中に、対の掛物が二組ある。

つまり、まとまりが保たれている。

一つの収集から、五点

九点のうち五点が、同じ収集から来ている。

つまり、まとまりがある。

分かることと、分からないこと

分かるのは、寸法・技法・来歴である。

そして、分からないのは、六点の年と文字の内容である。

空白を、空白のまま

当サイトは、空欄を推測で埋めない。

そして、そのことを書き添える。

当サイトの
二枚並べて、背景がつながるでも、
この画家の版画を扱った。

ARTISTS関連する画家

SAME ARTIST同じ画家のコラム

  • 作品を知る

    技法の欄に、枚数が書かれる——勝川春章の続き物の版画

    二枚続き。三枚続き。五枚続き。錦絵の技法の欄には、枚数を示す語が入る。五枚のうち一枚だけが四年後に館へ入った件もある。一枚では意味が通らない絵を、どう数えるかを読みたい。番号の枝が、枚数と一致している。

  • 画家を知る

    背景が黒いのは、二点だけ——勝川春章

    九点を並べると、二点だけ背景が墨で埋められている。夜を示すためである。残る七点では、雪が紙の白で示される。細判という狭い紙に、天気と時刻をどう入れるか。摺りの手数から九点を読みたい。提灯の文字にも、目を向けたい。

  • 画家を知る

    同じ名を、二人が継ぐ——勝川春章の役者絵

    九枚の題に、市川團十郎の四代目と五代目が並ぶ。うち二枚では同じ人が海老蔵と記され、館は括弧で注を入れる。名が動けば記録も動く。細判の紙に十一年ぶんの名跡の移り変わりが残っている。顔見世の十一月が三度出てくる点にも触れる。

  • 画家を知る

    工房が受け継ぐもの——勝川春章と勝川派

    勝川春章の一派では、名前も描き方も代々受け継がれた。同じ役者を三人の絵師が描いた版画を並べ、何が同じで何が違うかを見る。相撲の絵や三枚続まで、工房という単位で浮世絵を八点でたどる。名前と絵と系統の関係を、記録に沿って確かめる。

  • 美術史・技法

    舞台の顔は、誰のものか——写楽と勝川派の役者絵

    隈取をした顔は素顔ではない。女形の顔は本人の性でもない。それでも顔だけは似ていなければならなかった。芝居小屋で売られた宣伝物としての役者絵は、型と個人をどう同居させたのか。十か月だけ現れて消えた絵師、写楽の位置もあわせて考える。

RELATEDあわせて読みたい

画家を知るの記事一覧
  • 画家を知る

    ホイッスラーの代表作と特徴——なぜ題に《ノクターン》と付けたのか

    ホイッスラーの代表作と特徴を、公開中の8点から読む。クリーヴランド美術館の記録では、《ノクターン》という題は後援者フレデリック・レイランドの提案だった。テムズ川の灰色から音楽の題、蝶の署名、版画家としての仕事までを順に見る。

  • 画家を知る

    葛飾北斎の代表作と特徴——なぜ同じ富士を46図も描いたのか

    葛飾北斎の代表作と特徴を、当サイトで公開中の8点から読む。シカゴ美術館の記録では、70歳で始めた『富嶽三十六景』は36図ではなく46図ある。ベロ藍の青、富士の置き方、滝と橋の連作、改名の跡までを、各館の記録とあわせて順に見ていく。

  • 画家を知る

    サージェントの代表作と特徴——なぜ絹とサテンばかりが光るのか

    サージェントの代表作と特徴を、当サイトで公開中の8点から読む。上流社会の等身大肖像で名を上げ、やがて注文を減らして風景と素描へ移った画家である。白いサテン、黒いレース、山の岩。筆の置き方がどう変わったかを、館の記録とあわせて順に見る。