画家を知る

四センチ八ミリの中の、一人——ウィリアム・ヴァースティル

縦4.8センチ、横3.7センチ。象牙を薄く削り、水彩で描く。珠の並ぶ枠と上部の金具は、身に着けるための作りである。建国まもない時期の細密肖像九点を、寸法と枠から見たい。髪の白さと襟飾りが、当時の装いを伝えている。

ジョージ・ヘンリー・レムセン
《ジョージ・ヘンリー・レムセン》メトロポリタン美術館蔵

四センチ八ミリの肖像

一点の細密画から始めたい。

ジョージ・ヘンリー・レムセン
ウィリアム・ヴァースティル《ジョージ・ヘンリー・レムセン》1790年ごろ。水彩、象牙。縦4.8センチ、横3.7センチ。メトロポリタン美術館蔵。J・ウィリアム・ミデンドルフ二世の寄贈、1968年。《ジョージ・ヘンリー・レムセン》メトロポリタン美術館蔵

楕円の画面である。

若い男性が、こちらを向く。

髪は、白く、耳の上で膨らむ。

濃紺の上着に、白い襟飾り。

そして、金色の飾りが胸元にある。

背景は、暗い赤茶。

金色の枠に収まっている。

象牙という支持体

技法欄を見たい。

水彩、象牙とある。

つまり、象牙の薄板に水彩で描く。

象牙の性質

象牙は、薄く削ると半透明になる。

そして、下から光が透ける。

その透過が、肌の色を明るくする。

水彩という技法

技法にも触れたい。

水で溶いた絵の具を、細い筆で置く。

そして、点を重ねて色を作る。

厚く塗ることはできない。

象牙の扱い

象牙の取引は、現在、国際的に規制されている。

美術館にある古い品は、その対象ではない。

しかし、材料の来歴には目を向けたい。

珠の並ぶ枠

枠を見たい。

小さな珠が、縁に並ぶ。

そして、上部に吊るすための金具。

つまり、身に着けるための仕立てである。

上部の金具

枠の上を見たい。

金色の金具が付く。

そして、輪の形をしている。

つまり、紐や鎖を通す。

髪の白さ

髪を見たい。

白く、耳の上で膨らむ。

つまり、粉を打っているか、鬘だろう。

十八世紀末の男性の装いである。

襟飾り

首元を見たい。

白い布が、幾重にも重なる。

そして、胸元まで垂れる。

つまり、手の込んだ装いである。

背景の色

背景を見たい。

暗い赤茶である。

そして、上部がわずかに明るい。

つまり、階調が付けられている。

濃紺の上着

上着を見たい。

濃い青である。

そして、金色の釦が見える。

つまり、上等な衣である。

四センチの中の顔

顔の大きさを計算したい。

画面が4.8センチである。

そして、顔はその三分の一ほど。

つまり、一・六センチほどになる。

一九六八年の寄贈

来歴を見たい。

館の記録では、一九六八年の寄贈である。

そして、寄贈者は他の記事にも現れた。

つまり、細密画を集めた収集家だろう。

作者について

館の記録を見たい。

ボストンで生まれ、ボストンで没した。

そして、一七五七年生まれ、一八〇三年没。

つまり、四十六年の生涯である。

短い生涯

四十六年は、短い。

そして、九点は一七八五年から一八〇二年ごろに分布する。

つまり、活動の期間も限られる。

三十三歳の仕事

三十三歳という年齢を考えたい。

つまり、活動の中ほどである。

そして、没年までは十三年ある。

一七九〇年ごろ

制作年は、一七九〇年ごろとされる。

作者は、三十三歳ごろになる。

イーサン・ストーン夫人(アビゲイル・マリア・ストーズ)
ウィリアム・ヴァースティル《イーサン・ストーン夫人(アビゲイル・マリア・ストーズ)》1795年ごろ。水彩、象牙。縦5.6センチ、横4.4センチ。メトロポリタン美術館蔵。アレクサンダー・G・カミンズ夫人の寄贈、1939年。この作品は、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。《イーサン・ストーン夫人(アビゲイル・マリア・ストーズ)》メトロポリタン美術館蔵

色のない画像

二点目の画像は、灰色の階調だけである。

つまり、古い記録写真とみられる。

だから、色は分からない。

灰青色の余白

画像の周囲を見たい。

平らな灰青色である。

つまり、撮影の台紙だろう。

縁飾りの白

胸元を見たい。

白い縁飾りが、幾重にも重なる。

そして、暗い衣に置かれる。

つまり、明暗の差が大きい。

台紙の白

画像の周囲を見たい。

白に近い平らな面である。

つまり、撮影の背景だろう。

作品の一部ではない。

描かれているもの

画面を見たい。

女性が、こちらを向く。

髪は、暗く、大きく巻く。

そして、白い縁飾りが胸元にある。

暗い衣を着ている。

顔の描写

顔を見たい。

丸く、目が大きい。

そして、口元が引き締まる。

つまり、若い人物である。

髪の量

髪を見たい。

顔の幅より大きく膨らむ。

つまり、結い上げて広げている。

一七九〇年代の髪型である。

衣の暗さ

衣を見たい。

暗く、襞がほとんど見えない。

つまり、暗い面として置かれている。

そして、白い縁飾りが対比される。

縁飾りの細かさ

胸元を見たい。

白い縁飾りが、幾重にも重なる。

そして、放射状に広がる。

つまり、細かい仕事である。

背景の色

背景を見たい。

淡い緑がかった色である。

そして、上部が明るい。

つまり、階調が付けられている。

表面の傷

画面を見たい。

細い線が、いくつか走る。

つまり、擦れた跡だろう。

そして、そのまま公開されている。

クラリッサ・ストーズ
ウィリアム・ヴァースティル《クラリッサ・ストーズ》1795年ごろ。水彩、象牙。縦5.7センチ、横4.3センチ。メトロポリタン美術館蔵。アレクサンダー・G・カミンズ夫人の寄贈、1939年。《クラリッサ・ストーズ》メトロポリタン美術館蔵

対になる、もう一枚

三点目は、二点目と関わる。

題の姓が、共通する。

そして、同じ寄贈で館へ入っている。

寸法の比較

二点目が5.6センチ掛ける4.4センチ。

三点目が5.7センチ掛ける4.3センチ。

つまり、一ミリの差である。

寸法の記録に、乱れがある

三点目の寸法欄を見たい。

数字のあいだの空白が抜けている。

つまり、入力の際の乱れだろう。

数字は、読める

もっとも、数字そのものは読める。

だから、当サイトはその値を使う。

そして、乱れがあることを書いておく。

金色の枠

枠を見たい。

金色で、幅が狭い。

そして、上部に輪がある。

つまり、身に着ける仕立てである。

色のある画像

三点目は、色がある。

つまり、二点目とは扱いが違う。

同じ寄贈でも、撮影が違う

同じ年に館へ入った二点である。

しかし、一方は白黒、他方は色がある。

つまり、撮影の時期が違う。

描かれているもの

画面を見たい。

若い女性が、こちらを向く。

髪は、灰色がかり、大きく巻く。

白い衣に、青い帯。

そして、白い縁飾り。

背景は、淡い青。

青い帯

腰を見たい。

青い帯が、高い位置で結ばれる。

そして、白い衣と対比される。

つまり、一点だけの色である。

淡い青の背景

背景を見たい。

淡い青である。

つまり、空を思わせる色である。

そして、二点目の暗い背景とは違う。

二枚の差

同じ姓の二人である。

しかし、背景の色が違う。

つまり、揃えていない。

銀色の枠

四点目は、枠が銀色である。

フレデリック・クール
ウィリアム・ヴァースティル《フレデリック・クール》1795年ごろ。水彩、象牙。縦4.1センチ、横3.1センチ。メトロポリタン美術館蔵。フレッチャー基金による購入、2006年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。《フレデリック・クール》メトロポリタン美術館蔵

楕円の枠に、絵が収まる。

そして、上部に大きな輪。

つまり、吊るすための金具である。

銀色という選択

枠の色を見たい。

銀色である。

そして、金色の枠とは印象が違う。

もっとも、白黒では材質を断定できない。

枠の幅

枠を見たい。

幅が広く、平らである。

そして、装飾がない。

つまり、簡素な形式である。

描かれているもの

画面を見たい。

若い男性が、こちらを向く。

髪は、白く、耳の上で膨らむ。

暗い上着に、白い襟飾り。

そして、釦が三つ並ぶ。

釦の並び

上着を見たい。

丸い釦が、縦に三つ並ぶ。

そして、明るく光る。

つまり、金属だろう。

一点目と、似た型

一点目と比べたい。

いずれも、白い髪の若い男性。

そして、暗い上着に白い襟飾り。

つまり、同じ型である。

何を、変えるか

型の中で変わるのは、顔である。

そして、上着の色と、背景の調子。

つまり、限られた要素だけが変わる。

型があるということ

同じ形式が繰り返される。

そして、顔だけが変わる。

つまり、型がある。

二つの基金

購入の基金を見たい。

二つの名が使われている。

つまり、館の会計の都合だろう。

そして、その別も記録される。

二〇〇六年の購入

来歴を見たい。

館の記録では、二〇〇六年に基金で購入された。

つまり、寄贈ではない。

型の利点

型があれば、制作が速い。

そして、注文主も結果が予想できる。

つまり、商いとして成立する。

紳士の肖像
ウィリアム・ヴァースティル《紳士の肖像》1795年ごろ。水彩、象牙。縦4.1センチ、横3.1センチ。メトロポリタン美術館蔵。デール・T・ジョンソン基金による購入、2006年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。《紳士の肖像》メトロポリタン美術館蔵

寸法の記録に、また乱れ

五点目の寸法欄を見たい。

インチの表記に、余分な記号が入る。

つまり、入力の際の乱れである。

何が、起きたか

分数の表記に、余分な記号が入っている。

つまり、打ち間違いだろう。

そして、そのまま残っている。

二度目の乱れ

三点目にも、乱れがあった。

つまり、九点のうち二点である。

直されるまで

記録の誤りは、いずれ直される。

しかし、直るまでは残る。

そして、当サイトはその時点の記録を伝える。

記録は、人が作る

美術館の記録は、人が入力する。

そして、長い年月と多くの担当者による。

だから、まれにこうした乱れが残る。

隠されていない

もっとも、公開されているから気づける。

そして、当サイトも書いておける。

同じ日に、描いたか

同じ寸法の二点である。

そして、制作年も同じごろとされる。

もっとも、同じ日かどうかは分からない。

四点目と、同じ寸法

寸法を比べたい。

いずれも、4.1センチ掛ける3.1センチ。

つまり、まったく同じである。

象牙の板

象牙の板は、牙を輪切りにして削る。

そして、薄く平らにする。

つまり、大きさに限りがある。

同じ規格の象牙

象牙の板は、切って使う。

そして、同じ寸法を繰り返す。

つまり、規格がある。

描かれているもの

画面を見たい。

男性が、こちらを向く。

髪は、白く、耳の上で膨らむ。

明るい色の上着に、白い襟飾り。

そして、釦が三つ並ぶ。

上着の明るさ

上着を見たい。

明るい色である。

そして、四点目の暗い上着とは違う。

つまり、同じ型でも色を変えている。

縁の飾り

画面の縁を見たい。

細かい波形が、一周する。

つまり、枠の内側の飾りである。

署名の位置

署名は、画面の隅に書かれる。

そして、背景に紛れる。

つまり、目立たない。

右の署名

画面の右を見たい。

小さな文字がある。

つまり、署名だろう。

エライアス・パーカー中佐
ウィリアム・ヴァースティル《エライアス・パーカー中佐》1795年ごろ。水彩、象牙。縦3.6センチ、横3センチ。メトロポリタン美術館蔵。フレッチャー基金による購入、2006年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。《エライアス・パーカー中佐》メトロポリタン美術館蔵

六点目の背景

背景を見たい。

暗く、平らに近い。

そして、人物の輪郭が浮かぶ。

軍装の一点

六点目は、軍装である。

暗い上着に、白い折り返し。

そして、肩に房飾り。

胸に、白い釦が並ぶ。

首元に、白い襟飾り。

肩の房

肩を見たい。

細い糸が、いくつも垂れる。

つまり、金糸の房だろう。

もっとも、色が分からないので断定はしない。

白い折り返し

上着の襟を見たい。

白い折り返しがある。

そして、暗い地に映える。

つまり、軍装の意匠である。

題の階級

題を見たい。

階級が入る。

つまり、軍務の人物である。

顔の向き

顔を見たい。

わずかに斜めを向く。

そして、視線はこちらへ来る。

つまり、九点に共通する角度である。

小さめの画面

寸法を見たい。

縦3.6センチ、横3センチ。

つまり、九点の中では小さいほうである。

二〇〇六年の購入

来歴を見たい。

館の記録では、二〇〇六年に基金で購入された。

そして、四点目と同じ基金である。

三・六センチの中の細部

小さな画面に、房飾りと釦が描かれる。

つまり、きわめて細かい仕事である。

白い被り物

七点目は、年配の女性である。

アンスティス・ストーン夫人
ウィリアム・ヴァースティル《アンスティス・ストーン夫人》1802年ごろ。水彩、象牙。縦4.8センチ、横4センチ。メトロポリタン美術館蔵。デール・T・ジョンソン基金による購入、2006年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。《アンスティス・ストーン夫人》メトロポリタン美術館蔵

白い被り物をかぶる。

そして、暗い帯が巻かれる。

暗い衣に、白い襟。

背景は、暗い。

暗い帯

被り物の上を見たい。

暗い帯が巻かれる。

そして、白い布と対比される。

つまり、二色の組み合わせである。

被り物の形

頭を見たい。

白い布が、頭を包む。

そして、縁に細かい襞がある。

つまり、既婚の女性の装いだろう。

顔の描写

顔を見たい。

頬に張りがなく、口元が下がる。

そして、目のまわりに影がある。

つまり、年齢が隠されていない。

大きさ

寸法を見たい。

縦4.8センチ、横4センチ。

つまり、一点目とほぼ同じ大きさである。

右下の署名

画面の右下を見たい。

小さな文字がある。

つまり、署名だろう。

題の姓

題の姓を見たい。

二点目と同じである。

つまり、同じ家の人物だろう。

三点、同じ姓

二点目、三点目、七点目。

そして、次の八点目も同じ姓を含む。

つまり、四点が同じ家に関わる。

ジョゼフ・ホワイト夫人(エリザベス・ストーン)
ウィリアム・ヴァースティル《ジョゼフ・ホワイト夫人(エリザベス・ストーン)》1802年ごろ。水彩、象牙。縦5.6センチ、横4.2センチ。メトロポリタン美術館蔵。デール・T・ジョンソン基金による購入、2006年。《ジョゼフ・ホワイト夫人(エリザベス・ストーン)》メトロポリタン美術館蔵

色のある一点

八点目は、色がある。

つまり、細部まで読める。

描かれているもの

画面を見たい。

年配の女性が、こちらを向く。

白い被り物をかぶる。

そして、暗い衣に白い縁飾り。

背景は、暗い茶と緑。

七点目と、似た型

七点目と比べたい。

いずれも、白い被り物の年配の女性。

そして、暗い衣。

つまり、同じ型である。

背景の緑

背景を見たい。

暗い茶に、緑が混ざる。

そして、右側が明るい。

つまり、階調が付けられている。

色が、分かる

八点目では、色が分かる。

被り物の白、衣の黒、背景の茶。

つまり、七点目の失われた色も想像できる。

一組の家族

題の姓を並べたい。

ストーン、ストーズ、そしてホワイト。

つまり、婚姻でつながる家だろう。

家の記録として

一人の画家が、一家の複数の人を描く。

そして、それが四点残っている。

つまり、家の記録である。

二〇〇六年の購入

来歴を見たい。

九点のうち五点が、二〇〇六年の購入である。

そして、二つの基金が使われている。

まとまって、市場に出る

五点が同じ年に館へ入る。

つまり、まとまった一群が市場に出たのだろう。

紳士の肖像
ウィリアム・ヴァースティル《紳士の肖像》1785年ごろ。水彩、象牙。縦3.7センチ、横2.5センチ。メトロポリタン美術館蔵。マリア・デウィット・ジェサップ基金による購入、1992年。《紳士の肖像》メトロポリタン美術館蔵

最も小さい一点

九点目は、寸法が小さい。

縦3.7センチ、横2.5センチ。

つまり、九点の中で最も小さい。

二十八歳の仕事

二十八歳という年齢を考えたい。

つまり、活動の初期である。

そして、最も遅い一点とは十七年の差がある。

最も早い一点

制作年は、一七八五年ごろとされる。

つまり、九点の中で最も早い。

そして、作者は二十八歳ごろになる。

描かれているもの

画面を見たい。

若い男性が、こちらを向く。

髪は、白く、後ろで束ねられる。

淡い色の上着に、白い襟。

背景は、淡い緑がかった色。

表面の傷

画面を見たい。

染みや傷がある。

そして、そのまま公開されている。

つまり、隠していない。

傷を、記録として見る

傷は、二百四十年の時間の跡である。

そして、扱われてきた証でもある。

一九九二年の購入

来歴を見たい。

館の記録では、一九九二年に基金で購入された。

つまり、五点の購入より十四年早い。

枠の状態

枠を見たい。

金色が剥げ、地の色が見える。

つまり、傷んでいる。

九点の内訳

九点をまとめたい。

すべて、象牙に水彩の細密画である。

そして、男性が五人、女性が四人。

寸法の幅

寸法を並べたい。

最小が3.7センチ、最大が5.7センチ。

つまり、二センチの幅に収まる。

揃った規格

細密画の寸法は、大きく変わらない。

つまり、規格がある。

そして、それが身に着ける前提を示す。

制作年の分布

年代を並べたい。

一七八五年ごろ、九〇年ごろ。

一七九五年ごろが五点。

そして、一八〇二年ごろが二点。

十七年の活動

一七八五年から一八〇二年まで。

つまり、十七年に分布する。

そして、作者は一八〇三年に没している。

一七九五年ごろに、集中

九点のうち五点が、一七九五年ごろである。

つまり、この時期の作が多い。

なぜ、集中するか

注文が多かったのかもしれない。

あるいは、残ったものが偏っているのかもしれない。

館の記録は、示していない。

色のない五点

画像についても、まとめたい。

九点のうち、五点が色のない記録写真である。

そして、四点は色のある写真である。

撮影の時期の差

二〇〇六年に入った五点のうち、四点が白黒である。

つまり、新しく収蔵されても、撮り直されるとは限らない。

記録と、画像

記録には、寸法と年代と技法がある。

そして、画像には形と明暗がある。

両方を、合わせる

色のない画像では、記録が色を補わない。

技法欄には、色の記載がないからである。

つまり、色は失われたままである。

名の残る人、残らない人

九点のうち、名のないものは二点である。

つまり、七点は名が分かっている。

そして、そのうち四点が同じ家に関わる。

家に、伝わる

同じ家の四点が、まとめて残った。

つまり、家に伝わったのだろう。

そして、後に市場へ出て、館へ入った。

四点で、確かめる

もっとも、色のある四点がある。

淡い青の背景、濃紺の上着、白い被り物。

つまり、五点の色も、そこから想像できる。

九点をまとめて見ることに、意味がある。

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