艶のない釉薬——ヴァン・ブリグル陶器会社
釉薬は普通、艶を持つ。ところがこの工房は艶を消す。すると、器の壁から浮き出た草の形がよく見える。七点とも同じ人の寄贈で、同じ年に館へ入った。1901年から1904年という四年のあいだに、形も色も変わっていく。

艶という選択
多くの陶器は、艶のある釉薬を使う。
そして、この工房は艶を消す。
つまり、選択がある。
七つの花瓶
同じ工房の花瓶が、七点ある。
そして、いずれも同じ年に館へ入った。
だから、並べて比べられる。
艶のない釉薬
一点から始めたい。

縦長の器である。
胴が、下でわずかに膨らむ。
表面に、葉のような形が浮き出る。
その葉が、口の縁を包む。
そして、縁が波打つ。
色は、黄緑がかった褐色である。
七点という範囲
この記事で扱うのは七点である。
いずれも、同じ工房の陶器である。
そして、いずれも花瓶である。
つまり、条件が揃っている。
艶が、ない
表面に、強い光沢がない。
つまり、艶消しの釉薬である。
硝子の層
釉薬は、焼くと溶けて硝子になる。
そして、冷えて固まる。
二つの役目
釉薬は、飾りであり、実用でもある。
つまり、見た目と機能を兼ねる。
釉薬という層
釉薬は、器の表面に溶けて張る硝子の層である。
そして、水を通さなくする。
艶消しという選択
釉薬は、普通は艶を持つ。
そして、この工房は艶を消す。
艶消しの見え方
艶がなければ、光が拡散する。
つまり、面が柔らかく見える。
光の反射
艶があると、光が一点で強く跳ねる。
そして、形が見えにくくなる。
艶消しの作り方
釉薬に、細かい結晶を作らせる。
すると、光が乱れて艶が消える。
もっとも、館の記録は方法を書かない。
なぜ、消すか
艶を消せば、形の陰影がよく見える。
もっとも、館の記録は理由を書かない。
だから、当サイトは断定しない。
型の数
形ごとに、別の型が要る。
つまり、型の数だけ形がある。
手の仕上げ
型で抜いた後、手で整えることが多い。
もっとも、館の記録は工程を書かない。
型という道具
型に彫った模様が、器に移る。
つまり、同じ形を何個も作れる。
浮き出た形
葉と茎が、器の壁から浮き出る。
つまり、型で押し出している。
影のような線
模様の縁で、色が濃くなる。
つまり、輪郭が浮かぶ。
濃く見える場所
釉薬が厚いところは、色が濃い。
つまり、模様が影のように見える。
厚みの差
模様の部分は、壁が厚い。
そして、そこに釉薬が溜まる。
器と、模様が一体
模様は、後から貼ったのではない。
そして、器の壁そのものが盛り上がる。
花瓶という用途
題は、花瓶である。
つまり、花を挿す器である。
口の大きさ
口は、胴に比べて小さい。
つまり、花を挿すための形である。
縁の高さ
縁は、場所によって高さが違う。
つまり、水平ではない。
口の形
口の縁を、葉が包む。
そして、縁が不揃いになる。
意匠と、機能
植物の形でも、器として使える。
つまり、両立している。
器と、植物
茎が器を巻き、葉が縁を包む。
つまり、器が植物に見える。
世紀の変わり目
一九〇〇年前後には、植物の形を用いる意匠が広まった。
もっとも、館の記録はそう書かない。
だから、当サイトは断定しない。
自然の形
草の形を、そのまま器にする。
つまり、植物から出た形である。
一点目の形
胴は、まっすぐに近い。
そして、下でわずかに広がる。
高さだけの記録
寸法は、高さだけである。
つまり、直径がない。
一点目の年
年の欄を見たい。
1901年である。
つまり、七点で最も早い。
高さ19.7センチ
寸法の欄を見たい。
高さだけが書かれる。
つまり、直径がない。
二点目の形
下がすぼまり、上で広がる。
つまり、逆円錐に近い。
一点目の色
色は、黄緑がかった褐色である。
そして、下へ行くほど暗い。
二点目は、細長い

背が高く、細い。
下がすぼまり、上でまた広がる。
肩に、花のような形が浮き出る。
そして、縦の線が下へ伸びる。
色は、青灰色である。
最も低い一点との差
最も低いのは9.2センチである。
つまり、三・八倍になる。
三十四センチ
三十四センチなら、床にも置ける。
もっとも、館の記録は用途を書かない。
最も高い一点
高さ34.8センチである。
つまり、七点で最も高い。
肩の花
肩に、花のような形が並ぶ。
そして、下へ茎が伸びる。
線の数
縦の線は、十本以上ある。
そして、下で細くなる。
縦の線
肩から下へ、細い線が何本も伸びる。
つまり、茎を表しているのだろう。
二点目の寸法
高さだけが記録される。
つまり、一点目と同じ書き方である。
二点目の色
色は、青灰色である。
そして、上のほうが濃い。
上と、下
上に花、下に茎。
つまり、植物の姿がそのまま器になる。
三点の年
1901、1903、1902年。
つまり、一年ずつ違う。
二点目の年
年の欄を見たい。
1903年である。
つまり、七点で三番目に遅い。
三点目は、低い

下が大きく広がる。
そして、首が細く立つ。
肩の周りに、丸い花が並ぶ。
七点で、一点だけ
色のない画像は、この一点だけである。
つまり、例外になる。
撮られた時期
古い写真は、粒が粗い。
そして、階調も狭い。
色が、分からない
画像に色がない。
だから、当サイトは色を語らない。
首の細さ
首は、胴よりずっと細い。
そして、まっすぐ立つ。
花の数
肩の周りに、丸い花が三つほど並ぶ。
そして、等間隔である。
何が、読めるか
明暗は読める。
そして、形も読める。
三点目の寸法
高さだけが記録される。
つまり、直径がない。
下の広がり
下が大きく広がる。
そして、首が細く立つ。
最も低い一点
高さ9.2センチである。
つまり、七点で最も低い。
一九〇二年が、三点
七点のうち三点が、この年である。
つまり、最も多い。
三点目の年
年の欄を見たい。
1902年である。
つまり、四点目や五点目と同じである。
二点目との差
34.8センチと9.2センチ。
つまり、四倍近い差がある。
三点の高さ
19.7、34.8、9.2センチ。
つまり、大きさがばらばらである。
大きさの幅
同じ工房で、四倍近い差がある。
つまり、用途が違うのだろう。
もっとも、館の記録は用途を書かない。
四点目は、寸法が二つ

丸く、低い器である。
肩の周りに、花と葉が並ぶ。
そして、その下に長い茎が回る。
色は、赤みのある褐色である。
四点目の大きさ
高さ9.4センチ、直径10センチ。
つまり、三点目とほぼ同じ高さである。
四点目の年
年の欄を見たい。
1902年である。
四点目の形
胴は、丸く、低い。
そして、口が小さい。
二つの数字
寸法の欄を見たい。
高さと直径が並ぶ。
四点の内訳
高さと直径が並ぶのは、四点目から七点目までである。
つまり、番号の後半に集まる。
二つの書き方
高さだけの三点と、二つの数字の四点。
つまり、半々に近い。
揃わない項目
同じ工房、同じ寄贈でも、項目が揃わない。
つまり、測る人や時期が違う。
一点目との差
一点目には、高さしかなかった。
つまり、項目が揃っていない。
記録の作られ方
寸法は、人が測って入力する。
つまり、時期で書き方が変わる。
揺れという情報
揺れは、記録が人の手によることを示す。
つまり、それも情報である。
直さずに、伝える
当サイトは、記録を書き換えない。
そして、不揃いをそのまま書く。
七点の書き方
高さだけが三点、高さと直径が四点。
つまり、二通りある。
最も広いところ
丸い器では、胴の中ほどが最も広い。
つまり、そこを測る。
高さと直径
高さは、置いたときの背丈。
そして、直径は最も広いところである。
記録の判断
どの数字が要るかは、形で決まる。
つまり、記録にも判断がある。
形と、項目
背の高い器は、高さだけで足りる。
そして、丸い器は、直径も要る。
四点目の縁
口の縁は、平らである。
つまり、一点目とは違う。
茎の回り方
茎が、胴を斜めに巻く。
そして、下でまとまる。
四点目の色
色は、赤みのある褐色である。
そして、全体に均一である。
高さと直径が、近い
9.4センチと10センチ。
つまり、横に広い器である。
五点目の縁
口の縁は、丸く縁取られる。
そして、外へ少し反る。
五点目の形
胴は、上でやや細くなる。
そして、口が小さい。
花と、茎
肩に花、胴に茎。
つまり、上下で図が分かれる。
五点目は、黄色

縦長の器である。
肩に、丸い花が並ぶ。
そして、長い葉が下へ伸びる。
色は、黄土色である。
三点の形
低く広い器、丸い器、細長い器。
つまり、同じ年に三通りある。
三点の共通
三点目、四点目、五点目は同じ年である。
つまり、同じ時期の品である。
五点目の年
年の欄を見たい。
1902年である。
つまり、三点目や四点目と同じである。
七点目の年
年の欄を見たい。
1904年である。
つまり、七点で最も遅い。
二番目に高い
高さ25.1センチである。
つまり、二点目に次ぐ。
色の濃さ
黄土色は、七点の中で最も暖かい。
つまり、目を引く。
五点目の色
色は、黄土色である。
そして、上が濃い。
細長いという形
細長い器は、倒れやすい。
だから、底を重くすることがある。
もっとも、館の記録は書かない。
縦横の比
25.1センチと12.9センチ。
つまり、高さが直径の二倍近い。
花の数
丸い花が、四つほど並ぶ。
もっとも、重なりで数え切れない。
花の位置
花は、肩の高さに並ぶ。
つまり、最も広いところである。
花の形
花は、丸く、中心に窪みがある。
そして、周りに輪郭が回る。
花の並び
肩の周りに、丸い花が四つほど並ぶ。
そして、等間隔である。
葉の交差
葉は、下で交差する。
そして、影が濃くなる。
葉の向き
葉は、下へ向かう。
そして、先が細くなる。
葉の数
葉は、六本以上ある。
もっとも、重なりで数え切れない。
葉の描き方
葉は、細長く、うねる。
そして、下で交差する。
立てて、焼く
器は、立てたまま焼く。
つまり、上から下へ流れる。
重力という条件
釉薬は、下へ流れる。
つまり、置き方で結果が変わる。
濃淡の向き
濃いのは上、明るいのは下である。
つまり、上から下へ流れている。
色の濃淡
上が濃く、下が明るい。
つまり、釉薬が流れている。
量産と、偶然
型は同じでも、焼きは違う。
つまり、量産の中に偶然が残る。
焼くという偶然
同じ型でも、焼くたびに違う。
つまり、一点ずつ異なる。
溜まる場所
窪みには、釉薬が溜まる。
そして、そこだけ色が濃くなる。
流れる釉薬
釉薬は、焼くと溶けて流れる。
そして、下に溜まる。
一点ずつ、違う
流れ方は、焼くたびに変わる。
つまり、同じ型でも仕上がりが違う。
もっとも、館の記録はそう書かない。
五点目の寸法
高さ25.1センチ、直径12.9センチ。
つまり、二つの数字がある。
六点目は、取っ手つき

低く、横に広い器である。
両側に、大きな取っ手が付く。
取っ手は、輪になって上へ立つ。
胴に、花と茎が浮き出る。
そして、胴の下が大きく膨らむ。
色は、灰緑から桃色へ移る。
六点目の年
年の欄を見たい。
1904年である。
つまり、七点目と同じである。
横に広い一点
直径24.8センチである。
つまり、七点で最も広い。
珍しい比
七点のうち、横が高さを上回るのは二点である。
つまり、少数になる。
高さより、広い
高さ19.1センチ、直径24.8センチ。
つまり、横のほうが大きい。
取っ手の役目
取っ手があれば、持てる。
つまり、動かしやすい。
七点で、唯一
取っ手が付くのは、この一点だけである。
取っ手の付け根
取っ手は、胴の上と肩に付く。
そして、大きく開く。
取っ手の形
取っ手は、肩から立ち上がる。
そして、口より高い。
二色の境目
境目は、はっきりしない。
つまり、少しずつ移る。
色の移り
上が灰緑、下が桃色である。
つまり、二つの色が混ざる。
六点目の形
胴の下が、大きく膨らむ。
そして、上がすぼまる。
七点目は、緑

細長い器である。
下がわずかに膨らむ。
肩に、花が浮き出る。
そして、茎が下へうねる。
色は、明るい緑である。
七点目の形
胴は、細長い。
そして、上と下がすぼまる。
つまり、紡錘に近い。
二番目に高い
高さ30.2センチである。
つまり、二点目に次ぐ。
底の細さ
底は、胴より細い。
つまり、立たせるのに工夫が要る。
細長い形
30.2センチと12.1センチ。
つまり、高さが直径の二・五倍ある。
粒の細かさ
粒は、ごく細かい。
そして、全面に散る。
泡という現象
釉薬の中の気体が、表面で泡になる。
そして、そのまま固まる。
表面の粒
緑の面に、細かい粒が見える。
つまり、釉薬が泡になっている。
色の幅
暖かい色と、冷たい色。
つまり、両方がある。
七点の色
黄緑、青灰、赤褐、黄土、灰緑と桃、そして緑。
つまり、色が一点ずつ違う。
画像が、伝える
色は、画像でしか分からない。
つまり、二つの情報源が要る。
色が、記録にない
館の技法欄には、陶器、としかない。
つまり、色の名が書かれない。
前の記事との差
当サイトの
流れて、固まった釉薬では、
技法欄が炻器だった。
温度の差
陶器は、千度前後で焼く。
そして、炻器は千二百度ほどである。
陶器と、炻器
陶器は、より低い温度で焼く。
そして、炻器は硬く焼き締まる。
名の一致
来歴の欄に、同じ名が並ぶ。
つまり、同じ収集からである。
同じ寄贈者
この記事の七点は、同じ人の寄贈である。
そして、前の記事の九点も同じ人である。
一年に、十六点
この記事の七点と、前の記事の九点。
つまり、少なくとも十六点が同じ年に入った。
二〇一八年
どちらも、2018年に館へ入っている。
つまり、まとめて渡されている。
集めるという行為
一つずつ買い、揃える。
そして、まとめて渡す。
収集家という存在
一人が集め、館へ渡す。
つまり、まとまりが残る。
比べるということ
年が近く、工房が同じなら、変化が見える。
つまり、まとまりに意味がある。
まとまりの価値
同じ工房の品が揃えば、比べられる。
つまり、収集そのものが情報になる。
年が、すべて分かる
七点とも、制作年が一年で記録される。
つまり、幅がない。
七点の年
1901、1902が三点、1903、1904が二点。
幅のない年
器では、年に幅が付くことが多い。
つまり、この七点は例外である。
四年に、収まる
つまり、四年のあいだの品である。
一年ごとの数
1901年が一点、1902年が三点。
そして、1903年が一点、1904年が二点。
短い期間
四年は、短い。
そして、その中で形も色も変わる。
題の役目
題は、種類を示すだけである。
つまり、名前ではない。
題が、同じ
七点とも、題は花瓶である。
つまり、区別する語がない。
番号という名前
番号は、重ならない。
そして、記録の中で一意である。
どう区別するか
区別は、収蔵番号と寸法による。
つまり、番号が名の代わりになる。
直径の記録
直径があるのは四点である。
そして、10、12.1、12.9、24.8センチ。
七点の寸法
高さは9.2、9.4、19.1、19.7、25.1、30.2、34.8センチ。
つまり、四倍近い幅がある。
高い五点
十九センチを超えるのは、五点である。
つまり、多くは背が高い。
形の違い
背の高い器と、横に広い器。
つまり、二通りに分かれる。
四年という時間
四年で、形も色も変わる。
つまり、試みが続いている。
同じ工房、違う形
同じ四年のあいだに、両方が作られる。
つまり、幅のある仕事である。
七点の受入
七点とも、同じ年に館へ入っている。
そして、寄贈者も同じである。
つまり、来歴が揃っている。
分かることと、分からないこと
分かるのは、寸法・材・年・来歴である。
そして、分からないのは、釉薬の成分と一点の色である。
空白を、空白のまま
当サイトは、空欄を推測で埋めない。
そして、そのことを書き添える。


