名画の楽しみ方

壺の底に、押された印——ジョージ・オアほかアメリカの陶器九点

置いてしまえば隠れ、持ち上げなければ読めない。それでも、印は必ず押される。焼く前の柔らかい土に型を当て、そのまま窯に入れる。見えない面に置かれた小さな文字が、その品の記録の量を決めている。底の印が語る来歴を読みたい。

壺
グルービー陶器会社《壺》メトロポリタン美術館蔵

底に、作り手の印がある

焼き物を九点、記録の欄で並べてみる。

九点とも、壺である。

そして九点とも、作り手が分かっている。

作った人の名。

あるいは、工房や会社の名。

なぜ分かるのか。

底に、印が残っているからだ。

型を押し込むか、刻むか、書き込むか。

方法はいろいろだが、いずれも文字である。

焼く前と、焼いた後

土に印を押すのは、焼く前である。

焼けば、土は固まる。

固まってからでは、押せない。

つまり、印は制作の途中で付けられる。

一方、後から書き込むこともできる。

釉の上に、絵具で書いて焼き直す。

そうすると、剥がれやすい。

前の回で、絵具の層と署名の話をした。

焼き物でも、いつ付けたかで残り方が変わる。

底という、見えない面

底は、置けば見えない。

持ち上げなければ、読めない。

つまり、隠れた場所である。

前の回で、皿の裏の文字を見た。

壺では、それが底に移る。

見せるための面ではない。

そして、そこに作り手の名が入る。

見えないところに、いちばん確かな情報がある。

型を、どう作るか

印の型は、金属か焼き物で作る。

文字を逆向きに彫り、押しつける。

つまり、鏡に映した文字を彫る。

前の回で、メダルの型の話をした。

同じ難しさが、こちらにもある。

そして、押す力の加減も要る。

強く押せば、土が歪む。

弱ければ、字が浅くなる。

底の印を見れば、その加減が分かる。

押し込む、という方法

いちばん多いのは、押し込む方法である。

焼く前の柔らかい土に、型を押す。

すると、文字がへこんで残る。

そのまま焼けば、消えない。

前の回で、銀器の極印の話をした。

考え方は、同じである。

型を一つ作れば、何百個にも押せる。

つまり、複製のための道具だ。

壺
グルービー陶器会社《壺》1900年から1910年ごろ。館の記録では、陶器。高さ28.6センチ、直径35.4センチ。番号は1982.49。メトロポリタン美術館蔵。グルービー陶器会社《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の高い壺である。

胴は、下がすぼまり、上へ膨らむ。

肩から口へ、まっすぐ立つ。

全体が、深い緑の釉で覆われる。

釉は、厚く、艶がない。

表面に、細かい皺のような凹凸がある。

胴に、縦の稜が数本走る。

稜は、葉の形をかたどる。

葉の先が、肩のあたりで終わる。

口の縁は、内へわずかに巻く。

底は、写真には写らない。

釉の色を、選ぶ

九点の釉は、色がばらばらである。

深い緑。

赤褐色。

明るい黄。

白。

褐色の流し掛け。

つまり、この時期は色の試みが盛んだった。

新しい釉を工夫し、名前を付けて売る。

館の技法の欄は、陶器、の一語で済ませる。

色や釉の名は、書かれない。

見て、確かめるしかない。

皺のある釉

いま見た一点の釉は、艶がない。

そして、細かい皺が寄る。

これは、意図して作られたものだ。

厚く掛けた釉が、焼くときに縮む。

その縮みを、表情として使う。

つまり、失敗を意匠に変えている。

館の技法の欄は、陶器、と一語で書く。

釉の様子までは、書かない。

一点ずつ、形が違う

轆轤で挽いた器は、一点ずつ違う。

厚みも、高さも、口の開き方も揃わない。

型で作れば、揃う。

つまり、作り方が均一さを決める。

九点のうち、型で作られたものもあるだろう。

しかし、館の記録は作り方を書かない。

技法の欄は、材料の名だけである。

前の回で、技法の欄の粗さの話をした。

焼き物では、それが目立つ。

名を、刻む人

九点のうち一点は、押し込む印ではない。

底に、直接彫り込むか、書き込む。

この作り手は、自分で轆轤を挽き、自分で焼いた。

そして、一点ずつ形が違う。

同じものが、二つとない。

だから、型で押す必要がない。

一点ごとに、名を入れる。

前の回で、量産と一点物の話をした。

こちらは、後者である。

壺
ジョージ・E・オア《壺》1890年から1905年。館の記録では、陶器。高さ19.1センチ。番号は1982.224。メトロポリタン美術館蔵。ジョージ・E・オーア《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の低い壺である。

胴は、上下二つの塊に分かれる。

中ほどが、深くくびれる。

上の部分は、口が大きく開く。

下の部分は、丸く膨らむ。

左右に、細い取っ手が付く。

取っ手は、大きく弧を描いて立つ。

釉は、赤褐色である。

上のほうに、黒い斑が散る。

口の内側は、深い赤である。

表面に、光沢がある。

薄く挽く、という技

この作り手は、たいへん薄く挽いたことで知られる。

指ではじけば、金属のような音がしたという。

薄ければ、軽い。

そして、ねじっても割れにくい。

つまり、変形させるために薄くしている。

館の記録は、厚みを書かない。

重さも書かれない。

前の回で、銀器の重さの欄を見た。

焼き物には、その欄がない。

二つに割れた形

いま見た一点の形は、変わっている。

胴が、中ほどで深くくびれる。

まるで、二つの器を重ねたようだ。

こういう形は、当時としても異例だった。

この作り手は、そういう形を好んだ。

薄く挽き、押しつぶし、ねじる。

つまり、轆轤の限界を試している。

館の記録は、形については書かない。

寸法の数字だけが残る。

直径を、どこで測るか

丸い器の直径は、場所で変わる。

口の直径。

胴のいちばん太いところ。

台の直径。

館は、たいてい最大の径を書く。

一点では、口の直径が高さより大きい。

つまり、平たく広がった形である。

数字の大小から、形の見当がつく。

前の回で、寸法が形を伝える話をした。

高さだけを、測る

九点のうち三点は、高さだけが書かれる。

幅も、直径も書かれない。

つまり、寸法の欄が一つの数字で済んでいる。

形が単純なら、それでよいのだろう。

一方、口が広い器では、直径も書かれる。

前の回で、寸法の欄の書き分けを見た。

焼き物でも、形に応じて数字が増える。

壺
ジョン・ベネット《壺》1882年。館の記録では、彩色し釉を掛けた陶器。高さ27.9センチ、直径27.9センチ。番号は1984.425。メトロポリタン美術館蔵。ジョン・ベネット《壺》メトロポリタン美術館蔵

丸く膨らんだ壺である。

胴は、球に近い形をする。

口は、短く、まっすぐ立つ。

全体が、明るい黄で塗られる。

その上に、花の枝が描かれる。

花は、桃色の四弁である。

十数輪が、枝に沿って並ぶ。

葉は、緑と褐色である。

枝は、細く、曲がって伸びる。

口の周りは、青緑の釉である。

釉に、細かい斑が散る。

絵付けと、成形

焼き物の仕事は、大きく二つに分かれる。

土を挽き、形を作る仕事。

そして、絵や釉を掛ける仕事。

前者を成形、後者を絵付けという。

大きな工房では、この二つが分業になる。

そして、絵付けの人だけが名を残すことがある。

前の回で、下絵と彫りの分業を見た。

焼き物でも、同じ構図が現れる。

名が残るのは、後の工程の人である。

描く人の名が、残る

いま見た一点の作者は、絵付けの職人である。

土を挽いた人とは、別かもしれない。

しかし、館は絵付けの人を作者とする。

なぜなら、その人の名が入っているからだ。

前の回で、分業と名前の話をした。

焼き物では、絵付けの人の名が表に出やすい。

技術が目に見えるからだろう。

轆轤の技術は、形の中に隠れる。

壺
ジョン・ベネット《壺》1878年。館の記録では、陶器。高さ34.3センチ、直径17.8センチ。番号は1984.448.3。メトロポリタン美術館蔵。ジョン・ベネット《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の高い壺である。

胴は、洋梨のような形をする。

下が膨らみ、上へ細くなる。

首は、細く長い。

口の周りに、青の模様が巻く。

胴の地は、白である。

その上に、花と葉が描かれる。

花は、桃色と橙である。

葉は、青と緑と黄である。

模様は、胴の全面を覆う。

底に、低い台が付く。

作風が、四年で変わる

四年で作風が変わるのは、珍しくない。

新しい技法を覚える。

流行が変わる。

注文の内容が変わる。

そういう理由で、変わっていく。

館の記録は、変化を書かない。

一点ずつ、独立して記録するだけである。

前の回で、変化を見るには並べるしかないと書いた。

ここでも、同じことが言える。

同じ人の、四年違い

九点のうち二点は、同じ作り手である。

1878年と、1882年。

四年の差がある。

前者は、白い地に多色の模様。

後者は、黄の地に桃色の花。

つまり、四年で作風が変わっている。

館の年の欄は、いずれも一年で確定している。

つまり、器に年が入っているのだろう。

前の回で、日付ありという語の話をした。

ごろ、が付くかどうか

年の欄に、ごろ、が付くかどうか。

これは、大きな差である。

付けば、幅がある。

付かなければ、確定している。

九点のうち、付かないものが五点。

つまり、半分以上が確定している。

焼き物としては、多いほうだろう。

前の回で、日付ありという語の意味を見た。

ごろ、の有無も、同じ働きをする。

年が、確定する理由

焼き物の年が一年で確定するのは、珍しい。

たいてい、幅を持って書かれる。

九点のうち、四点だけが一年である。

1773年ごろ、1809年、1851年、1878年、1882年、1906年。

このうち、ごろが付かないものが五点ある。

つまり、根拠がはっきりしている。

底に年が入っているか、記録が残っているか。

どちらかだろう。

壺
クリフトン美術陶器《壺》1906年。館の記録では、陶器。高さ14.3センチ、直径8.9センチ。番号は1985.144.1。メトロポリタン美術館蔵。クリフトン美術陶器《壺》メトロポリタン美術館蔵

小さな壺である。

胴は、丸く膨らむ。

首は、細く長い。

口は、わずかに開く。

釉は、赤褐色である。

その上に、緑の筋が縦に流れる。

筋は、口から胴へ垂れる。

垂れた先が、丸くたまる。

表面は、強く光る。

底に、小さな台が付く。

形は、単純である。

会社の期間が、年を絞る

会社の活動期間が分かれば、年が絞れる。

九点のうち三点は、期間が書かれている。

1894年からおよそ1911年まで。

1905年から1911年まで。

1845年から1857年まで。

つまり、その幅の外の年はありえない。

前の回で、期間と年を突き合わせる話をした。

焼き物でも、同じ方法が使われる。

短い期間なら、年も絞れる。

会社の名が、作者になる

九点のうち三点は、作者の欄が会社の名である。

つまり、個人ではない。

前の回で、作者の欄に組織が入る話をした。

焼き物では、それが普通である。

会社の印を底に押せば、その会社の品になる。

作った職人の名は、残らない。

もっとも、名高い職人は別に記録される。

そういう場合、館は個人の名を作者にする。

壺
アンソニー・W・ベイカー《壺》1880年から1889年。館の記録では、陶器。高さ24.1センチ。番号は1979.280。メトロポリタン美術館蔵。アンソニー・W・ベイカー《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の低い壺である。

胴は、丸く膨らむ。

口の縁が、波形に立ち上がる。

左右に、太い取っ手が付く。

取っ手は、上でひねられる。

胴の正面に、獣の顔が浮き出る。

顔は、丸く、目が大きい。

その周りに、葉の飾りが巻く。

釉は、褐色である。

濃淡が、まだらに広がる。

底に、低い台が付く。

手で貼りつける、飾り

いま見た一点の飾りは、別に作って貼りつけたものだ。

型で作った顔や葉を、胴に押しつける。

そして、一緒に焼く。

こうすれば、複雑な形が作れる。

つまり、部品を組み合わせる作り方である。

前の回で、部品を数える話をした。

焼き物でも、部品ごとに作ることがある。

そして、底の印は本体に押される。

壺
ラルフ・バグナル・ビーチ《壺》1851年。館の記録では、陶器と真珠層。高さ103.5センチ。番号は1984.230。メトロポリタン美術館蔵。ラルフ・バグナル・ビーチ《壺》メトロポリタン美術館蔵

たいへん背の高い壺である。

高さは、一メートルを超える。

胴は、下が細く、上へ大きく膨らむ。

首は、太く短い。

口の縁に、金の線が回る。

胴の正面に、大きな枠がある。

枠の中に、海の場面が描かれる。

白い帆船が、岩の近くに浮かぶ。

枠の周りは、暗い地である。

その上に、金の葉が散る。

台は、六角形である。

一メートルを超える壺

いま見た一点は、高さ103.5センチある。

九点の中で、突出している。

いちばん小さいものは、14.3センチ。

七倍以上の差がある。

こういう大きな壺は、展示のために作られた。

博覧会に出し、技術を見せる。

つまり、売るためではない。

前の回で、見せるための品の話をした。

大きさそのものが、宣伝になる。

掻き落として、描く

九点のうち一点は、掻き落としで装飾される。

白い化粧土を掛け、その上を削る。

削ったところから、下の赤い土が出る。

つまり、線が赤くなる。

この方法なら、細い線が引ける。

だから、文字も書ける。

館の技法の欄は、その方法の名を書く。

前の回で、技法の名が作り方を示す話をした。

壺
フィリップ・クライン《壺》1809年。館の記録では、陶器、掻き落としで装飾した赤い土の器。縦23.2センチ、横11.4センチ。番号は1986.451。メトロポリタン美術館蔵。フィリップ・クライン《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の低い壺である。

胴は、丸く膨らむ。

口は、短くまっすぐ立つ。

地は、淡い黄褐色である。

胴の正面に、鳥の姿が描かれる。

鳥は、翼を左右に広げる。

胸に、盾のような形がある。

鳥の上に、帯状の飾りが渡る。

帯の中に、細かい形が並ぶ。

その周りに、星と草の模様が散る。

線は、細く赤い。

帯の中の、細かい形

いま見た一点の帯には、細かい形が並ぶ。

文字のようにも見える。

こういう帯には、しばしば文句が書かれる。

しかし、館の記録は何も書かない。

つまり、判断されていないか、読めないのだろう。

前の回で、読めないものを書かない話をした。

同じ姿勢が、ここでも保たれている。

見る側は、そこに何かがあることだけを知る。

壺
クリスチャン・クリンカー《壺》1773年ごろ。館の記録では、陶器、化粧土で装飾した赤い土の器。高さ25.4センチ。番号は13.145.2。メトロポリタン美術館蔵。クリスチャン・クリンカー《壺》メトロポリタン美術館蔵

背の低い壺である。

胴は、上が広く、下がすぼまる。

口は、外へ開く。

地は、褐色の釉である。

胴の正面に、白い線で模様が描かれる。

中央に、葉を並べた形がある。

その左右に、格子の模様が入る。

肩に、波形の線が回る。

線は、太く盛り上がる。

釉の色が、濃淡に流れる。

底は、写真に写らない。

化粧土で、描く

いま見た一点は、化粧土で描かれている。

泥状にした白い土を、筒に入れて絞り出す。

すると、線が盛り上がる。

砂糖の飾りを絞るのに似ている。

太い線しか引けないので、細かい字は難しい。

つまり、方法が書ける内容を決める。

掻き落としなら、細い字が書ける。

化粧土なら、太い模様になる。

底の印を、写真は写さない

九点の写真は、いずれも横から撮られている。

底は、写っていない。

つまり、印は見えない。

それでも、作者の欄は埋まっている。

館が、底を確かめたということだ。

前の回で、記録が確かめた結果だけを書く話をした。

ここでも、同じである。

過程は、公開の欄に現れない。

印の一覧が、作られている

底の印を集めた一覧が、作られている。

どの形の印が、どの工房のものか。

研究者が、長い時間をかけて整理した。

その一覧と照らせば、作り手が分かる。

前の回で、銀器の極印の対応表の話をした。

焼き物でも、同じ仕組みがある。

つまり、印は共有された知識と結びついてはじめて働く。

印だけでは、何も分からない。

三点は、名前だけが残る

九点の作者のうち、三人は個人である。

そして、生没年か活動時期が分かっている。

つまり、記録が残っている。

一方、名前の分からない職人も多い。

会社の印だけでは、誰が作ったか分からない。

前の回で、名が残る人と残らない人の話をした。

焼き物の世界では、その差が大きい。

底の印が、その分かれ目になる。

見えない文字が、記録を支える

九点の底の文字は、誰も見ない。

置けば隠れ、使えば触れられる。

読ませるためではない。

それでも、押される。

そして、二百年後に館が読む。

前の回まで、隠れた場所の文字を何度も見た。

裏、木枠、台紙、底。

いずれも、見えない場所である。

そこにある文字が、いま記録を成り立たせている。

九点の年を、並べておく

九点の年を、順に並べる。

1773年ごろ。1809年。1851年。1878年。

1880年から1889年。1882年。1890年から1905年。

1900年から1910年ごろ。1906年。

つまり、百三十年に散らばる。

前半の二点は、素朴な作りの器である。

後半の七点は、美術のために作られた焼き物だ。

同じ土と釉でも、目的が変わっている。

売る先も、買う人も違う。

実用の器と、飾りの器

前半の二点は、台所や食卓で使う器である。

漬物や油を入れ、日々使う。

だから、丈夫に作られる。

後半の七点は、飾るための器だ。

棚に置き、眺める。

だから、形が凝る。

そして、作り手の名が重んじられる。

前の回で、用途が作りを決める話をした。

焼き物では、その差がはっきり出る。

名を売るという、商売

十九世紀の終わり、美術のための焼き物が流行した。

工房が名を出し、印を作り、作品に押す。

つまり、名前が商品の一部になる。

そして、集める人が現れる。

印を確かめて買う。

前の回で、商標の話を何度かした。

焼き物の印も、その仕組みの中にある。

底の見えない文字が、値段を決めていた。

印がなければ、どうなるか

底に印のない器も、たくさんある。

そういう器は、作者不詳になる。

そして、年も推し量りになる。

つまり、記録の欄が空く。

九点は、いずれも印があったのだろう。

だから、欄が埋まっている。

前の回で、記録の欠けの話をした。

印の有無が、その分かれ目である。

小さな文字が、記録の量を決めている。

土と、火の記録

焼き物には、もう一つの記録がある。

土の質と、焼いた温度である。

これは、文字では書かれない。

しかし、破面を見れば分かる。

そして、釉の様子からも推し量れる。

つまり、物そのものが記録を持っている。

館の技法の欄は、その一部を言葉にする。

陶器。

赤い土の器。

化粧土で装飾。

短い語が、作り方を伝えている。

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