名画の楽しみ方

多数の寄贈者、という書き方——「交換によって」が畳み込んでいるもの

人数も名前も書かれない句がある。そして、その隣にしばしば「交換によって」が付く。館が手放した作品の代金で、別の一点が買われた。買われた側の行に、売られた側の寄贈者が残る。その構造を読みたい。短い句の裏に、除籍という長い経緯がある。

茶を飲む三人の娘
西川祐信《茶を飲む三人の娘》メトロポリタン美術館蔵

多数の寄贈者、という書き方

出所の行に、こういう言い方がある。

多数の寄贈者からの資金。

人数も、名前も書かれていない。

前の回で読んだ「思い出に」とは、正反対である。

あちらは、名前を増やしていく書き方だった。

こちらは、名前をすべて省く書き方である。

そして、この句にはもう一つ、変わった仲間がいる。

交換による、という句である。

今回は、この二つの句を九点で読みたい。

どちらも、金の出どころを説明する言葉である。

しかし、説明の仕方が独特である。

茶を飲む三人の娘
西川祐信《茶を飲む三人の娘》19世紀。館の記録では、掛軸、絹本着色。54.6×63.5センチ。番号は52.160.5。出所の行は「購入、多数の寄贈者からの寄贈・遺贈・資金により、交換によって、1952年」。日本、江戸時代。メトロポリタン美術館蔵。西川祐信《茶を飲む三人の娘》メトロポリタン美術館蔵

横長の画面である。

絹の地は淡い黄土色になっている。

三人の女性が、床に座っている。

左の二人は、体を寄せ合う。

一人は赤みのある衣、もう一人は白い衣。

髪は結い上げられ、櫛が挿さる。

右の一人は、緑と黒の衣を着る。

手を前に伸ばし、何かを差し出している。

その前に、赤い漆の台が二つ。

台の上には、小さな器や道具が載る。

左端にも、朱色の低い台がある。

背景は描かれていない。

上下に、表装の裂が見える。

上部には、金色の帯に文様が入る。

年が、合っていない

この一点の記録には、食い違いがある。

作者の生没年は、一六七一年から一七五〇年と書かれている。

一方、作品の年は十九世紀とある。

亡くなってから五十年以上あとである。

これは成り立たない。

考えられる説明はいくつかある。

後の時代に、同じ画題を写した作である可能性。

作者の帰属が確定していない可能性。

あるいは、年の欄の誤記である可能性。

館の記録は、どれとも書いていない。

食い違いが、そのまま残されている。

第十七回でも、こういう例をいくつか見た。

記録は、揃えないまま公開されることがある。

揃えれば読みやすいが、もとの登録に遡れなくなる。

交換による、という句

出所の行に戻りたい。

購入、と最初に来る。

そのあとに、多数の寄贈者からの寄贈・遺贈・資金、と続く。

そして最後に、交換によって、とある。

この最後の句が重要である。

館が、手持ちの作品を手放して、その代金で別のものを買った。

そういう意味である。

手放されたものは、かつて誰かが寄贈したものだった。

だから、新しく買われたものの出所の行に、もとの寄贈者たちのことが書かれる。

名前は書かれない。

多数だからである。

しかし、金の由来としては、寄贈された作品にさかのぼる。

一点を買うために、別の複数の作品が館を離れた。

その事実が、この短い句に畳み込まれている。

秋冬山水図
天章周文に帰される作《秋冬山水図》17世紀。館の記録では、掛軸二幅対、紙本着色。各画面92.3×36.7センチ、表装を含めて169×49.5センチ、軸首を含めて169×53.8センチ。番号は53.123の1と2。出所の行は「購入、多数の寄贈者からの寄贈・遺贈・資金により、交換によって、1953年」。日本、江戸時代。メトロポリタン美術館蔵。《秋冬山水図》メトロポリタン美術館蔵

二幅が並んで撮影されている。

いずれも縦長の掛軸である。

上端から、掛けるための紐が二本ずつ垂れる。

右の一幅は、下部に岩と木立。

墨の濃淡で、幹と葉が描かれる。

中ほどは白く抜かれ、霞になっている。

上部に、山の輪郭が薄く出る。

左の一幅は、より簡素である。

中央に、白い崖のような形。

その下に水と、小さな舟らしいもの。

上部は、ほとんど余白である。

右が秋、左が冬にあたる。

葉の量と、余白の量で、季節が示される。

二幅で、番号が二つ

番号は、五三・一二三の一と二である。

読点でつながれている。

第十七回で見た、六曲一双の屏風と同じ書き方である。

物としては二つ、記録としては一件。

そして、この一件も年の食い違いを持つ。

作者は十五世紀に活動した人である。

作品の年は十七世紀とある。

こちらも、後世の作か、帰属の問題だろう。

館は、作者名に帰される、という言い方を使っていない。

作者の欄に、そのまま名前が入っている。

当サイトでは、記録の欄をそのまま訳したうえで、年の差をここに書いておく。

名前のない資金だけの行

次の三点は、句がもっと短い。

鍔
甲冑師派《鍔》15世紀。館の記録では、鉄と銅。径9.2センチ、厚さ0.3センチ、重さ102.1グラム。番号は46.122.8。出所の行は「多数の寄贈者からの資金、1946年」。日本。メトロポリタン美術館蔵。《鍔》メトロポリタン美術館蔵

円形の鉄の板である。

中央に、細長い穴が縦に開く。

刀の茎を通すための穴である。

その穴を囲んで、狭い輪がある。

さらにその外側に、広い輪。

外の輪には、透かしが入る。

雲の形のような曲線が、六か所ほど。

そのあいだに、丸い突起が並ぶ。

内側の輪と外側の輪は、四本の細い橋でつながる。

透かしのため、板の向こうが見える。

厚さは三ミリしかない。

重さ百二グラム。

手のひらに載る大きさで、意外に軽い。

重さと厚さが、書かれる理由

この記録には、径と厚さと重さが並ぶ。

刀装具の記録では、この三つが基本になる。

鍔は、刀に取り付ける部品である。

厚すぎれば柄と鞘に納まらない。

重すぎれば、刀の重心が変わる。

だから、寸法と重さが実用の情報になる。

美術品としてではなく、部品として測られている。

第十七回でも触れたが、記録の欄は、そのものの扱われ方に合わせて増える。

鍔の記録に重さが要るのは、それが道具だったからである。

拍車一双
マヌエル・カスコ《拍車一双》1738年の銘。館の記録では、鉄。各長さ33.7センチ、脇の張り出し各7センチ、輪の径各18.4センチ、各重さ850.5グラム。番号は29.158.515のaとb。出所の行は「バシュフォード・ディーン記念コレクション、多数の寄贈者からの資金、1929年」。メキシコ。メトロポリタン美術館蔵。マヌエル・カスコ《拍車一双》メトロポリタン美術館蔵

金属の部品である。

右側に、足に留めるための枠がある。

透かし彫りの飾りが付く。

そこから、細い腕が左へ伸びる。

腕の先に、大きな星形の輪が付く。

輪には、鋭い突起が八本ある。

その径が十八・四センチ。

人の手を広げたほどの大きさである。

輪の中心にも、渦を巻いた飾りが付く。

腕の途中にも、渦巻きの飾りが二つ。

全体に、細い線を寄せた細工が施されている。

重さは八百五十グラム。

これを両足に着ける。

記念コレクションと、多数の寄贈者

この行は、二つの句が並んでいる。

前半が、記念コレクションの名。

後半が、多数の寄贈者からの資金。

つまり、ある人を記念する目的で募金が行われ、その金で買われた。

買われたものは、その人の名を冠したまとまりに入る。

前の回で読んだ「思い出に」と、目的は近い。

違うのは、金を出した人が特定されない点である。

追悼のために、大勢が少しずつ出す。

第二回で読んだ、画家の友人たちによる公募と同じ形である。

年は一九二九年。

記念される人の没年に近い時期だろう。

古典様式の仮装用甲冑
アレ《古典様式の仮装用甲冑》1788年から90年ごろ。館の記録では、兜は麻布・張り子・下地・金箔・黒鉛、胴衣は絹・綿・金属の巻線とスパングル・金属糸。甲冑の高さ68センチ、幅57センチ、奥行28センチ。兜の高さ40センチ。番号は1988.65の1から2。出所の行は「多数の寄贈者からの資金、1988年」。フランス、パリ。メトロポリタン美術館蔵。アレ《古典様式の仮装用甲冑》メトロポリタン美術館蔵

人台に着せて撮影されている。

上に、金色の兜。

前面に浮き彫りの飾りがあり、頂に房のような形が立つ。

顔の部分は開いている。

胴衣は、赤と金と白で構成される。

胸に、獅子のような獣の飾りが付く。

肩には、短い袖が二段。

腰から下は、細長い帯が縦に垂れる。

赤と金が交互に並ぶ。

古代の甲冑を模した形である。

しかし、材料は金属ではない。

麻布と張り子と絹である。

つまり、これは戦うための甲冑ではない。

仮装や舞台のために作られたものである。

金箔で金属らしく見せている。

見た目が甲冑で、中身は衣装である。

見せるための甲冑

技法の欄を、もう一度読みたい。

兜は、麻布、張り子、下地、金箔、黒鉛。

胴衣は、絹、綿、金属の巻線、スパングル、金属糸。

十の材料が並ぶ。

そのどれも、防具の材料ではない。

第十七回で扱った組み合わせの甲冑は、本物の鉄だった。

こちらは、最初から見せるために作られている。

一七八八年から九〇年ごろのフランス。

宮廷の祝祭や、劇場のためのものだろう。

館は、これを武具の部門で受け入れている。

甲冑の形をしているからである。

分類は、材料ではなく形で決まることがある。

手放すという判断

美術館が所蔵品を手放すことを、除籍という。

日本語では、収蔵目録から外す、という意味の語が使われる。

これは、簡単に行われることではない。

寄贈された品には、贈った人の意思がある。

それを売れば、信頼が損なわれる。

だから、手続きは厳格に定められている。

評議会の承認が要る。

売却の代金は、新しい取得にしか使えない。

運営費には回せない。

この決まりがあるから、交換の句が生まれる。

売った金は必ず別の作品になる。

そして、その作品の記録に、もとの寄贈者の存在が書き残される。

金は形を変えたが、由来は消えない。

そういう考え方である。

一方で、手放された作品がどこへ行ったかは、この行からは分からない。

別の館に移ったかもしれない。

個人の手に渡ったかもしれない。

出所の行は、入ってくる側だけを書く。

出ていった側は、別の記録にある。

公開されているとは限らない。

二つの椅子を、並べる

九点のうち、椅子が二脚ある。

一脚は一七六九年ごろ、もう一脚は一八七〇年から七五年。

百年の開きがある。

寸法を比べたい。

古いほうが、高さ九十四センチ、幅五十七センチ。

新しいほうが、高さ七十一センチ、幅六十四センチ。

新しいほうが、低くて幅広である。

十九世紀の後半に、椅子は低く広くなる。

座り方が変わったからだろう。

背筋を伸ばして食卓に着く椅子と、体を預けて寛ぐ椅子。

用途が分かれていく。

装飾の量も違う。

古いほうは、彫りが背板と脚に集中する。

新しいほうは、面の全体に象嵌が広がる。

材料も違う。

古いほうはマホガニーと在来の針葉樹。

新しいほうは紫檀とトネリコに化粧板。

化粧板は、薄く削いだ木を貼る技法である。

高価な木を、少ない量で見せることができる。

工業化が進んだ時代の作り方である。

椅子が、二脚

椅子
ポティエ・アンド・スタイマス製造会社《椅子》1870年から75年。館の記録では、紫檀・トネリコ材・ハイネズの化粧板。71.4×63.5×55.2センチ。番号は1970.35.2。出所の行は「多数の寄贈者からの資金、1970年」。メトロポリタン美術館蔵。ポティエ・アンド・スタイマス製造会社《椅子》メトロポリタン美術館蔵

白黒の画像である。

低く、幅の広い椅子である。

背もたれの上部に、細かい文様が象嵌されている。

中央に、円形の紋章のような形。

背の両端に、獣の頭のような彫刻が付く。

座面は布張りで、明るい色の織地である。

前面の幕板にも、透かしと象嵌が入る。

脚は挽物で、下がすぼまる。

前脚のあいだに、渡しの部材が二本。

装飾が多い。

材は紫檀とトネリコ、そして化粧板が貼られている。

三種類の木を組み合わせている。

十九世紀後半のアメリカの家具である。

椅子
ベンジャミン・ランドルフ《椅子》1769年ごろ。館の記録では、マホガニーと北米ヒノキ。張り地は新しいものと記される。94×57.2×58.4センチ。番号は1974.325。出所の行は多数の名前と基金が連なる長い一行で、末尾に「多数の寄贈者からの資金」が入る。メトロポリタン美術館蔵。ベンジャミン・ランドルフ《椅子》メトロポリタン美術館蔵

こちらは背が高い。

背もたれの上部が、緩やかに波打つ。

その下に、透かし彫りの板が一枚。

蔓のような曲線が絡み合う。

板の縁に、細かい彫りが入る。

座面は水色の布が張られている。

記録によれば、この布は新しいものである。

前脚は湾曲し、下端が球をつかむ爪の形になる。

膝の部分に、貝殻のような彫刻。

後脚はまっすぐ後ろへ伸びる。

高さ九十四センチ。

十八世紀のアメリカの椅子である。

一行のなかに、何が入っているか

この一点の出所の行は、九点のなかでいちばん長い。

三つの基金の名が入る。

四組以上の個人からの寄贈が入る。

ある人の思い出に、という句も入る。

コレクションの名も入る。

そして、交換による、という句が二度出てくる。

最後に、多数の寄贈者からの資金。

一脚の椅子を買うために、これだけの出どころが組み合わされている。

第六回で読んだ長い行と、構造は同じである。

違うのは、そこに交換の句が入っている点である。

つまり、金の一部は、館が手放した作品の代金である。

交換の句が意味すること

交換による、という句について、もう少し書きたい。

美術館は、所蔵品を手放すことがある。

同じものを重複して持っている。

分野の方針が変わった。

保管の状態が悪い。

理由はさまざまである。

手放した代金は、新しい買い物に充てられる。

このとき、記録は元の寄贈者に配慮する。

寄贈されたものを売った金なら、その寄贈者の名を新しい行に残す。

だから、買われた作品の出所の行に、売られた作品の寄贈者の名が入る。

奇妙な構造だが、筋は通っている。

そして、寄贈者が多数なら、名前は書ききれない。

そこで、多数の寄贈者からの資金、となる。

短い句の裏に、長い経緯がある。

洗礼者ヨハネの生涯の場面
フランチェスコ・グラナッチ《洗礼者ヨハネの生涯の場面》1506年から7年ごろ。館の記録では、板にテンペラ・油彩・金。77.6×151.1センチ。番号は1970.134.1。出所の行は五つの基金と複数の寄贈が並び、そこに「多数の寄贈者からの資金」が加わる。メトロポリタン美術館蔵。フランチェスコ・グラナッチ《洗礼者ヨハネの生涯の場面》メトロポリタン美術館蔵

横長の板である。

幅が高さの二倍近い。

画面は、建築によって三つに分けられる。

左は屋外で、円い屋根の建物がある。

その前に、人が数人立つ。

手前で、二人の女性が向かい合い、抱き合う。

中央は室内である。

赤い天蓋の寝台に、女性が横たわる。

その足もとに、人が集まる。

床には、赤い布が広がる。

右は、別の室内。

数人が立ち、一人が幼児を抱く。

三つの場面が、一枚の板に並んでいる。

物語を、左から右へ読ませる作りである。

長い行の末尾に、短い句

この一点の行も長い。

しかし、末尾に近いところに、あの短い句が入っている。

多数の寄贈者からの資金。

つまり、名前を挙げられる寄贈と、挙げられない寄贈が、同じ行に同居している。

大口の寄贈は名前が出る。

小口は、まとめて一句になる。

出所の行は、その差を隠さない。

金額の大小は書かないが、名前が出るかどうかで区別している。

婦人の肖像
ウィリアム・P・シェイズ《婦人の肖像》1813年。館の記録では、象牙に水彩。8.3×6.7センチ。番号は1998.349。出所の行は「多数の寄贈者からの資金、1998年」。メトロポリタン美術館蔵。ウィリアム・P・シェイズ《婦人の肖像》メトロポリタン美術館蔵

小さな楕円の細密画である。

金色の枠に収まり、上端に吊り輪が付く。

濃い灰色の台紙に留められている。

画面には、若い女性の胸から上。

顔は右を向き、横顔に近い。

髪は短く巻かれ、額を出す。

耳の下から、巻き毛が垂れる。

衣は白く、襟ぐりが広い。

袖は膨らむ。

背景は淡い灰色で、何もない。

幅六・七センチ。

親指ほどの画面である。

名前を書かないという判断

九点の行を、もう一度並べたい。

多数の寄贈者からの資金、とだけ書くもの。

そこに交換の句が付くもの。

記念コレクションの名が前に付くもの。

長い行の末尾に紛れ込むもの。

四通りの現れ方をしている。

いずれの場合も、名前は書かれない。

書けないのではなく、書かないと決めている。

一人ずつ書けば、行は数十行になる。

記録として使えなくなる。

だから、まとめる。

そして、まとめられた瞬間に、その人たちは記録から消える。

第二回で読んだ「数名の紳士」と、同じことが起きている。

百年たっても、この問題は解決されていない。

出所の行が短いとき

九点のうち三点は、行がきわめて短い。

多数の寄贈者からの資金と、年。

それだけである。

前の回で読んだ行と比べると、情報量が少ない。

しかし、短いからといって、経緯が単純とは限らない。

短い句の裏に、募金があり、除籍があり、複数の判断がある。

行の長さと、経緯の複雑さは比例しない。

むしろ、書ききれないものほど短くまとめられる。

第二回で読んだ「購入、一八七一年」も、そうだった。

短い行は、読み手に補うことを求めている。

年を見る。

分野を見る。

同じ年の他の受け入れを見る。

そうやって、周辺から輪郭を描くほかない。

消える名前と、残る作品

出所の行は、館とものの関係を書く欄である。

しかし、そこには限りがある。

一行に書けることは、多くない。

だから、優先順位が付く。

金額の大きい寄贈が残る。

まとまりとして名の付いたコレクションが残る。

小口の寄贈は、まとめられる。

手放された作品の寄贈者も、まとめられる。

九点のうち何点かは、そうやって買われた。

いま見えている作品の向こうに、見えなくなった作品と、書かれなかった人がいる。

出所の行は、そのことをはっきりとは書かない。

しかし、交換による、という四文字が、それを指している。

次の回では、名前が長く残った例を読みたい。

一人の関心が、館の一分野を作ってしまう場合である。

集めた人の名が、そのまま分野の名になってしまう例である。

そこでは、名前は消えない。

消えないどころか、百年たっても呼ばれ続ける。

同じ館の記録のなかで、扱いがここまで分かれる。

その差がどこから来るのかも、あわせて考えたい。

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