頁の寸法が、九点とも同じ理由——アルバート・ビアスタット
写生帖の頁を九点並べると、寸法がすべて同じである。しかも厚さまで書かれている。測っているのは頁ではなく、帖そのものだからである。題に「か」が付く一点、革の表紙と金の小口。一冊を分けて登録するとき、記録に何が起きるかを見る。

頁ごとに、帖全体の寸法
一点から始めたい。

縦長の紙である。
薄い線で、帆の形が描かれる。
そして、その下に線が続く。
右上に、手書きの文字がある。
さらに、その下に印刷された文字がある。
紙の縁が、黒く写る。
一冊から、九点
一冊の帖から、九頁を選んだ。
つまり、同じ条件で比べられる。
九点という範囲
この記事で扱うのは九点である。
いずれも、一冊の写生帖の頁である。
そして、いずれも同じ館にある。
つまり、比べやすい。
三つの数字
寸法の欄を見たい。
縦、横、そして厚さが並ぶ。
数字の順
縦、横、そして厚さ。
つまり、立体の順で並ぶ。
三つ目の数字
三つ目の数字は、厚さである。
つまり、立体としての寸法になる。
厚さという項目
紙一枚に、厚さ1.1センチはありえない。
つまり、帖全体の厚さである。
紙の厚み
紙一枚は、〇・一ミリほどである。
つまり、一・一センチにはならない。
一頁と、一冊
一頁なら、厚さは書かない。
つまり、単位が違う。
帖の寸法
三つの数字は、綴じられた帖の寸法だろう。
つまり、一頁ぶんではない。
表紙の材
技法の欄に、革とある。
つまり、丈夫な表紙である。
綴じという語
綴じられる、という語がある。
つまり、冊子である。
技法の欄も、同じ
技法の欄を見たい。
革表紙に綴じられる、とある。
一点だけ、違う
三点目だけが、別の書き方である。
つまり、例外になる。
八点に、同じ記述
九点のうち八点が、この書き方である。
つまり、揃っている。
頁の記録に、帖の記述
一頁ずつ登録しながら、記述は帖全体を指す。
つまり、単位がずれている。
なぜ、そうなるか
帖として一括で登録し、頁ごとに番号を振ったのだろう。
もっとも、館の記録は説明しない。
だから、当サイトは断定しない。
直さずに、記す
当サイトは、記録を書き換えない。
そして、そのまま伝える。
金の役目
金の小口は、埃を防ぐとも言われる。
もっとも、館の記録は理由を書かない。
小口という語
紙を重ねた側面を、小口と呼ぶ。
そして、そこに金を貼る。
金の小口
技法の欄に、金の小口とある。
つまり、紙の端に金が施される。
贈り物か
金の小口の帖は、贈り物にもなる。
もっとも、館の記録は書かない。
上等な帖
金の小口と革表紙。
つまり、安い帖ではない。
線の少なさ
線は、十本ほどしかない。
つまり、ごく簡単な図である。
一点目の姿
薄い線で、帆の形が描かれる。
そして、線が途中で切れる。
題の疑問符
題を見たい。
括弧つきの疑問符が、二つある。
二つの名
人の名と、船の名。
つまり、どちらも固有名詞である。
疑問符の位置
疑問符は、名の直後に置かれる。
つまり、その語だけが疑わしい。
二つの留保
人の名と、船の名。
つまり、どちらも確かではない。
記録に、残す
読めない部分は、疑問符で示す。
つまり、推測で埋めない。
読み取りという作業
古い手書きは、読みにくい。
つまり、誤読が起こりうる。
手書きの文字から
題は、紙に書かれた文字から作られたのだろう。
そして、読み取れない部分に疑問符が付く。
印刷という形
札は、手書きではなく印刷である。
つまり、まとめて作られた。
札の内容
人の名と、年と月が読める。
つまり、由来を示す札である。
印刷された文字
画像の右上に、印刷された文字がある。
つまり、蔵書票のようなものだろう。
蔵書票という習慣
本には、持ち主の札を貼ることがある。
そして、帖にも貼られる。
何が書かれるか
人の名と、年らしき文字が読める。
つまり、遺産からの由来を示す札だろう。
もっとも、館の記録は触れない。
当サイトの扱い
写っているものは、写っていると書く。
つまり、消さない。
二点目は、船

横長の紙である。
中央に、大きな船が描かれる。
三本の帆柱が、斜めに立つ。
そして、綱が細い線で引かれる。
船体に、横の線が並ぶ。
左下に、小さな文字がある。
船体の線
船体に、横の線が並ぶ。
つまり、板の継ぎ目だろう。
二点目の姿
三本の帆柱が、斜めに立つ。
そして、綱が細い線で引かれる。
題の「ための」
題に、ある絵のための習作とある。
つまり、目的が書かれている。
見せない紙
写生帖は、売るためのものではない。
つまり、飾らない。
準備という段階
写生帖は、完成前の段階である。
つまり、人に見せる紙ではない。
大作という前提
一枚の大きな絵のために、下調べをする。
つまり、写生帖は準備の場である。
資料という前提
古い船の形は、資料で調べる。
もっとも、館の記録は出典を書かない。
時代の道具
四百年前の船を描くには、調べが要る。
つまり、想像だけでは足りない。
何を調べるか
船の形、旗の形、武具の形。
つまり、細部の正確さである。
三点目は、寸法が違う

右に、帆柱の立つ船がある。
そして、帆はたたまれる。
左に、細長い舟が浮かぶ。
その中に、人影がある。
右上に、丸い形が描かれる。
丸い形
右上の丸は、樽か籠だろう。
もっとも、館の記録は説明しない。
三点目の姿
右に船、左に舟。
そして、右上に丸い形がある。
二つの数字
寸法の欄を見たい。
縦と横だけである。
二つと、三つ
二つの数字と、三つの数字。
つまり、書き方が分かれる。
厚さが、ない
他の八点には、厚さがある。
そして、この一点にはない。
紙の色
技法の欄に、生成りとある。
つまり、他の八点と語が違う。
技法の欄も、短い
革表紙に綴じられる、という語がない。
つまり、記述が短い。
三つの差
寸法、技法、紙の色。
つまり、三つの欄で違う。
一点だけ、違う
九点のうち、この一点だけが別の書き方である。
なぜ、違うか
帖から外れた頁なのかもしれない。
もっとも、館の記録は説明しない。
断定は、しない
だから、当サイトは決めつけない。
そして、違うという事実だけを書く。
三点の共通
一点目から三点目まで、いずれも同じ遺贈である。
そして、年も同じである。
三点の年
三点とも、1891年ごろである。
つまり、揃っている。
三点の主題
船、船、そして船と舟。
つまり、水の上の道具が続く。
四点目は、錨

中央に、船がある。
帆柱が二本、斜めに立つ。
船体は、細長い。
そして、船首が高く上がる。
左に、細い線が伸びる。
帆の状態
帆は、たたまれている。
つまり、動いていない。
四点目の姿
帆柱が二本、斜めに立つ。
そして、船首が高く上がる。
四点目の寸法
縦12.1センチ、横19.7センチ、厚さ1.1センチ。
つまり、他の七点と同じである。
線の重なり
同じ場所に、線が何本も引かれる。
つまり、形を探している。
停泊という状態
題に、停泊、という語がある。
つまり、動いていない船である。
三点に、同じ語
二点目、四点目、九点目の題に、同じ語がある。
つまり、三点である。
四点目の題
題に、ある絵のための、という語がある。
つまり、目的が書かれる。
何度も、船を描く
九点のうち、四点に船がある。
つまり、船が中心の主題である。
見る位置
側面、正面、そして艫。
つまり、三方向から見ている。
立体という課題
船は、見る角度で形が変わる。
つまり、何度も描く必要がある。
同じものを、角度を変えて
正面、側面、そして艫から。
つまり、立体として捉えようとしている。
五点目は、大砲

横長の紙である。
中央に、細長い筒が横たわる。
そして、台に載る。
左に、把手のような形がある。
上に、三行の手書き文字がある。
砲身の長さ
筒は、紙の半分ほどの長さである。
つまり、細長い。
五点目の姿
細長い筒が、横たわる。
そして、台に載る。
台の形
台は、四角い。
そして、筒を支える。
把手の形
左に、把手のような形がある。
そして、丸く曲がる。
題の言葉
題に、装填の方式が書かれる。
つまり、道具の種類まで特定されている。
覚え書きの役目
見たものを、言葉でも残す。
つまり、絵と文字の両方で記録する。
文字の位置
文字は、図の上にある。
そして、三行に分かれる。
手書きの覚え
上の三行は、覚え書きだろう。
そして、そこから題が作られたのだろう。
部品を、集める
部品が揃えば、場面が作れる。
つまり、準備の順序がある。
場面の材料
船、武器、甲冑、旗。
つまり、場面を作る部品である。
武具という主題
船だけでなく、武器も調べる。
つまり、場面を作る材料である。
六点目は、甲冑

縦長の紙である。
上に、円い形が描かれる。
つまり、盾か兜だろう。
その下に、人物が二つある。
そして、小さな道具が並ぶ。
線は、きわめて薄い。
人物の姿勢
人物は、立って腕を上げる。
そして、線が細い。
六点目の姿
上に円い形、下に人物が二つ。
そして、小さな道具が並ぶ。
道具の並び
小さな道具が、下に並ぶ。
そして、それぞれ形が違う。
円い形
上の円は、盾か兜だろう。
もっとも、館の記録は説明しない。
一枚に、複数の図
一枚の紙に、いくつもの図がある。
つまり、思いつくままに描いている。
六点目の寸法
縦12.1センチ、横19.7センチ、厚さ1.1センチ。
つまり、他の七点と同じである。
頁の向き
紙は、縦にも横にも使われる。
つまり、図に合わせて回す。
写生帖の使い方
空いた場所に、次の図を描く。
つまり、紙を無駄にしない。
薄さの理由
写生帖の線は、後で消せるように薄い。
もっとも、館の記録はそう書かない。
消した跡
薄い線が、いくつも重なる。
そして、迷いが残る。
線の薄さ
線が、ごく薄い。
そして、消した跡もある。
白黒という条件
九点とも、色の情報がほとんどない。
つまり、線と明暗だけで読む。
黒鉛という画材
黒鉛は、灰色の線を引く。
つまり、色がない。
記録のための写真
画像は、白黒である。
もっとも、鉛筆の素描だから色はもともと少ない。
七点目は、艫から

縦長の紙である。
中央に、船を後ろから見た図がある。
帆柱が、まっすぐ立つ。
そして、横木が並ぶ。
その上に、小さな人影がある。
下に、船体の輪郭がある。
七点目の姿
帆柱が、まっすぐ立つ。
そして、横木が並ぶ。
七点目の寸法
縦12.1センチ、横19.7センチ、厚さ1.1センチ。
つまり、他の七点と同じである。
後ろから、見る
側面ではなく、艫から見る。
つまり、奥行きを確かめている。
船体の輪郭
下に、船体の輪郭がある。
そして、幅が広い。
人影という目安
帆柱の上に、人が描かれる。
つまり、大きさの目安になる。
八点目は、四艘の舟

横長の紙である。
上に、二艘の舟が並ぶ。
中央に、一艘がある。
そして、下に一艘が横たわる。
いずれも、細長い。
舟の中に、板が並ぶ。
八点目の姿
舟が、四つ描かれる。
そして、向きが違う。
舟の中の板
舟の中に、板が並ぶ。
つまり、座る場所である。
題の数字
題に、四艘とある。
つまり、数が題に入る。
題の作り方
内容を数えて、題にする。
つまり、説明的な題である。
数える題
何が描かれているかを、数で示す。
つまり、内容の説明である。
八点目の寸法
縦12.1センチ、横19.7センチ、厚さ1.1センチ。
つまり、他の七点と同じである。
同じものを、繰り返す
一枚に、同じ種類の舟を四つ描く。
つまり、形を確かめている。
九点目は、旗

縦長の紙である。
中央に、旗の形が二つある。
上は、細長く伸びる。
下は、三角に近い。
線は、ごく薄い。
紙の大半が、白いままである。
九点目の姿
旗の形が、二つある。
そして、線が細い。
旗という細部
旗の形だけを、二つ描く。
つまり、形の比較だろう。
余白の広さ
紙の大半が、白いままである。
つまり、描かれた部分が少ない。
最も描き込みが少ない
九点で、最も線が少ない。
つまり、覚え書きに近い。
題の長さ
長い題と、短い題。
つまり、詳しさが違う。
九点の題
四点に、ある絵のための、という語がある。
そして、五点にはない。
直さずに、伝える
当サイトは、記録を書き換えない。
そして、揃わないことを書く。
目的が、書かれるか
同じ帖の頁でも、題の書き方が違う。
つまり、揃っていない。
一八九一年という年
大きな記念の催しが近い時期である。
もっとも、館の記録はそう書かない。
九点の年
九点とも、1891年ごろである。
つまり、同じ書き方である。
帖という単位
一冊の帖は、続けて使われる。
つまり、年が近い。
「ごろ」という語
年には、ごろ、が付く。
つまり、確かめられていない。
遺贈という形
遺贈は、亡くなった人の意思で館へ渡ることである。
つまり、生前の所有者が決めている。
九点の来歴
九点とも、同じ人の遺贈である。
そして、年は1995年。
一九九五年
受入年は、九点とも1995年である。
つまり、同じ日だろう。
一括して、館へ
帖ごと館へ入ったのだろう。
つまり、頁が散らばっていない。
七十二年
十九世紀の初めから、二十世紀の初めまで。
つまり、長い生涯である。
作者の生没年
館の記録は、1830年生・1902年没とする。
つまり、七十二年の生涯である。
二つの国
生まれた国と、働いた国が違う。
つまり、移り住んでいる。
生まれた町と、没した町
生まれたのはドイツの町である。
そして、没したのはニューヨークである。
記録される移動
館の記録は、生地と没地を書く。
つまり、移動の跡が残る。
海を、越える
つまり、幼いころに移り住んだのだろう。
もっとも、館の記録は時期を書かない。
晩年の仕事
七十二年の生涯のうち、後半である。
つまり、経験を積んだ時期になる。
六十一歳のころ
1891年は、六十一歳のころである。
つまり、晩年に近い。
調べるという仕事
形を調べ、線で確かめる。
つまり、描く前の作業である。
大作のための、準備
大きな絵を描く前に、細部を調べる。
つまり、これは仕事の途中の紙である。
記録の範囲
館の記録は、この九点についてだけ書く。
つまり、外のことは分からない。
完成した絵は、どこか
その大きな絵がどこにあるかは、書かれていない。
だから、当サイトは推測しない。
残りやすさ
大きな絵は、売られて散らばる。
そして、帖は家に残ることが多い。
準備が、残る
完成した絵より、準備の紙が館にある。
つまり、過程だけが見える。
迷いという情報
消した線も、残っている。
つまり、決める前の姿が見える。
過程という資料
どう調べ、どう迷ったか。
つまり、結果には現れないことが分かる。
分かることと、分からないこと
分かるのは、寸法・技法・年・来歴である。
そして、分からないのは、頁ごとの寸法である。
空白を、空白のまま
当サイトは、空欄を推測で埋めない。
そして、そのことを書き添える。
当サイトの
写生帖の、一頁ずつでも、
帖の頁を一点ずつ登録する扱いを見た。






