題が、立ち姿を書く——勝川春英
六点の題に、立つ、という語が入っている。見れば分かることを、それでも記録は書く。役者絵の題は後から付けられ、場所と姿勢が並ぶ。細判という規格の紙に、顔が大きく置かれる。姿勢の語を読みたい。誰が題を付けたかは、書かれていない。

題という欄
記録には、題の欄がある。
つまり、その作品を呼ぶ言葉が入る。
題が、立ち姿を書く
役者絵の題は、ふつう役者の名と役の名を書く。
もっとも、それだけではないことがある。
どこに、どう立っているかまで書かれる。
見れば、分かること
姿勢は、画面を見れば分かる。
つまり、題に入れる必要は薄い。
姿勢という情報
立っているか、座っているか。
つまり、体の構えが書かれる。
六点に、立つ、が入る
九点のうち、六点の題に、立つ、が入る。
つまり、多数を占める。
それでも、書く
区別のために、書き足す。
つまり、実務の必要になる。
場所と、姿勢
多くは場所だが、姿勢そのものもある。
つまり、二通りある。
何が、続くか
田の畦、鳥居の下、床几のそば。
部屋の中、川岸、そして足を開いた姿。
役者絵という形
舞台の役者を描いた版画である。
つまり、興行に合わせて作られる。
誰が、付けたか
館の担当者である。
つまり、画家の言葉ではない。
題は、後から
紙に、題が刷られないことも多い。
つまり、館が付ける。
九点という範囲
この記事で扱うのは九点である。
いずれも役者を描いた版画である。
そして、いずれも同じ館にある。
細判という規格
幅の狭い縦長の版画である。
もっとも、記録にその語はない。
十四センチ前後
横は、いずれも十四センチ前後である。
つまり、揃っている。
幅が、狭い
九点とも、縦長で幅が狭い。
つまり、同じ規格らしい。
枝番の並び
三〇六から三三六までである。
つまり、間が空く。
収蔵番号
番号の前置きが、九点とも同じである。
つまり、同じ群に属する。
来歴も、同じ
九点とも、同じ基金による購入である。
そして、同じ年に受け入れられている。
三つの群
場所、姿勢、そして疑問符。
つまり、三つに分かれる。
順に、見る
場所を書いた題から、姿勢を書いた題へ。
つまり、細かくなる順に見る。
一点目
田の畦である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
男が、体を前に折る。
縞の衣を、腰までまくる。
素足で、地面に立つ。
奥に、水を張った田がある。
右に、色の帯が写る。
順序
名、役、そして場所。
つまり、大きいほうから書く。
三つの部分
役者の名、役の性別、そして場所。
つまり、三つが並ぶ。
題の後半
どこに立っているかが書かれる。
つまり、場所が示される。
水の面
奥に、水を張った面が広がる。
つまり、田らしい。
稲の株
奥に、緑の株が並ぶ。
つまり、田らしい。
田という場所
役者絵に、田の風景は珍しい。
もっとも、記録に説明はない。
二点だけ
九点のうち、三枚続きは二点である。
つまり、少数になる。
三枚で、一つ
三枚を並べて、一つの図になる。
つまり、揃って完成する。
錦絵という語
多色刷りの版画を指す。
つまり、技法の名になる。
素材の欄
三枚続きの一枚、とある。
つまり、他に二枚ある。
当サイトでは
一枚だけを公開している。
つまり、部分になる。
続きが、切れる
隣の紙に、図の続きがある。
つまり、そこは見られない。
残る二枚は
当サイトにはない。
つまり、続きが見られない。
六点に、写る
九点のうち、六点に帯がある。
つまり、多数になる。
撮影の道具
作品の一部ではない。
つまり、記録用の目盛になる。
色の帯
画像の右に、段階の付いた帯が写る。
つまり、色を測るための目盛である。
六点に、帯
九点のうち、帯が写るのは六点である。
つまり、多数になる。
次の一点
場所を書いた題を、もう一点見たい。
つまり、続く。
二点目
鳥居の下である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
女形が、体を横へひねる。
紫と縞の衣を重ねる。
奥に、木の柵がある。
上に、梅の枝が垂れる。
右に、色の帯が写る。
神社の入口
参道の入口に立つ。
つまり、境内の始まりになる。
門という構え
二本の柱と、横木でできている。
つまり、形が決まっている。
題の場所
鳥居は、神社の門である。
つまり、場所が特定される。
一部だけ
画面には、下の部分しか入らない。
つまり、全体は見えない。
上部の柱
画面の上に、柱らしい形がある。
つまり、部分だけが写る。
画面には、見えにくい
上部に、柱らしい形がある。
もっとも、鳥居とは断定しにくい。
三枚続きなら
隣の紙に、鳥居の全体があるかもしれない。
もっとも、確かめられない。
題が、補う
見えにくいものを、題が示す。
つまり、案内になる。
四点に、疑問符
年に疑問符が付くのは、四点である。
つまり、少なくない。
二重の留保
ごろ、と疑問符が並ぶ。
つまり、二段になる。
年に、疑問符
1791年ごろのあとに、疑問符が付く。
つまり、留保が二重になる。
三点目から
家具が、題に入る。
つまり、細かい。
道具が、場所になる
家具が、どこかを示す。
つまり、間接的である。
三点目
床几のそばである。

縦長で、幅の狭い一枚である。
娘が、両腕を高く上げる。
花模様の衣を着る。
右に、木の腰掛けがある。
上に、梅の枝が垂れる。
材料まで
何でできているかが書かれる。
つまり、詳しい。
木の、という語
材料まで書かれる。
つまり、細かい。
家具が、題に
腰掛けが、題に入る。
つまり、道具が場所を示す。
同じ役者、二点
同じ役者の絵が、二点ある。
つまり、区別が要る。
女形という役
いずれも、女の役を演じている。
つまり、揃っている。
二点目と、同じ役者
いずれも、同じ役者の名が入る。
つまり、二点になる。
番号も、近い
収蔵番号が、二つ違いである。
つまり、近い位置にある。
次のページで
姿勢そのものを書いた題を見たい。
姿勢の題は、一点
九点のうち、姿勢だけを書く題は一点である。
つまり、例外になる。
四点目から
場所ではなく、構えが書かれる。
つまり、群が変わる。
姿勢そのもの
場所ではなく、体の構えが題になる。
つまり、九点で唯一である。
四点目
足の開き方である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
男が、両足を大きく開く。
緑の衣に、赤い下着が覗く。
黒い上着を、肩から掛ける。
奥に、障子と欄干がある。
程度の言葉
どれくらい開くかを、語で示す。
つまり、数字ではない。
大きく、という語
程度まで書かれる。
つまり、細かい。
何が、書かれるか
足の開き方である。
つまり、下半身の構えになる。
場所ではない
どこに立つかではない。
つまり、姿勢そのものが書かれる。
見得という語
芝居で、姿勢を決める場面がある。
もっとも、記録には書かれない。
名が、ある
型には、それぞれ名が付く。
もっとも、記録には書かれない。
決まった姿
芝居には、決まった型がある。
つまり、繰り返される。
芝居の型
足を開く姿は、見得らしい。
もっとも、記録に説明はない。
長さの差
最も長い題と、最も短い題。
つまり、二倍近く違う。
短い題と、比べる
最も短い題は、五語ほどである。
つまり、差が大きい。
語の数
八語を超える。
つまり、九点で最も長い。
題が、細かい
足の開き方まで書かれる。
つまり、九点で最も細かい。
姿勢が、名の代わり
構えの違いが、区別になる。
つまり、機能を持つ。
名で、区別できない
同じ役者なら、名だけでは分かれない。
つまり、姿勢が要る。
同じ役者、二点
この役者の絵は、九点に二点ある。
つまり、区別が要る。
なぜ、そこまで
同じ役者の絵が多ければ、区別が要る。
つまり、実務の必要らしい。
五点目から
場所の題に戻る。
つまり、部屋になる。
室内へ
ここから、部屋の中になる。
つまり、屋内の場面である。
五点目
部屋の中である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
男が、腰を落として構える。
縞の袴を、大きく広げる。
腰に、刀を差す。
奥に、板塀と梅の枝がある。
障子らしい形
奥に、格子の入った面がある。
つまり、建具らしい。
部屋の中
畳や障子があれば、屋内である。
つまり、そう読める。
屋内という語
部屋、という語が入る。
つまり、屋内になる。
題と、画面
題に、部屋、とある。
屋外の要素
塀と枝は、外のものである。
つまり、屋内と合わない。
板塀も
奥に、板の塀が続く。
つまり、外の構えになる。
梅の枝
上に、花の付いた枝がある。
つまり、外らしい。
外にも、見える
奥に、板塀と梅がある。
つまり、屋外にも見える。
舞台という場所
芝居の書割なら、両方が同居する。
つまり、そう考えられる。
断定しない
こちらでは、両方を並べる。
つまり、決めない。
舞台の背景か
芝居の舞台なら、屋内と屋外が同居する。
もっとも、記録に説明はない。
どちらとも、決めない
館の題と、見えるもの。
つまり、両方を並べて示す。
二つの役
一方は室内、他方は姿勢の題である。
つまり、別の場面になる。
同じ役者、別の年
二年離れている。
つまり、別の興行らしい。
二点の年
1795年ごろと、1793年ごろ。
つまり、二年違う。
四点目と、同じ役者
いずれも、同じ役者の名が入る。
つまり、二点になる。
六点目から
川岸の題である。
つまり、屋外になる。
水辺へ
ここから、川岸になる。
つまり、屋外に戻る。
六点目
川岸である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
男が、こちらを向いて立つ。
薄い上着を、肩から羽織る。
頭は、剃られている。
上に、緑の葉が垂れる。
右に、色の帯が写る。
縦32.7センチ
横は、14.6センチである。
つまり、最も大きい。
面積で、最大
縦も横も、九点で最も大きい。
つまり、はっきり違う。
横も、広い
横14.6センチである。
つまり、こちらも最大になる。
九点で、最も高い
縦32.7センチである。
つまり、最も大きい一点になる。
五点目、六点目、七点目
いずれも1793年ごろである。
つまり、三点が並ぶ。
三点、同じ年
1793年ごろは、三点ある。
つまり、最も多い年になる。
同じ興行か
同じ年なら、同じ興行かもしれない。
もっとも、記録に説明はない。
五点目と、同じ年
いずれも1793年ごろである。
つまり、同じ時期になる。
続けて、登録
隣り合う番号である。
つまり、まとめて入った。
三一八と、三一九
枝番が、続けて並ぶ。
つまり、隣り合う。
番号も、続く
収蔵番号は、一つ違いである。
つまり、隣り合う。
次のページで
疑問符の付いた題を見たい。
七点目から
まず、場所の題を一点見る。
つまり、続きになる。
残る三点
一点は場所、二点は疑問符が付く。
つまり、群が変わる。
七点目
部屋の中の、女形である。

縦長で、幅の狭い一枚である。
女形が、右手を上げる。
裾を、長く引く。
奥に、縦縞の壁がある。
手前に、板の段がある。
縦29.2センチ
横は、13.5センチである。
つまり、最も小さい。
三センチの差
最も高い一点と比べたい。
つまり、三・五センチ違う。
九点で、最も小さい
縦29.2センチ、横13.5センチ。
つまり、最も小さい一点になる。
男と、女
一方は男の役、他方は女の役である。
つまり、そこだけ違う。
語まで、同じ
部屋に立つ、という語が一致する。
つまり、性別だけが違う。
五点目と、同じ題
いずれも、部屋に立つ、とある。
つまり、一方が男、他方が女になる。
七点に、立つ
七点目までの七点に、立つ、が入る。
つまり、続いている。
六点目までの共通
ここまでの六点に、立つ、が入る。
つまり、揃っている。
疑問符の群へ
ここから、題に疑問符が付く。
つまり、二点続く。
八点目
疑問符が、末尾に付く。

縦長で、幅の狭い一枚である。
老いた武士が、正面を向く。
白い髭が、顎を覆う。
紫と赤の衣を重ねる。
腰に、刀を差す。
右に、色の帯が写る。
括弧の中
疑問符は、括弧に入って置かれる。
つまり、題の外側になる。
題の末尾
役の名のあとに、疑問符が置かれる。
つまり、役が確かでない。
二つの名
役者の名と、役の名。
つまり、片方だけが疑われる。
何を、疑うか
役者の名は、確かである。
つまり、役だけが疑われる。
おそらく、という語
年の前に、留保が付く。
つまり、断定していない。
年の欄
おそらく1792年、とある。
寛政という元号
十八世紀の終わりに使われた元号である。
つまり、その四年目にあたる。
元号も、入る
括弧に、日本の元号が添えられる。
四月という月
旧暦の四月である。
つまり、いまの暦とはずれる。
月まで、書かれる
四月、と月が入る。
つまり、九点で最も細かい。
欄ごとに、違う
題は疑い、年は絞る。
つまり、揃っていない。
疑問符と、細かさ
役は疑い、年は月まで絞る。
つまり、確かさが欄ごとに違う。
二つの断り
判型の名と、画面という語。
つまり、二重になる。
寸法の欄
判型の名と、画面という断りが入る。
つまり、二つの語が前に来る。
素材の欄
錦絵、と付く。
つまり、多色の刷りである。
九点で、唯一
他の八点には、その語がない。
つまり、揃っていない。
二点目の疑問符
もう一点、疑問符が付く題である。
つまり、これで二点になる。
九点目
疑問符が、途中に入る。

縦長で、幅の狭い一枚である。
女形が、大きな笠を持ち上げる。
赤と緑の衣を重ねる。
奥に、黒い衝立がある。
上に、梅の枝が垂れる。
右に、色の帯が写る。
妻という語の前
続き柄を示す語の前に置かれる。
つまり、そこを疑っている。
疑問符の位置
役の説明の、前に置かれる。
つまり、末尾ではない。
二通りの置き方
末尾に置くか、途中に挟むか。
つまり、揃わない。
八点目と、違う
一方は末尾、他方は途中である。
つまり、位置が揃わない。
疑う範囲
末尾なら全体、途中なら一部である。
つまり、範囲が違う。
意味は、変わるか
どこに置くかで、疑う範囲が変わる。
つまり、読み分けが要る。
数え方
一点が、二つに数えられる。
つまり、重なる。
九点の題
立つ、が入るものが六点。
そして、疑問符が付くものが二点。
残る一点
八点目は、疑問符も、立つ、も入る。
つまり、両方に数えられる。
数え直すと
立つ、が六点。
疑問符が二点。
そして、どちらもないものが一点。
座った絵は、ない
九点とも、立ち姿である。
つまり、揃っている。
立つ、という語
九点は、いずれも立ち姿である。
つまり、座った絵はない。
判型の都合か
幅の狭い紙には、立ち姿が収まりやすい。
もっとも、記録に説明はない。
年の並び
1790、1791、1792、1792、1793、1793、1793、1795、1797年ごろ。
つまり、密に並ぶ。
九点の年
1790年ごろから1797年ごろまで。
七年の幅
最も早い年と、最も遅い年の差である。
つまり、短い期間になる。
数えると
三通りに分かれる。
つまり、揃っていない。
留保の書き方
ごろ、だけが四点。
ごろ、と疑問符が四点。
そして、おそらく、が一点。
三通り
年の書き方は、三通りある。
つまり、揃っていない。
狭い幅
縦で三・五センチ、横で一・一センチである。
つまり、揃っている。
九点の寸法
縦29.2から32.7センチまで。
そして、横13.5から14.6センチまで。
狭い範囲
いずれも、同じ判型らしい。
つまり、規格が揃う。
分数が、揃わない
三分の二、八分の五、三十二分の十七。
つまり、分母がばらばらである。
直さない
当サイトでは、記録をそのまま写す。
つまり、直さない。
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そちらでは、顔の描き方を見た。
読み方の提案
題の後半を、見てほしい。
そこに、どう立っているかが書かれている。






