版画ではなく、筆で描いた九点——葛飾北斎
四点目という位置
三点ずつ見ていく。
そして、四点目に移る。
三点の材
絹が二点、紙が一点。
つまり、支持体が分かれる。
三点の共通
一点目から三点目まで、いずれも同じ人物である。
そして、三点とも同じ寄贈である。
三点の形式
三点とも、掛物である。
つまり、形式が揃っている。
四点目は、別の人物

二人の人物が描かれる。
上の人物が、長い刀を持つ。
そして、赤い頭巾をかぶる。
下の人物は、座って何かを支える。
背景は、絹の地のままである。
絹の色
絹は、褐色に変わっている。
つまり、時間が経っている。
背景の扱い
背景は、絹の地のままである。
つまり、塗られていない。
二人の描き分け
上の人物は、立って刀を持つ。
そして、下の人物は座る。
下の人物
下の人物は、座って何かを支える。
そして、髭がある。
刀の長さ
刀は、画面の上まで届く。
そして、細く反る。
頭巾の色
上の人物の頭巾は、赤い。
そして、顔にも赤みがある。
中国の人物
題の人物は、中国の武将である。
つまり、外国の主題である。
年の書き方
年の欄を見たい。
十九世紀、とだけある。
生涯との関係
作者は1849年に没している。
つまり、十九世紀の前半に限られる。
百年という幅
十九世紀は、百年である。
つまり、最も広い。
幅の広さ
百年の幅がある。
つまり、特定されていない。
当サイトの表記
当サイトのキャプションでも、段階を保つ。
つまり、幅は幅として書く。
段階という考え方
確かさに応じて、書き方を変える。
つまり、記録に段階がある。
三通りの年
年記がある、一年、そして世紀。
つまり、確かさに段階がある。
表装を、含まない
画面の寸法は、絵の部分だけである。
つまり、表装は入らない。
画面という語
寸法の前に、画面、という語が付く。
つまり、表装を含まない数字である。
四点目の大きさ
縦85.5センチ、横34.5センチ。
つまり、二・五倍の比である。
五点目は、細長い

きわめて細長い画面である。
蒲の細い葉が、縦に伸びる。
そして、上のほうで交差する。
中ほどに、小さな鳥が飛ぶ。
鳥は、青い。
余白が、大きく残る。
葉の数
細い葉が、十本以上立つ。
そして、上で交わる。
葉の交差
葉が、上のほうで交差する。
そして、細い線になる。
蒲という草
蒲は、水辺に生える。
そして、細長い葉を持つ。
縦横の比
112.5センチと23.4センチ。
つまり、四・八倍である。
鳥の向き
鳥は、左下へ向かう。
つまり、飛んでいる。
翡翠という鳥
翡翠は、青い羽を持つ。
そして、水辺で魚を捕る。
鳥の大きさ
鳥は、画面の中で小さい。
つまり、余白が広い。
最も細長い一点
九点で、最も比が大きい。
つまり、極端な判型である。
縁の状態
紙の縁に、傷みが見える。
もっとも、館の記録は状態を書かない。
紙の色
紙は、わずかに黄みを帯びる。
つまり、時間が経っている。
白の面積
白い部分が、七割を超えるだろう。
もっとも、正確には測れない。
余白の広さ
画面の大半が、白いままである。
つまり、描かれる部分が少ない。
掛ける場所
細長い掛物は、狭い壁に掛かる。
もっとも、館の記録は用途を書かない。
目を、動かす
余白があれば、目が上下に動く。
つまり、判型が見方を作る。
余白という技
描かない部分が、空気を作る。
もっとも、館の記録はそう書かない。
五点目の年
年の欄を見たい。
十九世紀、とだけある。
つまり、四点目と同じ書き方である。
五点目の来歴
来歴の欄を見たい。
基金による購入、1936年とある。
つまり、別の収集からである。
六点目は、横長

横長の画面である。
左に、白い波が寄せる。
右下に、二羽の鳥がいる。
そして、水に浮かぶ。
上に、三羽が飛ぶ。
枯れた草が、水面から出る。
六点目の来歴
来歴の欄を見たい。
遺贈、1929年とある。
つまり、別の収集からである。
六点目の年
年の欄を見たい。
1839年である。
つまり、七十九歳のころになる。
縦と横が、逆
五点目は縦に長い。
そして、六点目は横に長い。
六点目の大きさ
縦28.4センチ、横70センチ。
つまり、横が縦の二・五倍ある。
横長の掛物
横長の掛物は、横物と呼ばれる。
もっとも、館の記録はそう書かない。
掛物の判型
掛物は、縦長が多い。
もっとも、横長のものもある。
草の描き方
枯れた草が、水面から出る。
そして、赤茶である。
鳥の数
水に二羽、空に三羽。
つまり、五羽が描かれる。
波の描き方
波は、白く、渦を巻く。
そして、線で輪郭を取る。