版画ではなく、筆で描いた九点——葛飾北斎
鍾馗を三度、多色と墨と赤で描く。同じ人物なのに、題の名は日本語の読みと中国語の読みに分かれる。年の欄も、年記がある、一年、世紀、世紀の幅と四通りある。掛物と台紙貼りと表装なし。仕立ての違いまで記録される。

筆で描いた絵
この画家の名は、版画で広く知られる。
もっとも、筆で描いた絵も数多く残る。
この記事では、その九点を並べて見る。
版画ではなく、肉筆
一点から始めたい。

縦長の掛物である。
上下に、布の表装がある。
そして、左右にも縁が付く。
中央に、人物が立つ。
右手に、細い剣を掲げる。
顔に、濃い髭がある。
衣は、赤と緑と青である。
足元に、厚い沓がある。
選び方
人物、鳥、草、果実。
つまり、主題を分けて選んだ。
九点という範囲
この記事で扱うのは九点である。
いずれも、筆で描かれた絵である。
そして、いずれも同じ館にある。
つまり、比べやすい。
版画で知られる画家
この画家は、版画でよく知られる。
もっとも、筆で描いた絵も残る。
値の差
一点しかない絵は、高い。
もっとも、館の記録は値に触れない。
版画との差
版画は、同じ図を何枚も摺れる。
そして、肉筆は一点だけである。
肉筆という言葉
版木を使わず、筆で直接描く。
つまり、一点しかない。
巻くという利点
巻けば、場所を取らない。
そして、掛け替えられる。
表装という仕事
絵の周りに、布を貼る。
そして、上下に軸を付ける。
掛物という形式
紙や絹に描き、布で表装する。
そして、巻いて仕舞える。
撮り方
掛物は、掛けた状態で撮られる。
つまり、表装まで写る。
黒い背景
画像の左右に、黒い部分がある。
つまり、撮影の背景である。
表装も、写る
画像には、表装まで写る。
つまり、絵だけではない。
布の文様
表装の布に、細かい文様がある。
そして、金色を含む。
一点目の表装
上下に、金色の帯がある。
そして、左右に文様の布が付く。
寸法の書き方
寸法の欄を見たい。
32.4センチと57.2センチとある。
二つの数字
32.4センチと57.2センチ。
つまり、後の数字のほうが大きい。
数字の順
多くの記録では、縦が先に来る。
つまり、この一点は例外である。
縦と横
画像では、縦のほうが長い。
つまり、記録の並びと合わない。
断定は、しない
入力の誤りかもしれない。
あるいは、別の測り方かもしれない。
入れ替わったのだろう
数字が入れ替わったのかもしれない。
もっとも、館の記録はそのままである。
読む人のために
食い違いを書けば、確かめられる。
つまり、伝える価値がある。
当サイトは、直さない
当サイトは、記録を書き換えない。
そして、合わないと書く。
三十歳の作
八十九年の生涯のうち、早い時期である。
つまり、九点で最も早い。
一七九〇年
年記は1790年である。
つまり、三十歳のころになる。
一九五九年
受入年は1959年である。
つまり、九点で最も遅い。
基金という仕組み
基金は、寄付されたお金である。
そして、その利息で作品を買う。
四点目の来歴
来歴の欄を見たい。
基金による購入、1959年とある。
つまり、他の点と経路が違う。
年の書き方
年の欄を見たい。
年記がある、という語が付く。
二点だけ
九点のうち、年記があるのは二点である。
つまり、少数である。
根拠のある年
年記があれば、年は確かである。
つまり、推測ではない。
年記という語
絵の中に、年が書かれているという意味である。
つまり、根拠がある。
沓の形
足元の沓は、厚く、大きい。
そして、色が濃い。
一点目の剣
右手の剣は、細く長い。
そして、頭の上に掲げられる。
二点目は、墨だけ

墨だけで描かれる。
人物が、うつむいて立つ。
右手に、剣を下げる。
そして、左手に巻物らしきものを持つ。
衣の襞が、太い線で描かれる。
濃淡の作り方
墨を水で薄めれば、淡くなる。
つまり、水の量で調整する。
墨という材
墨は、濃淡で色の代わりをする。
つまり、一色で階調を作る。
色が、ない
技法の欄に、墨、紙とある。
つまり、色を使っていない。
にじみの差
紙は、墨がにじむ。
そして、絹は、にじみにくい。
二つの支持体
絹と紙。
つまり、地の性質が違う。
一点目との差
一点目は、絹に墨と色である。
そして、二点目は、紙に墨だけ。
三倍の比
107.3センチと36センチ。
つまり、縦が横の三倍ある。
二点目の大きさ
縦107.3センチ、横36センチ。
つまり、縦に長い。
一八四九年
年の欄を見たい。
1849年である。
没年の作
没した年の作である。
つまり、最後の時期になる。
八十九歳
1760年生まれである。
つまり、八十九歳のころの作になる。
没年と、同じ
館の記録は、1849年没とする。
つまり、最晩年の作である。
二点目の筆
線が、太く、勢いがある。
そして、途中でかすれる。
三点目は、赤い

全体が、赤で描かれる。
人物の輪郭も、衣も赤い。
そして、地は灰色である。
表装は、金色の布である。
三点目の表装
表装は、金色の布である。
そして、花の文様がある。
三点目の地
地は、灰色の絹である。
そして、赤がよく映える。
一色で、描く
一点目は多色、二点目は墨、三点目は赤。
つまり、三通りある。
推測を、書かない
理由が書かれていなければ、書かない。
つまり、当サイトは補わない。
記録の沈黙
館の記録は、色の意味に触れない。
つまり、書かれていない。
なぜ、赤か
館の記録は、理由を書かない。
だから、当サイトは断定しない。
五十六年の幅
最も早い一点と、最も遅い一点。
つまり、五十六年である。
三点の年
1790年、1849年、1846年。
つまり、五十六年に散らばる。
同じ人物、三つの姿
三点とも、同じ人物を描く。
つまり、繰り返し描いている。
記録の揺れ
同じ館の中でも、読み方が揃わない。
つまり、登録の時期による。
二つの言語
同じ漢字を、二通りに読む。
つまり、読み方が分かれる。
題の読み方
一点目と二点目は、日本語の読みである。
そして、三点目は中国語の読みである。
同じ人物、二つの名
同じ人物でありながら、題の名が違う。
つまり、記録の書き方が揃わない。