硝子に、商品名が付く——ニューイングランド・ガラス製造所
絵付けのある花瓶
四点目も、細長い形である。

三点目と、形が似ている。
細い茎の上に、開いた口。
そして、下が円い台になる。
胴に、花と葉の模様がある。
口の縁が、黄色い。
三つの工程
技法欄を見たい。
吹き、腐食、そして絵付けとある。
つまり、三つの工程がある。
曇りと、透明
表面を見たい。
全体が、わずかに曇る。
そして、模様の部分だけが濃い。
つまり、質感の差が模様になる。
腐食という工程
腐食について、補いたい。
薬品で硝子の表面を曇らせる方法である。
そして、模様の部分だけを守る。
すると、曇った面と透明な面ができる。
二度、窯に入れる
絵付けの後は、再び窯で焼く。
そして、顔料を硝子に定着させる。
つまり、工程が増えるほど手間が増える。
そのぶん、費用も上がる。
絵付けという工程
絵付けは、色の顔料を焼き付ける。
つまり、後から色を載せる。
そして、再び窯に入れる。
絵付けの色
色を見たい。
赤と緑が使われる。
そして、いずれも小さな面である。
つまり、色は控えめである。
花の模様
胴の模様を見たい。
赤い花と、緑の葉。
そして、細い枝が伸びる。
つまり、植物の意匠である。
高さ十八センチ
寸法を見たい。
高さ18.1センチである。
つまり、三点目とほぼ同じである。
同じ形式の器だろう。
縁の黄色
口の縁を見たい。
黄色く、細い帯になる。
そして、波打つ形に沿う。
つまり、縁だけに色を入れている。
二点の来歴
三点目と四点目の来歴を見たい。
いずれも、同じ夫妻の寄贈である。
そして、年は一九九二年。
つまり、二点がまとめて館へ入った。
三点目との比較
三点目と四点目を並べたい。
いずれも、細い茎の花瓶である。
そして、寸法もほぼ同じ。
さらに、同じ寄贈で館へ入っている。

桃色から白へ
五点目は、色の移り変わりが美しい。
上部が、濃い桃色である。
そして、下へ行くほど淡くなる。
底の近くは、ほとんど白い。
桃色という名
商品名には、果実の名が含まれる。
つまり、色を果実にたとえている。
そして、その名が定着した。
館の記録も、その名を使う。
表面の質感
表面を見たい。
艶がなく、曇っている。
つまり、光を乱反射する。
透明な硝子とは、印象が違う。
胴の形
形を見たい。
下が膨らみ、上が細くなる。
そして、口がわずかに開く。
つまり、壺の形である。
金の模様
胴を見たい。
金色の枝と葉が、下から伸びる。
そして、細い線で描かれる。
つまり、絵付けである。
口の金の帯
口の縁を見たい。
金色の帯が、一周する。
そして、細い。
装飾の締めくくりである。
曇りの作り方
表面を曇らせる方法は、いくつかある。
薬品で腐食させる方法。
あるいは、砂を吹き付ける方法。
館の記録は、示していない。
名の付いた硝子、再び
技法欄を見たい。
ピーチ・ブロウ・ガラスとある。
つまり、これも商品名である。
高さ二十センチ
寸法を見たい。
高さ19.7センチである。
つまり、卓に置く大きさである。
色の移り変わりを、作る
上下で色が変わる硝子は、どう作るか。
一部だけを再加熱する方法がある。
すると、その部分の色が変わる。
もっとも、館の記録は方法を示さない。

無色の水差し
六点目は、色がない。
胴が、上へ向かって狭まる。
そして、口の片側に注ぎ口。
取っ手が、右に付く。
胴に、文字らしき模様が刻まれる。
底の近くに、放射状の刻み。
胴の形
形を見たい。
下が広く、上が狭い。
そして、まっすぐな線で立ち上がる。
つまり、円錐台に近い形である。
刻まれた文字
胴の模様を見たい。
大きな文字が、組み合わされている。
つまり、頭文字を組んだ意匠だろう。
頭文字の意匠
文字を組み合わせる意匠は、当時よく使われた。
そして、銀器や布にも入れられた。
つまり、持ち主を示す印である。
注文品という性格
頭文字が入るのは、注文品だからだろう。
つまり、特定の人のために作られた。
そして、その人の名が器に残る。
もっとも、誰かは記録にない。
取っ手の形
取っ手を見たい。
上端と下端が広がる。
そして、中ほどが細い。
つまり、握りやすい形である。
刻む技法
硝子に模様を刻む方法は、いくつかある。
砥石で削る方法。
あるいは、薬品で腐食させる方法。
館の記録は、示していない。
無色の硝子
無色の硝子を作るには、原料の純度が要る。
そして、鉄などの不純物を除く。
つまり、技術と費用がかかる。
色付きより難しい面もある。
底の刻み
底の近くを見たい。
放射状の線が並ぶ。
そして、光を受けて輝く。
つまり、削って面を作っている。
一九八四年の購入
来歴を見たい。
館の記録では、一九八四年の購入である。
そして、ある友の会の基金による。
つまり、支援者の資金で買っている。
無色という選択
この一点は、色がない。
そして、模様だけが装飾である。
色に頼らない作りである。