表と裏に、別の枝番がつく——レオナルドほか

石造の建物の中に、人物が集まる。
中央の一段高い場所に、少年が座る。
その両側に、年配の男たちが並ぶ。
赤や青の衣が重なり、色の面が密になる。
柱が二本、画面を三つに区切る。
奥には別の部屋が見え、そこにも人がいる。
床は白と黒の石が交互に並ぶ。
手前の床には、細かい草花が描かれる。
右の男の赤い衣の縁には、文字が刻まれる。
館の記録は、その文字を読める範囲だけ写している。
読めない部分は、点で示されている。

こちらは、灰色一色に近い画面である。
壁の窪みの中に、裸の童子が立つ。
翼があり、片手を上げて紐を引く。
紐の先には、盾の形をした紋章が下がる。
紋章には青地に白の帯が入り、星が散る。
床は石で、丸い模様が二つ並ぶ。
彫刻を絵で真似た表現である。
色を抑え、影だけで立体を作っている。
表の色の多さと、裏の色の少なさが対をなす。
閉じたときに見える面は、静かに作られている。

小さな板である。手のひらに乗る大きさに近い。
黒い帽子をかぶった男が、半身で描かれる。
顔はやや左を向き、目だけがこちらを見る。
黒い上着の下に、白い襟が細く出る。
手には黄土色の物を持つ。手袋のようにも見える。
背景は暗い緑で、上のほうが明るい。
顔の陰影は細かく、頬と鼻の脇に光が入る。
作者の欄には、都市と世紀だけが書かれている。
しかも「おそらく」という語が頭に付く。
誰が描いたかは、二重に留保されている。

裏は、紋章だけの画面である。
中央に盾が置かれ、斜めの帯が入る。
上には兜と、羽根のような飾りが立つ。
左右には葉の飾りが広がる。
上下に、細長い帯が湾曲して置かれる。
その帯に文字が書かれている。
下の帯には、家の名と1543年という年が読める。
作者は分からないが、家の名と年は分かる。
裏の面が、表の人物を特定する手がかりを持っている。
表と裏を別々の番号にしても、二つは離せない。
数字の枝番は、横に並ぶ
もう一つの書き方に移る。
1960.6.30という番号の下に、1から4までの数字が付く。
十五世紀のポルトガルの板絵、四枚である。
これは表と裏ではない。横に並ぶ四枚だ。
もとは一つの大きな衝立の一部だったと考えられている。
寸法の欄を読むと、その構造が分かる。
まず全体として、縦222センチ、横286.6センチ。
そのうえで、板ごとの画面の寸法が四つ並ぶ。
聖ディオニシウスの画面が、縦151.5センチ、横54.5センチ。
聖セバスティアヌスが、縦151.3センチ、横54.7センチ。
四枚の数字が、一つの欄にまとめて書かれている。
そして四つの記録は、すべてこの同じ欄を共有する。
どの番号を開いても、四枚ぶんの数字が出てくる。

細長い板の中に、人物が一人立つ。
深い赤の衣をまとい、頭に司教の帽をかぶる。
その足もとに、もう一人が跪く。
跪く人物は小さく、顔を上げて手を合わせる。
背後は暗く、上部に尖った枠が架かる。
枠の上には、装飾の帯が横に走る。
下部には、丸い窓のような形が並ぶ。
金の枠が板を囲み、四枚を通してつながる。
写真では、その枠ごと写されている。

こちらは、若い男が一人で立つ。
赤い上着と、赤い脚衣をまとう。
腰に帯を締め、手は体の前で組まれる。
矢を持つ姿では描かれていない。
背後は緑がかった暗い色で、床は石に見える。
上部の枠と下部の飾りは、隣の板と同じ形である。
四枚の枠は、同じ職人が一続きに作ったものだろう。
寸法を見ると、隣の板と二ミリしか違わない。
縦151.5センチと151.3センチである。

三枚目には、女性が一人立つ。
金と赤の衣が、細かい文様で埋められる。
手には本を持ち、指で頁を押さえる。
頭には冠のような飾りが載る。
背後の壁は暗く、上に赤い帯が渡る。
衣の文様は、他の三枚より密である。
四枚のうち、いちばん装飾が多い板だ。
上の枠の形は、他の三枚とそろっている。

四枚目の人物は、赤い衣に金の縁飾りを重ねる。
手には格子状の道具を持つ。
その道具が、この聖人を示す目印である。
顔は正面を向き、頭の後ろに光が回る。
背後の壁は緑がかり、上に文様の帯が入る。
四枚を並べると、赤の衣が三枚に出てくる。
色の配分が、意図的にそろえられている。