画家を知る

大理石に似せた、硝子——チャリナー・テイラー社

鶏の形の蓋物

四点目は、動物の形である。

蓋物
チャリナー・テイラー社《蓋物》1870〜90年。型押しの紫の大理石模様ガラス。縦15.2センチ、横18.1センチ。メトロポリタン美術館蔵。エミリー・ウィンスロップ・マイルズ夫人の寄贈、1946年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。チャリナー・テイラー社《蓋物》メトロポリタン美術館蔵

下は、編んだ籠の形。

そして、上に鶏が伏せる。

鶏の羽が、細かく刻まれる。

尾が、後ろへ跳ね上がる。

二つの部分

この器は、二つに分かれる。

下の籠と、上の鶏。

つまり、蓋と身である。

籠の編み目

下の器を見たい。

編んだ跡が、細かく刻まれる。

そして、縁に波形がある。

つまり、籠を模している。

型の彫り

編み目を型に彫るのは、手間がかかる。

そして、細かいほど難しい。

つまり、型師の腕が要る。

硝子で、籠を作る

硝子は、編めない。

しかし、編んだ形は作れる。

つまり、型に彫れば再現できる。

鶏の羽

蓋を見たい。

羽が、一枚ずつ刻まれる。

そして、方向が揃う。

つまり、細かい型である。

鶏という主題

鶏を象った蓋物は、当時よく作られた。

そして、卵を入れる器とされる。

もっとも、館の記録は用途を示さない。

尾の形

鶏の尾を見たい。

後ろへ跳ね上がる。

そして、羽が刻まれる。

つまり、細部が追われている。

卓の上の器

こうした器は、卵などを入れたのだろう。

もっとも、館の記録は用途を示さない。

だから、当サイトは断定しない。

大きさ

寸法を見たい。

縦15.2センチ、横18.1センチ。

つまり、卓に置く大きさである。

二つの寸法

寸法の欄には、二つの数字がある。

つまり、高さと幅である。

そして、直径は記されない。

動物の形

動物の形の器は、当時よく作られた。

そして、鶏、犬、兎などがある。

つまり、親しみやすい意匠である。

拍車のついた長靴
チャリナー・テイラー社《拍車のついた長靴》1870〜90年。型押しの紫の大理石模様ガラス。高さ8.9センチ、直径5.2センチ。メトロポリタン美術館蔵。エミリー・ウィンスロップ・マイルズ夫人の寄贈、1946年。この作品も、ほとんど色のない古い記録写真で公開されている。チャリナー・テイラー社《拍車のついた長靴》メトロポリタン美術館蔵

長靴の形

五点目は、長靴の形である。

爪先が前に伸びる。

そして、踵が高い。

上部が、折り返される。

踵の後ろに、拍車がある。

靴の形

爪先を見たい。

丸く、前に伸びる。

そして、甲に皺がある。

つまり、革の靴を模している。

分類が、彫刻

館の分類欄を見たい。

彫刻とある。

つまり、器ではない。

器か、彫刻か

上部が開いている。

つまり、何かを入れられる。

もっとも、館は彫刻に分類する。

三点が、彫刻

九点のうち、二点が彫刻に分類される。

そして、七点が器である。

つまり、館の分類が分かれている。

分類の考え方

用途で分けるか、形で分けるか。

そして、両方の性格を持つ品では、ずれが出る。

当サイトでは、繰り返しこの点に触れてきた。

拍車という道具

拍車は、馬に合図を送る道具である。

そして、踵に付ける。

つまり、乗馬の装備である。

意匠としての拍車

硝子の長靴に、拍車を付ける。

つまり、実用ではない。

そして、意匠としての細部である。

拍車の描写

踵の後ろを見たい。

小さな星形の車輪がある。

つまり、拍車である。

そして、細かく刻まれる。

踵の高さ

踵を見たい。

高く、段が付く。

そして、その形が刻まれる。

つまり、靴の構造を模している。

折り返しの布

上部を見たい。

太い帯が、外へ折り返される。

そして、皺が刻まれる。

つまり、革の質感を模している。

小さな品の用途

小さな器は、用途が分かりにくい。

そして、記録がなければ推測になる。

だから、当サイトは断定しない。

上部の開口

上部を見たい。

丸く開いている。

そして、内側が見える。

つまり、中空である。

何のための品か

小さな長靴は、置物だろう。

あるいは、爪楊枝入れかもしれない。

館の記録は、示していない。

拍車のついた長靴
チャリナー・テイラー社《拍車のついた長靴》1870〜90年。型押しの紫の大理石模様ガラス。高さ8.9センチ、直径5.2センチ。メトロポリタン美術館蔵。エミリー・ウィンスロップ・マイルズ夫人の寄贈、1946年。チャリナー・テイラー社《拍車のついた長靴》メトロポリタン美術館蔵

もう一つの、同じ品

六点目は、五点目と同じ形である。

そして、寸法もまったく同じ。

つまり、対の品だろう。

二組の対

一点目と二点目、五点目と六点目。

つまり、二組の対がある。

そして、いずれも寸法が同じである。

また、白黒と色

五点目は色がなく、六点目は色がある。

つまり、一点目と二点目と同じ状況である。

二組の比較

九点のうち、二組が同じ形式である。

そして、それぞれ白黒と色に分かれる。

偶然か、方針か

なぜ、対の一方だけ撮り直したのか。

館の記録は、示していない。

だから、当サイトは推測しない。

色が、示すもの

六点目を見たい。

紫、白、そして青みが混ざる。

そして、踵のあたりで渦を巻く。

つまり、模様が場所ごとに違う。

色の分布

六点目の色を見たい。

爪先が暗く、踵が明るい。

そして、上部に白が混ざる。

同じ型でも、模様は違う

五点目と六点目を比べたい。

形は同じである。

そして、模様の位置は違う。

対を、並べる

対の品は、並べて置く。

そして、模様の違いが見える。

つまり、違いも楽しみのうちである。

偶然が、個体差を作る

型は同じでも、硝子の流れが違う。

つまり、一点ずつ模様が変わる。

そこが、この硝子の性質である。