画家を知る

同じ庭が、同じ題で二点ある——カミーユ・ピサロ

同じ庭、同じ季節、同じ時刻を描いた二点が、同じ題で登録されている。題に時刻まで入るのに、二点は分かれない。館が違えば、書式も違う。何が題に書かれ、何が書かれないのかを見たい。九点は、同じ画材で描かれている。

冬の午後のチュイルリー公園
カミーユ・ピサロ《冬の午後のチュイルリー公園》メトロポリタン美術館蔵

題という欄

記録には、題の欄がある。

つまり、その作品を呼ぶ言葉が入る。

同じ題が、二点ある

美術館の記録では、題が名前の役目をする。

もっとも、同じ題の作品が二つあることがある。

この画家の記録に、それが起きている。

重なるということ

同じ言葉が、二つの作品を指す。

つまり、名として働かない。

何で、分けるか

題が同じなら、他の欄に頼る。

つまり、番号や寸法になる。

同じ庭、同じ季節、同じ時刻

冬の午後の、同じ庭である。

つまり、題では区別できない。

同じ画材

九点とも、カンヴァスに油彩である。

つまり、条件が揃う。

書式が、違う

一方は額まで測り、他方は測らない。

つまり、欄の数が違う。

二つの館

七点が一方、二点が他方にある。

つまり、記録の作法が分かれる。

九点という範囲

この記事で扱うのは九点である。

いずれもカンヴァスに油彩である。

そして、いずれも風景である。

条件という語

季節も時刻も天候も、条件である。

つまり、同じ働きをする。

何が、入るか

季節、時刻、天候、そして光の効果。

つまり、条件が並ぶ。

題に、時刻が入る

九点のうち、五点の題に時刻や天候が入る。

つまり、多数を占める。

何を、書き分けるか

同じ場所を、条件を変えて描く。

つまり、条件が題になる。

場所ごとに

パリ、ルーアン、そして他の土地。

つまり、三つに分かれる。

順に、見る

まず、同じ題を持つ二点。

そして、他の七点へ移る。

一点目

同じ題を持つ、一点目である。

冬の午後のチュイルリー公園
カミーユ・ピサロ《冬の午後のチュイルリー公園》1899年。カンヴァスに油彩。館の記録では、縦73.7センチ、横92.1センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ヴィエター夫人が夫を偲んで寄贈、1966年。カミーユ・ピサロ《冬の午後のチュイルリー公園》メトロポリタン美術館蔵

横長の画面である。

上から見下ろした眺めである。

中央に、緑の芝が四角く並ぶ。

その周りを、人が歩く。

手前に、葉のない木が立つ。

遠くに、街並みと塔が霞む。

数えられない

人は、数え切れないほど描かれる。

つまり、群衆になる。

人の大きさ

人は、点のように小さい。

つまり、遠い。

見下ろす位置

高い窓からの眺めらしい。

つまり、上から描いている。

枝の色

枝は、茶と灰が混じる。

つまり、乾いて見える。

木に、葉がない

枝だけが、細く広がる。

つまり、冬の景色である。

影の向き

影は、画面の手前へ伸びる。

つまり、光は奥から来る。

午後という時刻

空の明るさが、傾いた光を示す。

もっとも、断定はできない。

題と、合う

題に、冬とある。

つまり、画面と一致する。

もう一枚

同じ題の、二点目である。

つまり、対になる。

二点目

同じ題を持つ、二点目である。

冬の午後のチュイルリー公園
カミーユ・ピサロ《冬の午後のチュイルリー公園》1899年。カンヴァスに油彩。館の記録では、縦73.3センチ、横92.4センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。フィールド・コレクションからの寄贈、1979年。カミーユ・ピサロ《冬の午後のチュイルリー公園》メトロポリタン美術館蔵

横長の画面である。

同じく、上から見下ろす。

中央に、緑の芝が並ぶ。

手前に、葉のない木がある。

空に、雲が広がる。

遠くに、同じ塔が見える。

同じ館の中で

いずれも同じ館にある。

つまり、並びうる。

一覧では、並ぶ

同じ作者、同じ題である。

つまり、並んで表示されうる。

題が、同じ

一点目と、一字も違わない。

つまり、区別が付かない。

一八九九年

いずれも、同じ年に描かれた。

つまり、近い時期になる。

年も、同じ

いずれも1899年である。

つまり、そこでも分かれない。

測り直せば

同じ布でも、測る位置で変わる。

つまり、四ミリは小さい。

誤差の範囲

四ミリは、測り方でも生じる。

つまり、決め手にならない。

寸法は、わずかに違う

73.7センチと、73.3センチ。

つまり、四ミリ違う。

横も、違う

92.1センチと、92.4センチ。

つまり、三ミリ違う。

布の規格

当時、カンヴァスには決まった大きさがあった。

もっとも、記録には書かれない。

ほとんど同じ

同じ規格の布らしい。

もっとも、記録に説明はない。

十三年

1966年と、1979年である。

つまり、離れている。

二人の寄贈者

一方は個人、他方は収集の名である。

つまり、経路が違う。

来歴が、違う

寄贈者が別である。

つまり、別々に館へ来た。

十三年、離れる

1966年と、1979年である。

つまり、受け入れの年が離れる。

番号という名

題が働かないとき、番号が代わりになる。

つまり、機能が移る。

何で、区別するか

題も年も同じなら、番号で分ける。

つまり、番号が名の代わりになる。

木の位置

一方は右に、他方は左に木がある。

つまり、構図が違う。

見比べる

二枚を並べれば、違いが見える。

つまり、絵では分かる。

画面は、違う

一点目は、木が画面の右にある。

そして、二点目は、木が左に寄る。

窓が、違うか

同じ建物の、別の階かもしれない。

もっとも、記録に説明はない。

立った位置

見下ろす角度が、わずかに違う。

つまり、別の窓からかもしれない。

断定しない

館の記録に、その説明はない。

つまり、こちらでは決めない。

季節を、変える

同じ庭を、別の季節に描く。

つまり、条件が変わる。

三点目

同じ庭の、別の季節である。

春の朝のチュイルリー公園
カミーユ・ピサロ《春の朝のチュイルリー公園》1899年。カンヴァスに油彩。館の記録では、縦73.3センチ、横92.1センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。ディロン夫妻の寄贈、1992年。カミーユ・ピサロ《春の朝のチュイルリー公園》メトロポリタン美術館蔵

横長の画面である。

同じ庭を、上から見下ろす。

木に、緑の葉がある。

中央に、丸い池が見える。

空は、明るい青である。

人が、細かく点在する。

季節の差

葉があるかないかで、見えるものが変わる。

つまり、視界が違う。

池が、見える

中央に、丸い池がある。

つまり、冬の二点では見えにくい。

季節が、変わる

葉があり、色が明るい。

つまり、春の景色である。

二つの条件

季節と時刻が、両方入れ替わる。

つまり、対照になる。

題も、変わる

冬の午後から、春の朝へ。

つまり、二つとも変わる。

年は、同じ

いずれも1899年である。

つまり、同じ年に描き分けている。

同じ規格

いずれも、七十三センチ台である。

つまり、揃っている。

三点の寸法

73.7、73.3、73.3センチ。

つまり、ほとんど同じである。

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