画家を知る

組物の名が、題にあるか——葛飾北斎の版画と画帖

三点目へ

名のない絵を、もう一点見たい。

つまり、芝居に関わる絵である。

題の月

題に、九月とある。

つまり、興行の月を示す。

芝居の絵

三点目である。

九月狂言 菊慈童
葛飾北斎《九月狂言 菊慈童》1796年ごろ。木版画。館の記録では、縦21.6センチ、横15.2センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。マンスフィールド・コレクション、ロジャーズ基金による購入、1936年。葛飾北斎《九月狂言 菊慈童》メトロポリタン美術館蔵

縦長の一枚である。

二人の人物が、床に座る。

手前の人物は、白と赤の衣を着る。

奥の人物は、縞の衣を着る。

上部に、文字が並ぶ。

手に持つ

小さい画帖は、持ち運べる。

つまり、仕事場で使える。

部数

小さければ、多く刷れる。

つまり、行き渡りやすい。

小さい理由

小さい紙は、安く作れる。

つまり、値段に関わる。

上部の文字

上部に、細かい文字が並ぶ。

つまり、役者名らしい。

九点で、最も小さい

縦21.6センチ、横15.2センチ。

つまり、他の版画の半分ほどである。

大きさの名

版画の判型には、それぞれ呼び名がある。

もっとも、館の記録には書かれない。

規格という決まり

紙の大きさは、あらかじめ決まっていた。

つまり、自由ではない。

判型が、違う

版画には、大きさの規格がある。

つまり、これは小さい規格になる。

三十九年の幅

最も早い年と、最も遅い年の差である。

もっとも、画帖の年は幅が広い。

九点で、最も早い

1796年ごろである。

つまり、最も古い一点になる。

一枚ではない

画帖は、頁を綴じたものである。

つまり、複数の絵が一つになる。

画帖という形

残る二点は、一枚ものではない。

一点目

職人のための絵である。

職人のための小さな絵
葛飾北斎《職人のための小さな絵》1829年から1831年。二冊の画帖に548点を貼る。紙に墨と彩色。館の記録では、各冊、縦13.3センチ、横19.7センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。葛飾北斎《職人のための小さな絵》メトロポリタン美術館蔵

画帖を開いた状態で撮られている。

左の頁に、小さな絵が三点貼られる。

右の頁に、一点貼られる。

絵は、獅子、熊、そして舟である。

紙は、日に焼けている。

残りの頁

残りは、画像になっていない。

つまり、当サイトでは見られない。

一度に、見られない

画帖は、開いた頁しか見えない。

つまり、撮影も一場面になる。

五百四十八点

館の記録では、548点を貼るとある。

つまり、写っているのは一部である。

枝番

収蔵番号の末尾に、記号が付く。

つまり、冊ごとに分ける。

二冊

画帖は、二冊で一組である。

つまり、収蔵番号も枝分かれする。

断り書き

各冊、と断るのは、二冊あるからである。

つまり、必要な注記になる。

各冊という書き方

寸法は、各冊、と断って書かれる。

つまり、三通り目の書式になる。

小さい

縦13.3センチ、横19.7センチ。

つまり、手のひらに載る大きさである。

二点目

門人との画帖である。

葛飾北斎とその門人による画帖
葛飾北斎《葛飾北斎とその門人による画帖》19世紀。109葉の画帖。紙に墨、または墨と彩色。館の記録では、縦39.1センチ、横27.1センチとされる。メトロポリタン美術館蔵。葛飾北斎《葛飾北斎とその門人による画帖》メトロポリタン美術館蔵

一葉が写っている。

墨の濃い塊が、上を占める。

その下から、細い脚が二本出る。

脚は、黄土色である。

右下に、赤い印がある。

脚の描き方

脚だけは、線で細かく描かれる。

つまり、扱いが違う。

墨の広がり

墨は、輪郭を持たない。

つまり、にじんで広がる。

右下に、赤い印がある。

つまり、落款らしい。

何を描いたか

黒い塊は、羽らしい。

そして、脚は鳥のものらしい。

断定しない

館の記録に、主題の説明はない。

つまり、そう見える、までである。

工房という形

この画家には、多くの弟子がいた。

つまり、集団で仕事をした。

門人という語

弟子を指す語である。

つまり、複数の手が混じる。

題に、門人とある

画帖には、門人の絵も入る。

つまり、全てがこの画家の手ではない。

どの葉が、誰か

一葉ごとの作者は、記録にない。

つまり、この一葉も確かめられない。

没年

館の記録に、1760年から1849年とある。

つまり、生没年は書かれている。

十九世紀

1801年から1900年までを指す。

もっとも、この画家は1849年に没している。

年が、世紀

年の欄は、19世紀とある。

つまり、百年の幅である。

前半に、限られる

画家の生涯を考えれば、前半になる。

つまり、記録の幅より狭いはずである。

最も広い幅

九点のうち、最も曖昧な年である。

版画と、肉筆

版画は刷り、肉筆は描く。

つまり、作り方が違う。

手で描いた絵

画帖の中身は、手で描かれている。

つまり、版画ではない。

分類が、絵画

この画帖の分類は、絵画である。

もう一方は、書物

職人のための絵は、挿絵本に分類される。

つまり、似た形でも分類が違う。

数えると

掛け算の形、高さと幅を分ける形、各冊と断る形。

つまり、三通りである。

九点の書式

寸法の書き方は、三通りある。

そして、空白の有無で四通りになる。

担当が、変わる

長い年月のあいだに、担当は替わる。

つまり、書き方も替わる。

百年の記録

この館の記録は、百年以上かけて作られた。

つまり、一度に作られていない。

揃わない理由

記録は、長い年月をかけて作られる。

つまり、担当も時期も違う。

直さない

当サイトでは、記録を直さない。

つまり、そのまま写して伝える。

組物の名

四点にあり、五点にない。

つまり、半分は出どころが分からない。

分からないことの意味

組物に属さないとは限らない。

つまり、記録が沈黙している。

関連する記事

同じ画家については、版画ではなく、筆で描いた九点でも扱っている。

そちらでは、版画ではない絵を見た。

読み方の提案

題の中に、組物の名を探してほしい。

あれば、その一枚は仲間を持つ。

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