斜線と、または——カミーユ・コローの年の欄
二つの数字を斜線で結べば、そのあいだのどこか、という意味になる。「または」で結べば、二つのうち一方になる。見た目は似ていて、意味は逆である。九点のうち五点が斜線、一点が「または」。記号の読み分けから始めたい。

年が、一つに決まらないとき
記録は、分かる範囲で年を書く。
つまり、決まらなければ幅にする。
斜線でつながれた年
美術館の記録では、年が斜線でつながれることがある。
その斜線は、いつからいつまで、を示す。
つまり、幅を表す記号である。
短く、書く
長い説明は、欄に入らない。
つまり、記号で置き換える。
記号という手段
記録は、短く書かれる。
つまり、記号が意味を担う。
読み方を、知る
記号の意味を知らなければ、読み違える。
つまり、前提が要る。
九点という範囲
この記事で扱うのは九点である。
いずれも同じ館にある。
そして、いずれも油彩である。
幅という考え方
いつからいつまで、を示す。
つまり、範囲になる。
数えると
五点である。## 数えると
五点である。
つまり、多数を占める。
五点に、斜線
九点のうち、五点の年に斜線がある。
つまり、半分を超える。
見た目は、似る
どちらも、二つの数字を結ぶ。
つまり、紛れやすい。
二つの記号
斜線と、または。
つまり、別々のものである。
一点に、または
一点は、斜線ではなく、または、で結ばれる。
つまり、意味が違う。
九点の並べ方
早い年から、遅い年へ。
つまり、順に追える。
順に、見る
年の早い順に並べたい。
つまり、記録の年に従う。
一点目
九点で最も早い一点から始めたい。

横長の小さな画面である。
少年が、床に座って足を投げ出す。
つばの広い帽子をかぶる。
白い上着に、黒い袴を合わせる。
背景は、緑がかった灰色である。
イタリアの時期
この年は、画家がイタリアにいた時期にあたる。
もっとも、記録に滞在の説明はない。
二つの数字
1825と1827。## 二つの数字
1825と1827。
つまり、二年しか離れない。
数えると
四通りに分かれる。
つまり、揃っていない。
年の書き方
1825と1827が、斜線で結ばれる。
つまり、二年の幅になる。
絞れた理由
手掛かりが多ければ、幅は狭くなる。
つまり、根拠がある。
狭い幅
二年の幅は、狭いほうである。
つまり、かなり絞られている。
幅の意味
そのあいだのどこか、という意味である。
つまり、どの年かは決まらない。
誰が、貼ったか
画家か、後の持ち主か。
つまり、書かれていない。
貼るという作業
紙を、布に貼り付ける。
つまり、後から補強する。
支持体が、二重
紙に描き、その紙をカンヴァスに貼る。
つまり、二つの素材が重なる。
いつ、貼られたか
貼られた時期は、書かれていない。
つまり、分からない。
九点で、一点だけ
他の八点は、カンヴァスに直に描かれる。
つまり、この一点だけ違う。
軽さという利点
紙は、板より軽い。
つまり、荷にならない。
外で、描く
戸外の習作には、紙が使われた。
もっとも、記録に用途はない。
紙という選択
紙は、持ち運びやすい。
つまり、外で描くのに向く。
次の一点
別の記号が使われる一点である。
つまり、または、になる。
二点目
少女の肖像である。

縦長の小さな画面である。
少女が、正面を向いて座る。
髪は、耳の上でまとめられる。
肩に、格子の布を掛ける。
背景は、淡い灰である。
記号の形
または、は語で書かれる。
つまり、記号ではない。
一つを、選ぶ
どちらか一方が正しい。
つまり、あいだではない。
または、という語
二つの年が、または、で結ばれる。
つまり、どちらか一方になる。
例で、考える
斜線なら、そのあいだのどこか。
そして、または、なら、どちらか一方。
意味が、逆になる
一方は連続、他方は二者択一である。
つまり、まったく違う。
斜線との違い
斜線は、あいだのどこか、を意味する。
そして、または、は、二つのうち一つ、を意味する。
幅ではない
九年のあいだ、という意味ではない。
つまり、二つの点である。
九年の隔たり
1850年と1859年。
つまり、九年離れている。
書かれないこと
なぜ二つなのかは、公開の記録にない。
つまり、追えない。
手掛かりが、割れる
二つの説があるのかもしれない。
もっとも、これは推測である。
なぜ、二つか
館の記録に、理由は書かれていない。
つまり、分からない。
位置
署名は、画面の左下にある。
つまり、隅に置かれる。
小さい文字
文字は、絵具の上に細く書かれる。
つまり、目立たない。
画面の左下
署名らしい文字と、数字がある。
記録にも、ない
館の記録に、署名の説明はない。
つまり、確かめる手立てがない。
読めるか
画像では、判読できない。
つまり、こちらでは確かめられない。
三十年ほど、後
一点目から、三十五年ほど経つ。
つまり、間が空く。
三点目へ
斜線に戻りたい。
つまり、幅を持つ年である。
三点目
森の中の岩である。

横長の画面である。
細い木が、何本も立つ。
その根元に、大きな岩がある。
葉は、明るい緑である。
地面は、暗い。
森という主題
題に、森の名が入る。
つまり、場所が示される。
五年の幅
二点目より、幅が広い。
つまり、絞りが緩い。
また、斜線
1860と1865が、斜線で結ばれる。
つまり、五年の幅になる。
次のページで
描き直しが書かれた二点を見たい。