題に、距離が書いてある——ジョージ・カトリン
セントルイスより百十マイル、八百七十マイル、千九百マイル。題が地図の役目をする。地名の少ない土地では、河口からの距離が位置を示した。同じ大きさの布を続けて使った六枚と、三十年後に描かれた二枚を並べる。

風景としての、平原
この画家の記録には、人物の絵が多い。
もっとも、風景の絵もまとまって残る。
この記事では、風景だけを九枚選んだ。
題に、距離が書いてある
一枚から始めたい。

横長の画面である。
手前に、暗い岩がある。
その下に、緑の平地が広がる。
中央を、川が横に流れる。
対岸に、褐色の崖が続く。
崖の上は、平らである。
遠くに、薄い青の台地が見える。
空は、白く明るい。
選び方
川沿いの風景を、九枚選んだ。
つまり、主題を揃えた。
九枚という範囲
この記事で扱うのは九枚である。
いずれも、川沿いの風景である。
そして、人物が主題ではない。
つまり、同じ画家の別の面である。
題を、読む
題に、地形の名がある。
そして、そのあとに距離が続く。
三千キロという距離
三千キロは、日本の南北より長い。
つまり、大きな旅である。
マイルという単位
一マイルは、およそ1.6キロメートルである。
つまり、千九百マイルは三千キロを超える。
距離という情報
セントルイスから千九百マイル。
つまり、川をさかのぼった距離である。
目印のない土地
地図に地名が少ない土地では、距離が頼りになる。
つまり、位置を示す方法である。
川という道
蒸気船が、川をさかのぼる。
そして、河口からの距離で位置を数える。
なぜ、距離か
道のない土地では、川が道になる。
そして、河口からの距離が位置を示す。
もっとも、館の記録は理由を書かない。
だから、当サイトは断定しない。
後から、たどれる
距離が分かれば、後の人も場所を探せる。
つまり、記録として役に立つ。
数字という言葉
距離は、誰にでも同じ意味を持つ。
つまり、共通の言葉である。
地図の代わり
地名がなくても、距離があれば場所が分かる。
つまり、題が地図の役目をする。
二通りの題
距離のある題と、ない題。
つまり、書き方が分かれる。
四枚には、ない
残りの四枚には、距離がない。
そして、川の名だけがある。
六枚に、距離がある
この記事の九枚のうち、五枚の題に距離がある。
つまり、まとまった書き方である。
十七倍の差
百十マイルと千九百マイル。
つまり、十七倍以上ある。
差の大きさ
最も近いのが百十マイル。
そして、最も遠いのが千九百マイル。
距離の並び
百十、八百七十、千五十、千六百、千九百マイル。
つまり、下流から上流まで並ぶ。
写生という方法
その場で描けば、形が正確になる。
もっとも、館の記録は方法を書かない。
旅という前提
これらの絵は、旅の途中で描かれた。
もっとも、館の記録は経緯を書かない。
一本の川を、たどる
距離の順に並べれば、旅の順になる。
つまり、記録が旅程を示す。
岩の役目
手前の暗い岩が、画面を締める。
そして、奥の明るさを引き立てる。
一枚目の岩
手前の岩は、暗く、角ばる。
そして、画面の右下を占める。
六枚の年
六枚とも、1832年である。
つまり、同じ年の旅だろう。
一枚目の年
年の欄を見たい。
1832年である。
つまり、幅がない。
二枚目も、千九百マイル

左に、桃色と褐色の崖がある。
崖の面が、段になる。
そして、右へ低くなる。
手前に、川が広がる。
水面は、灰緑である。
空に、細長い雲が流れる。
二枚目の空
空に、細長い雲が流れる。
そして、桃色を帯びる。
二枚の違い
一枚目は岩が手前にある。
そして、二枚目は水が手前にある。
同じ距離
一枚目と二枚目は、同じ距離である。
つまり、近い場所だろう。
崖の高さ
崖は、平地の何倍もある。
もっとも、目安になる物がない。
段になる崖
崖の面が、横の段に分かれる。
つまり、地層だろう。
崖の色
崖は、桃色と褐色が混ざる。
そして、上のほうが明るい。
三枚に、同じ語
美しい、という語は三枚の題にある。
つまり、繰り返される。
評価という言葉
美しい、は見る人の判断である。
つまり、事実の記述ではない。
「美しい」という語
題に、美しい、という語がある。
つまり、書き手の評価が入る。
題の要素
地形、評価、民族名、そして距離。
つまり、四つが入ることもある。
題の長さ
題が長くなる。
そして、一行に収まらない。
題という文書
地形の名、評価、そして距離。
つまり、三つの情報が一つの題に入る。
二枚目の年
年の欄を見たい。
1832年である。
つまり、一枚目と同じである。
三枚目は、千五十マイル

手前に、緑の丘が重なる。
丘の上に、小さな人影がある。
そして、赤い衣を着る。
中央から奥へ、川が蛇行する。
両岸に、木立が続く。
遠くまで、平地が広がる。
位置の示し方
民族の土地を基準に、上流と示す。
つまり、人の住む場所が目印になる。
上流という位置
題に、上流という語がある。
つまり、その民族の土地の北側である。
民族の名
題に、民族の名がある。
つまり、その人々の土地を示している。
現在という視点
当サイトは、過去形だけで書かない。
つまり、いまも続くことを明記する。
子孫という言葉
描かれた人々の子孫は、いまも暮らしている。
つまり、現在につながる。
現在も、続く
その民族は、いまも続いている。
つまり、過去の話ではない。
二つの読み方
描かれたものと、描いた人の立場。
つまり、両方を読む。
記録としての価値
外から来た人でも、記録は残る。
そして、後の人がそれを読む。
外から来た人の絵
描いた人は、外から来た旅行者である。
つまり、内側からの視点ではない。
もっとも、館の記録はそう書かない。
断定は、しない
描かれた場面が正確かは、確かめられない。
だから、当サイトは決めつけない。
当サイトの姿勢
当サイトは、記録に書かれたことを書く。
そして、視点の偏りも書き添える。