COLUMNSコラム: 画家を知る
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枝番が、二つずつ続く——エミ・フィリップスの対の肖像
1953.5.28と29、30と31、52と53。四組の夫婦の肖像に、連番が振られている。しかも四組とも、若い番号が夫である。向きも寸法も対をなす。番号の並びが絵と絵の関係をどう保つのかを読みたい。横の寸法は、四組ともほぼ一致する。
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描かれた人の名が、出所の行にもある——ジョージ・ベローズ
肖像に描かれた本人の名が、その絵の出所の行にも現れる。自分の肖像を、自分の名の収集として館へ渡したからである。似た名の寄贈者がいる一点もある。同時代の作品だからこそ起きる名の重なりを読みたい。番号は、夫妻で別々に振られている。
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九点を、六つの経路が運ぶ——ジョン・シングルトン・コプリー
八回の寄贈と、一回の移管。九点はいずれも館が買ったものではない。しかも括弧の中には、百二十年前の寄付による購入と書かれた一点がある。行と番号と年を並べて、九点が同じ壁に並ぶまでを読みたい。下絵の一点と、大画面の一点も並ぶ。
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九点が、七通りの経路で入る——ギルバート・スチュアート
同じ画家の九点が、七つの別々の経路で一つの館に集まった。購入は一点もなく、寄贈と移管だけである。七十四年かけて届いた九点の行を並べると、館の収蔵品の成り立ちが見えてくる。未完成の一点も含まれている。六点は、同じ規格の布に描かれている。
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同じ題が、二度出てくる——アンドリュー・フィッシャー・バナー
同じ運河の名を持つ二点が、二組ある。年は1883年と1885年。一組は判型から違い、もう一組はほぼ同じ構図である。同じ地名に別の語が付く二点もある。題が場所しか書かないことの帰結を読みたい。技法の欄が崩れた一点もある。
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九点とも、人の名が題にない——アリス・パイク・バーニー
えくぼ。夢の本。白い楽園。真鍮の湯沸かし。九点はいずれも肖像の形をしているのに、題に人の名が一つも出てこない。画面にない物を指す題もある。付けられた題の働きを、九点から読みたい。年の分からない一群も、四点ある。
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額のほうが、絵より大きい——ピエール=オーギュスト・ルノワール
縦7.7センチの絵に、縦18.7センチの額。九点はいずれも掌に載る油彩で、額は絵の二倍前後ある。縁に貼られた帯を含めて測る一点もある。小さな画面と、その周りの記録を読みたい。三点は、同じ年に同じ大きさで描かれた。
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九点とも、板に描かれている——ギルバート・スチュアート
肖像はカンヴァスに描くのが普通である。ところが九点は、すべて板に油彩と記録される。寸法は二つの群に分かれ、五点はほぼ同じ大きさで揃う。板という下地が何を決めたのかを読みたい。額の寸法があるのは、四点だけである。
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名の残り方に、五つの段階——トマス・セア・カミングス
名のない五点。敬称と姓だけの二点。姓名のそろう一点。夫の姓名に本人の名を添えた一点。同じ画家の同じ二十年でも、題に残る名の量はここまで違う。掌に載る象牙の肖像を、題から読みたい。枠ごと撮られた画像も、六点ある。
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対の二点が、四センチ違う——ジャン=オノレ・フラゴナール
遊びの名を題にした二点は、対として作られたはずである。縦の差は5ミリ。ところが横は4センチ違う。三つの館で年の書き方も揃わず、楕円の書き方も二通りある。対の記録を読み直したい。掛け算の記号も、二通りある。
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年の欄に、年が二つ書かれる——フレデリック・レミントン
彫刻では、原型を作った年と鋳造した年が別になる。九点の年の欄には、その二つが並ぶ。月まで書かれる一点もある。跳ね上がる馬を支える点は、脚以外にもある。二重の年と、支点を数えたい。水彩の一点だけ、年が一つである。
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分数が、三十二分の一まで——ヘンリー・インマン
ある一点の寸法は、もとの単位で三十二分の一まで書かれる。別の一点には分数がない。象牙を削り出すか、既製の木枠を使うか。下地の違いが、そのまま数字の細かさに出る。四つの支持体を読みたい。象牙の扱いにも、触れておきたい。
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一点だけ、桁が違う——ジェームズ・キャロル・ベックウィズ
九点のうち一点は、縦が三メートルを超える。残る八点は縦22センチから35センチの板である。面積では七十倍から二百倍ひらく。同じ数年に、この二つの桁が並行して作られている。落差を見たい。収蔵の年も、五十年離れている。
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題に、日付が入っている——ジャーヴィス・マッケンティー
九点の題には、年月日が書かれている。五月の八点を並べると、十二日間に収まる。その間に二つの湖を移っている。開いた帖ごと撮られた画像は、三点で共有される。日付から旅の順を読みたい。表と裏が、別々の記録になる。
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同じ絵が、二枚ある——ダニエル・ハンティントン
同じ人物、同じ姿勢、同じ光。八年をおいて描かれた二枚が、別の館にある。縦は14センチ違い、横は0.7センチ広い。額の内側で測るという書き方も、そこに絡む。二枚の差を記録から読みたい。残る七点の幅も、あわせて見たい。
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色を足した頁と、足さない頁——メアリー・N・サージェント
九点の技法の欄には、二つの書き方しかない。紙に鉛筆が二点、紙に鉛筆と水彩が七点である。同じ航海の同じ帖の頁でありながら、色を足したものと足さなかったものに分かれる。その差を読みたい。九点とも、寸法は同じである。
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一枚の台紙に、何点も貼る——ジェームズ・マクニール・ホイッスラー
九点の画像には、いずれも一枚の台紙が写る。その上に小さな紙片が何枚も貼られ、一つずつが別の素描である。同じ写真が二度使われ、寸法と画像が合わない。台紙という単位から九点を読みたい。紙片には、番号が振られている。
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一辺が、二十センチ台——エドワード・ミッチェル・バニスター
九点はいずれも小さい。最も小さい一点は縦16.5センチ、横13.2センチである。支持体は板と板紙で、硬く、持ち運べる。同じ画家には縦1メートルを超える絵もある。小さな画面の用途を考えたい。三点は、年が記録されていない。
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頁の中に、枠が引いてある——ウィリアム・トロスト・リチャーズ
九点の紙の中ほどには、四角い枠が引かれている。その内側にだけ絵があり、外は白い。枠の大きさは一点ごとに違う。同じ帖の頁でありながら、二つの段階が混ざる。枠の意味を考えたい。綴じの跡が残る紙も、九点の中にある。
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背景が黒いのは、二点だけ——勝川春章
九点を並べると、二点だけ背景が墨で埋められている。夜を示すためである。残る七点では、雪が紙の白で示される。細判という狭い紙に、天気と時刻をどう入れるか。摺りの手数から九点を読みたい。提灯の文字にも、目を向けたい。
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