COLUMNSコラム: 作品を知る
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窓の外は、三点しか見えない——ルグロ・レンブラント・モリゾほか九点
窓は外を見せるための穴だと思われている。だが九点で数えると、外の景色が見えるのは三点だけだった。窓辺に人がいるのは六点、そのうち外を見ているのは二点。窓は枠として働き、画面のなかにもう一つの四角を作る。
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部屋は、光の落ち方で決まる——デューラー・北斎・グウェン・ジョンほか九点
部屋を描くとは、四つの面のうち一つを外して覗くことである。九点で数えると、天井が入るのは五点、床は七点、開口はわずか三点しかない。囲いを示すのは壁ではなく、明るい面と暗い面の分かれ方だった。家具の内部まで混じる。
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鏡が入ると、顔が二つになる——ヴィジェ=ルブラン・ドガ・北斎ほか九点
鏡のある絵では、見ている顔と映った顔が別の向きを取る。九点で、鏡の扱いを数えたい。ただし映す鏡は三点だけで、残りは眼鏡、鏡餅、そして書物の題だった。語が六つの意味に広がっている。映った顔だけがこちらを見て、実物は目を伏せている。
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子どもらしい体の比は、半分に満たない——カラッチ・ルーティ・ドゥカンほか九点
子どもは大人と体の比が違う。だが絵では、その比が守られないことが多い。九点で数えると、子どもらしい比は三点だけだった。青い上着の少年が二点ある。そして年齢は、どの記録にも書かれていない。犬と組み合わせて描かれる例が二点。大きさが近いので、手が自然に届く。
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四百年、同じ腕で抱いている——ベルリンギエーロ・ピサーノ・ロッセリーノほか九点
十三世紀の板絵、十四世紀の大理石、十五世紀のテラコッタ。材料も場所も違うのに、抱き方が同じである。九点で、抱く腕を数えたい。読める五点のうち四点が左腕だった。型の伝わり方も追う。輪郭に針で穴を開けた素描が、その仕組みを残している。
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数え切れない、と題に書いてある——デュヴェ・ルペール・池大雅ほか九点
紙の面積は決まっている。だから、数え切れない群衆も実際には数えられる。九点で、群衆の描き方を三つに分けたい。全員を彫るか、奥を省くか、頭を点にするか。材料が、描き込める限界を決めている。祭という理由が、題に四点入っていた。集まる理由がなければ、列も群れもできない。
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二人は、意外に向かい合わない——フリードリヒ・アルトドルファー・師宣ほか九点
二人が画面にいるとき、向かい合うか、並ぶか、背を向けるか。九点で数えると、向かい合うのは四点しかなかった。距離と頭の高さも測りたい。二人の名前は、九点とも記録に残っていない。背景に木を描く例が四点あった。二人の場面は、木の下に置かれやすい。
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止まった画面で、動きをどう示すか——ホーマー・キルヒナー・劉節ほか九点
絵は一つの瞬間しか持てない。それでも動いて見える絵がある。九点で、その方法を五つに整理したい。あるはずのない位置に置く、体を曲げる、布を流す、段階を並べる、輪郭を崩す。魚が二点、東西から出た。止まっている一点があることで、逆に分かることもある。
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眠ることと、横たわることは違う——春信・ピルス・ベロックほか九点
横たわれば、支えの問題は消える。代わりに、体が横に長くなる。九点で、その扱いを数えたい。眠るが横たわらない鳥が一点、横たわるが眠らない例が二点。そして絵の眠りは、なぜか昼に偏る。語の一部が一致しただけの外れも、削らずに並べた。
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跪くには、相手が要る——サセッタ・エル・グレコ・ギュンターほか九点
立つのも座るのも一人でできる。跪くには、向かう相手が必要である。九点で、その相手を数えたい。人が二点、物が一点、器が一点。そして四点は、相手が画面に描かれていなかった。彫刻の三点は、いずれも箱や祭壇や机の部品として作られていた。単体では意味が完結しない。
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座るには、何かが要る——上垣鳳龍・デューラー・スーラほか九点
座る絵には、必ず座る場所が描かれる。地面、岩、机、縁台、龍、台座。その高さが、膝と腰の角度を決める。九点で、座る場所を数えたい。九点とも、こちらを見ている人は一人もいなかった。椅子に腰かける例は、九点のうち一点だけである。
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立つとは、倒れないことである——マルティーニ・エイキンズ・ヴィシュヌ像ほか九点
人が立つとき、体重は小さな足の裏に乗る。少しでも外れれば倒れる。だから立つ姿は静止ではない。九点で、体重の掛け方を測りたい。片脚に寄せる型と、左右対称の型で、時間の見え方が変わる。立つの語は、動物にも器の脚にも使われていた。
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題が用意する理由——デューラー・モディリアーニ・スーラほか九点の裸体
衣を着ていない体を描くとき、絵は理由を用意する。神話にするか、水浴の場面にするか、習作にするか。九点で、その題の付き方を数えたい。描かれた人の名は、九点とも一つも残っていない。そして九点のうち六点に、白や青の布が写り込む。布は隠すだけの道具ではない。
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手は、顔の次に情報を持つ——カリアーリ・ロートレック・ウィーリクスほか九点
指は五本あり、それぞれ三つの節を持つ。角度が変われば形が変わる。だから手は描くのが難しい。九点で、手が何をしているかを数えたい。持つ、遊ぶ、握る、噛まれる、縛られる、洗う。手だけを並べた紙もある。手の位置は、九点とも胸より上か、腰のあたりにあった。
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体は、どこで切られるか——ヴェロッキオ・コルディエ・ドラクロワほか九点の胸像
胸像は、体を胸の高さで切り落とす。現実にはありえない形である。それが二千年続いてきた。九点で、切る位置を測りたい。彫刻は胸で切り、紙の上ではもっと下で切れる。理由は、支え方の違いにある。記録の欄も、彫刻と平面で書き方が変わる。奥行きの欄があるかどうかで分かれる。
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目が合う肖像と、合わない肖像——ハンネマン・ブロンズィーノ・モディリアーニほか九点
九点とも、館の記録が肖像と呼ぶ作品である。だが、こちらと目が合うのは五点しかない。肖像とは、見返す絵のことではないらしい。九点で、視線の向きを数えたい。写真も一点混じる。白目と光の点の有無も見る。大きさは九センチから九十一センチまで散らばる。
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横顔は、輪郭だけで足りる——コズメ・トゥーラ・マイヨール・ルドンほか九点
顔を真横に置くと、目は片方しか見えない。それでも人だと分かる。輪郭に情報が集まるからである。九点で、この向きの働きを測りたい。左向きが五点、右向きが四点。板から版画まで、素材も並べる。記録は顔の向きを書かない。
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鳥は、枝と空と面のどれかにいる——椿椿山・広重・ウテワールほか九点
鳥は小さく、そして飛ぶ。だから、枝の上、空のなか、地面の上、装飾の面という四つの居場所を持つ。九点で、その位置と数を読みたい。鳥のいない三点も、理由があって混じっている。翼を広げた姿が、装飾では最も多く選ばれる。
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馬は、横から見なければ馬に見えない——ドガ・メソニエ・北斎ほか九点
馬は、たいてい真横か斜め横を向く。正面からでは、胴の長さも脚の運びも読めないからである。九点で、その偏りを確かめたい。正面から作られた馬の防具も、二点ある。馬の毛色は、七点のうち五点が茶色である。正面を向いた馬は一点しかない。
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犬は、画面のいちばん下にいる——ティントレット・春信・是真ほか九点
絵のなかの犬は、人の足もと、階段の下、地面の上にいる。上を歩く犬はいない。九点で、その高さを測りたい。館の記録は、犬について一言も書いていない場合が多い。犬の色は、九点のうち三点が黒である。名前に犬の語が入る一点も混じる。
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