COLUMNSコラム: 作品を知る
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夜の画面は、五点しかない——サヴラソフ・カザン・ポワンほか九点
夜を描くには、どこかに光を置くしかない。九点で数えると、夜の場面は五点で、光源は四種類あった。木版では夜が明るく摺られる。騎士の綴りや、翻訳による一致で四点が混じった。星が描かれるのは一点だけである。
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描かないことが、霧になる——ショート・卞文瑜・石濤ほか九点
霧は輪郭を消すものだから、線と色を減らして描く。九点で数えると、霧が描かれているのは八点で、四点は塗り残しだった。中国の四点が墨の濃淡で距離を作る。錬金術師の版画が一点混じる。霧の濃さは、余白の広さで決まっていた。
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雨の線を引いた画面は、二点——呂文英・ピサロ・ターナーほか九点
雨は細くて速い。九点で数えると、雨の線を引いているのは二点だけで、残りは調子と姿勢で示していた。雨の二点は縦長、嵐の四点は横長。偽の印と、消された署名と、贋作を作った画家の記録も出てくる。風の向きが分かるのは五点である。
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降っている雪は、一点もない——ボヌール・ピサロ・法若真ほか九点
雪は動くので、積もった状態でしか描けない。九点で数えると、雪が見えるのは五点で、いずれも降った後だった。塗り残しで作られた雪が三点。芝居の名や姓など、語だけの雪が四点混じる。雪の画面はいずれも暗い色を持たず、影が青く置かれていた。
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島は、画面に描かれない——カナレット・ピサロ・カルポーほか九点
島は囲まれていることが条件だが、それは上から見なければ分からない。九点で数えると、島が見えるのは二点だけで、残る七点では島は名前のなかにある。流された人を扱った二点も並ぶ。地名としての島が五点、姓としての島が二点。囲まれていることは、絵では見えない。
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雲の上に、人が座る——クロス・バロッチ・龔賢ほか九点
雲は形が定まらないが、絵の雲には型がある。九点で数えると、丸く盛る形が三点、渦を巻く形が二点、横に伸びる帯が二点。二点では雲が人を載せる台になり、二点では山を隠す帯になっていた。白い雲は四点、灰の雲は三点である。形のないものに、絵は必ず輪郭を与えていた。
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空は、塗るか、残すか——ブーダン・池大雅・ルドンほか九点
空の描き方は三つに分かれる。塗る、紙の地を残す、線を引かない。九点で数えると、空が半分以上を占めるのは四点だった。姓の綴りに空の語が入っていた二点も混じる。空はどの画面でも地面より明るい。雲がないのは二点だけだった。
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滝は、九点とも白い——ミシャロン・ヴェルネ・英泉ほか九点
落ちる水は空気を含んで白くなる。九点で数えると、白く描かれるのは七点、残る二点も紙の地を残している。同じ場所を描いた作品が二組あった。滝を登る鯉の版画は、幅の三倍の高さがある。落差が測れるのは二点しかない。水は縦に落ち、画面も縦になる。
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洞窟の絵は、口の絵である——ハイデック・ロベール・北渓ほか九点
洞窟は岩に開いた穴で、境目が一つしかない。九点で数えると、奥まで描かれているのは通り抜けられるトンネルの一点だけだった。残りは奥が暗い。館の記述が別の作品とほぼ同じ文である例も見つかった。人が入っているのは三点だけである。
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岩は、輪郭でしか描けない——ウィード・八大山人・デュゲほか九点
岩には決まった骨組みがない。九点で数えると、いずれも輪郭を先に取り、内側を後から埋めていた。六点で岩は水のそばにあり、二点で水に映る。名の付いた岩は二点だけだった。岩肌の凹凸を線で刻んだのは四点、面で塗ったのは五点だった。
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まっすぐな幹は、一本もない——セガンティーニ・一休・アルトドルファーほか九点
木は一本ずつ主役になることが少ない。九点で数えると、幹はいずれも曲がるか傾いていた。まっすぐな縦線は画面を割ってしまうからである。葉のない木が二点、松が三点、樫の葉の文様の壺が一点。根元が見えるのは五点で、梢まで入るのは四点しかない。
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幹は縦、葉は塊——ルグロ・ロイスダール・探幽ほか九点の森
葉を一枚ずつ描いた森は九点に一つもない。幹だけが一本ずつ描かれ、葉は塊として扱われる。森の中に入った四点は暗く、外から見た三点は明るい。「林檎」の林の字で、二点が混じった。木の数を数えられるのは二点だけである。
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池は、四点で鏡になる——コロー・池大雅・マッケほか九点
閉じた水は風が当たらず、波が立たない。九点で数えると、対岸が見えるのは五点、映り込みがあるのは四点だった。水を塗らずに紙の地で示す方法が二点。水に入る人は一人もいない。周りを囲む木が水を止めて見せていた。九点のうち六点に木がある。
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海だけの画面は、一点もない——ボーム・ブーダン・光悦ほか九点
海は端も形もない面である。九点で数えると、舟か岸か人が必ず入っていた。水平線がはっきり引かれるのは二点だけで、真ん中に引いた画面は一つもない。青い海も三点しかなかった。空との境を高く取るか低く取るかで、画面の意味が変わる。残る六点は岸から見ている。
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凍った川が、二点あった——ファン・デル・ネール・戴進・アッピアンほか九点
川は動いているが、絵は動かない。九点で数えると、水面が止まっているのは三点で、うち二点は凍っている。氷河の水源を撮った一点もある。水に建物が映るのは、流れのない運河の一点だけだった。岸が両方見えるのは四点だった。
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山は、七点で無彩色だった——ビッソン・八大山人・チャーチほか九点
山は大きすぎて、全体と細部の両方は描けない。九点で数えると、七点が墨か黒鉛か白黒の画面である。高さの示し方は三通りあり、数字で書かれたのは写真の一点だけだった。偽の署名も一点ある。雪の線が入るのは二点しかない。
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橋の下に、五点の場面がある——バナー・栄之・ファン・デル・ネールほか九点
橋は渡るためのものだが、絵では下が主役になる。九点で数えると、橋を渡っている人は二点だけで、橋の下に人や舟がいるのは五点だった。橋の名だけが残る通りの写真も混じる。橋そのものが主役の画面は一点もなく、いずれも水と一緒に描かれる。
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段は、六から二十のあいだに収まる——リュノワール・プッサン・ブロンデルほか九点
階段は高さの違う床を並べたものである。九点で数えると、段が数えられるのは六点で、いずれも六段から二十段のあいだだった。多すぎれば潰れ、少なすぎれば階段に見えない。梯子と、階段のない素描も混じる。段の高さがそろうと、人の歩幅も決まる。
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壁は、絵と同じ形をしている——デューラー・アルトドルファー・トライプほか九点
壁は人物の後ろで黙って立つ面である。九点で数えると、人の後ろに壁があるのは五点、そのうち三点で壁はくぼんでいた。壁に掛けるもの、壁を覆うもの、壁の名を持つ通りまで混じる。最大と最小で四千倍の差が出た。
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扉の板が写るのは、二点だけ——デューラー・春信・トライプほか九点の戸口
戸口には通す働きと止める働きがある。九点で数えると、人が通れる開口があるのは六点、扉の板が写るのは二点しかない。書物の扉、家具の引き戸、扉のない扉飾りまで、同じ字が四つのものを指していた。閉じた扉の向こうは、誰にも見えない。
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