COLUMNSコラム: 美術史・技法
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美術史・技法
行列は、途中しか描けない——師宣・アンドレアーニ・グアルディほか九点
行列は横に長い。だから、小さく描くか、分けるかしかない。九点で、その解き方を数えたい。巻物、連作、器の一周。そして九点とも、列の先頭と最後尾は画面の外にあった。順序があることが、群衆との違いである。守られる人は、先頭ではなく真ん中にいた。
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美術史・技法
面という語が指すもの——ロダン・アルデグレーファー・ワトキンズほか九点
かぶる面、装飾としての顔、顔だけを作った彫刻、そして覆う布。同じ語が四つのものを指す。九点で、その広がりを並べたい。かぶる面を確実に描いた作品は、九点のうち一点しかなかった。目が合う顔も、九点に一つもなかった。装飾の顔は口を開け、彫刻の顔は目を閉じる。
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美術史・技法
足の語で拾うと、六点は人の足ではなかった——文伯仁・ピサロ・タルボットほか九点
記録の中の足の語で九点を集めた。人の足が主題なのは三点だけで、いずれも足を洗う場面だった。残る六点は、山の裾、橋のたもと、木の根元、器の脚、そして人名である。語の広がりを、そのまま並べたい。人の足が写る三点は、いずれも水辺にあった。
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美術史・技法
老いは、輪郭に出る——ブルーマールト・フィスハー・スーティンほか九点
皺は遠くからは見えない。見えるのは、頬の落ちた輪郭と、たるんだ首である。九点で、老いの示し方を数えたい。白い髭が七点、細かい皺が四点。そして九点のうち、名前が推定されるのは一点だけだった。手の大きさで年齢を示す例も、そこに混じっている。
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美術史・技法
髪は、頭の輪郭を作り替える——レイバーン・デューラー・ロートレックほか九点
顔そのものを描き変えなくても、髪の形で人の見え方は動く。九点で、髪の扱い方を数えたい。白髪、髪帯、乱れ髪、髪を梳く手、そして髪を切る道具まで。線で描く髪と、面で塗る髪の違いも比べる。頭の上に何を載せるかも、五点で数えられた。光、笠、鳥、そして兜である。
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美術史・技法
背もたれの百年——ダンカン・ファイフ、ベルター、ハーター・ブラザーズほか九点
一七九四年から一八七八年まで、米国の脇椅子八点を並べる。高さは八三センチから九八センチのあいだで上下する。九点で、背もたれの形と車の有無を読みたい。椅子に座った男の肖像も、そこに加える。揃いで作られた組の、一脚だけが館にある。
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美術史・技法
開けば面、閉じれば棒——レンブラント・写楽・清長ほか九点の扇
扇は、二つの形を持つ。開けば広い面になり、閉じれば細い棒になる。だから、場面によって働きが変わる。九点で、扇の使われ方を分けたい。扇形の画面に描かれた絵も、そのなかにある。扇を持つのが誰かも、九点で数えておきたい。
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美術史・技法
開いた本と、閉じた本——欧米の肖像・細密画・版画ほか九点
開いた本は、読まれている。閉じた本は、持たれているだけである。そして、閉じた本は、その人が誰かを示す。九点で、本の状態を数えたい。本そのものを主題にした品も含まれる。本の大きさが、その人の仕事を示す場合もある。
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美術史・技法
剣は、帯びるものと抜くもので変わる——武具・肖像・版画ほか九点
腰にあるとき、剣は身分の印である。手にあるとき、剣は武器になる。九点で、その切り替わりを読みたい。刀装具の意匠には、剣そのものが描かれることが少ない。帯びる位置と、鞘の角度もあわせて読みたい。剣を持つのは、ほとんど男である。
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美術史・技法
かぶった帽子と、手に持った帽子——欧米の肖像・版画ほか九点
帽子をかぶれば、頭の形が変わる。手に持てば、それは持ち物になる。同じ品でも、位置で働きが変わる。九点で、帽子の扱いを分けたい。脱いだ帽子は、しばしば敬意を示す。帽子の形が、身分や職を示す例も並べたい。
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美術史・技法
布は、動きを描くための道具である——欧米絵画・版画・彫刻ほか九点
人の体は、そう大きく動かない。動くのは布である。風で膨らみ、走れば後ろへ流れる。九点で、布の襞の作り方を読みたい。止まっている人物の布にも、襞は要る。垂れた布と、翻る布では、線の数が違う。九点で、その差を測りたい。
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美術史・技法
枝番が、一三九八まである——ハヴマイヤー・コレクション、1929年
四メートル半の壁画の下絵と、七センチの鍔が、同じ受け入れに含まれている。部門は四つにまたがる。そして一九二九年の行では夫人としか書かれない人が、後の行で自分の名を持つ。その差を読みたい。同じ文面の九十八点のうち、一点だけ区切りの記号が違う。
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美術史・技法
家に残っていた帳面——オーモンド夫人の寄贈73点、1950年
七十三点のうち七十一点が同じ一人の作である。一冊の写生帖の頁が、一枚ずつ番号を持つ。地名と日付が書き込まれ、表と裏で番号が分かれる。白紙に近い頁も一点として数えられている。番号の順が旅の順になっていることにも触れたい。地名と日付の手書きが題になっている。
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美術史・技法
年が、書かれていない——メロン家の三人と、館が生まれた1937年
コレクションの名だけが置かれ、年がない。館の設立と受け入れが同じ年だからである。第二世代のコレクション、第三の名の基金。同じ姓が六百点を超える出所の行に、八通りの書き方で現れる。一つの作品に四つの番号が書き込まれている例も紹介したい。
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美術史・技法
括弧の中に、別の館の記録がある——コーコラン・コレクションの移管、2014年
出所の行に括弧が付き、その中に消えた館の出所の行が丸ごと入っている。館による購入、ギャラリー基金、一九〇〇年。番号は捨てられ、来歴は残された。二重の記録が語ることを、百三十一点の内訳から読みたい。額の寸法が作品より小さい記録の誤りにも触れる。
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美術史・技法
遺産が、主語になる——「遺産による寄贈」と「相続人たち」と「子孫たち」
亡くなった人が残した財産の総体が、贈り主として書かれている。似た書き方が三通りあり、いずれも渡した個人の名を書かない。遺贈とどこが違うのか。歌仙図の色紙四枚と歌麿の見開きから読みたい。寸法の欄の数字が入れ替わっている一点にも触れたい。
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美術史・技法
一行に、同じ名前が四度出てくる——スミス・コレクション、1914年
コレクションの名として、夫人として、ジュニアとして、そして思い出に捧げられる名として。同じ姓名が四度現れる。生前の寄贈者から、記念される人へ、さらに基金の名へ。三十五年で一つの名前が通った道筋を読みたい。
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美術史・技法
同じ年に、二通りの行がある——マンスフィールド・コレクション、1936年
購入が七十四点、寄贈が二十七点。同じ年に、同じ人の集めたものが買われもし、贈られもした。掛軸四十一点、版画二十五点、刀の鍔八点。一つの名前が三つの番号体系にまたがる索引になっている。墨だけの絵に階調表を添えて撮る、記録用の撮影についても書きたい。
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美術史・技法
番号の年と、行の年が違う——リッグズとバシュフォード・ディーンの武具
寄贈の年と登録の年が一年ずれている。千点を超える受け入れだからである。柄と刀身で国が違う剣、十九世紀の修復が明記された馬の防具、四つの出所を持つ一領の甲冑。一つの部門を作った二人の名を読みたい。記念コレクションという仕組みについても書いておきたい。
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美術史・技法
同じ型から、二つ出てくる——マイルズ夫人のプレスガラス800点超、1946年
鴨が二つ、梟が二つ。型が同じでも、流し込む色が違えば別のものになる。材料の欄が色の名を書くのは、ガラスにとって色が材料そのものだからである。白黒の画像では読めない記録について書きたい。同じ器が色付きと白黒の両方で残っている例もある。
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